就寝後、起き出してきた父が「やけに冷え込むけど今は何月だ」と問うてきました。
3月だよと答えて、カレンダーに誘導しました。
最近は終わった日に×をつけて、今日が何日かわかるようにしています。
今日の日付を指し示して、
「暑さ寒さも彼岸までというから、まだ寒いね」
などと言いました。
父はカレンダーに書かれた病院名と「物忘れ外来」の文字に気づき、
「この病院に忘れ物?忘れ物したの?」
と不思議そうに言いました。
「最近お父さんは、寝起きに物忘れすることがあるから診てもらった方がいいと思って、予約を取ったの」
寝起きに、と言うのがわたしなりのポイントです。
実際、寝起きの父は混乱しがちで、カレンダーを見ているその時もまさに寝起きなのですんなり受け入れてもらえました。
「あんたが連れて行ってくれるの?」
と言うので、
「わたしが一緒に行きますよ」
と答えると安心したようでした。
「忘れないようにしなくっちゃ」
と父が言うので、
「忘れてもわたしが覚えているから大丈夫ですよ」
と返すと満足したようで寝床に戻りました。