子供の頃って、世の中の仕組みとか何もわかりませんでした。
でも、わからないなりに自分で考えて、納得していたことを覚えています。それは、正解ではなかったけれど、理解できたつもりになるだけで安心できました。
父も、そうなのかなと思うのです。
わからないことがどんどん増えていく中で、自分で考えて、折り合いをつけている。
それは正解ではないから、世の中とずれているけれど、理解できたつもりになっているのではないでしょうか。
固定電話がなくなったことで時々パニックになっていた父でしたが、固定電話がなくなった理由として自分なりのストーリーを作って語り始めました。
自分の意思で、固定電話を撤去したというような流れでした。
それはわたしの知る事実ではないけれど、父にとってはそれが真実になるのです。