父が夕方、ぽつりと言いました。
「俺は生きていて、何かの役に立っているのかな」
お父さんは、生きてるだけで役に立ってるよ。
子供にとって、親が生きているってとても幸せなことだよ。
それに、お父さんは一人でできることがたくさんあるでしょ。
一人で着替えができるし、トイレも行ける。
布団の上げ下ろしもできるし、食事もできる。
それでわたしは、とても助かっているんだよ。
お父さんは91歳だけど、91歳でこんなにしっかり歩けて、いろいろ一人でできる人なんてそういないよ。お父さんは、すごい91歳なんだよ。
というようなことを言ったら、気をよくしたようで
「じゃあ、子供のために頑張って生きよう」
と言っていました。
頑張って生きようね。