元気だった頃の母が、たまにしていた話。
母が椎間板ヘルニアを患って、とにかく腰がひどく痛かった時に、父が「飯を作れ」と言ったと大変恨みに思っていました。(後に父が椎間板ヘルニアになり「あの時は悪かった」と謝罪したそうですが)
他の時も、母が身体の痛みを訴えても、いたわることや心配することもなく「俺だってここが痛いんだ」というように自分の不調を主張する。
やさしさがない、思いやりがない。
というのが、母の話です。
母の思い込みや強調も入っているでしょうから、歪んでいる面もあるとは思うのですが。
認知症になる前の父は、確かにやさしさに欠けるところはあったかもしれません。ただ不器用だったのかもとも思います。
父が今日寝る前に、入院している母のことを心配していました。
コロナ禍で、面会ができないことも理解していました。
そして、言いました。
「(お母さんは)つらい思いをしていると思うよ」
母を思いやる、やさしい言葉だと思いました。