奢れる者は久しからず

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先日昔の友人たちと会う機会がありました。55才ともなるとみんな出世して、会社を経営したり、役職についていたり、弁護士になっていたりで、もらった名刺に重みがあり、それに比べて自分の名刺は薄っぺらだなーと苦笑してしまいました。皆のお話しを聞いているといろいろと勉強になりましたが、不思議に意見が一致していたのが、タイトルのフレーズでした。ご存知のとおり、平家物語の冒頭に出てくる一節であり、「奢れる者久しからず、ただ春の夜の夢の如し」とは、地位や富などの権力で傍若無人に振る舞う者は、いずれ没落するという意味ですが、社会人としていろいろな人や会社を見てくると、本当にこのことを実感するのだと皆口をそろえて言っていました。800年近く前に書かれた書物の戒めを、現代人も守れず、歴史は繰り返すということなのでしょうか。弱い立場の者を排除したり、誰かを陥れようと画策したりといった負の行動が、職業を問わず様々な組織内で実際に行われている様ですが、そのような負の行動からは憎しみの連鎖が生まれ、決して幸せな未来は訪れないのだと多くの人が気づくべきだと思います。人の幸せを願い、そして素直に喜ぶことでしか、人は幸せになれないのだと最近つくづく思います。