第1話/相撲の神
ついにバキ再開だ!
ついに、といっても、案外早かったという印象もあるけど。予告されていたとおり、お相撲さんのはなしをやるみたいだ。
そして、今号はなんと5話掲載である。刃牙道のときは4話だった気がするが・・・。計107ページということだ。なのでさくさくいきます。ちなみに来週号もそうなるようす。
第1話は古代のおはなし。大和に當麻蹶速という怪力無双の男がいた。どのくらい力持ちかというと、現代で空手家が牛の角を手刀で切ったりしているのと比べれば明白で、彼は握った牛の角をそのままむしりとったのだという。また、90度のかたちにかためられた金属の鉤をまっすぐにしてしまうくらいのこともできた。だが、彼の持ち味はただの怪力にあらず、名前に見えているとおり、蹴りにあった。こんな名前の人間は、現代のサッカーや格闘技の修練者にもいない。それはまあ、現代のひとはあとで名前をつけかえたりということをあまりしないから、当然といえばそうだが、なんにせよ、そのひとの印象にまず第一に出てくるものとして、彼は蹴りの速さがあったのである。どのくらいの速度であったかは、よくわからない。
蹴速がなにかえらいひとの前にあぐらをかいて座っている。ずっと身分は上の相手みたいだが、相手は蹴速の豪気を買っているようで、指摘はしてもとがめはしない。
蹴速は、人を求める。壊れない人、ということだ。あんまり強すぎて、ふつうの人間では相手にならないから、えらいひとに頼んで、相手を探しているのだ。もしその相手にじぶんが壊されたら、そのものに領地をすべてゆずると。
えらいひとはさらにえらいひとたちの集まりみたいなところでそのはなしをする。とはいえ、蹴速の剛力は比類なく、相手など浮かんでもこない。どうしたものかというところへ、出雲のものがひとり声をあげる。ひとりいると。それが野見宿禰なのだ。
すぐに試合の日になる。剛力において並ぶものなし、もしいるのであれば会いたい、こういう蹴速の提案はかわらない。そうして、その場所に、野見宿禰が到着するのであった。
ふたりともフォルム的にはずんぐりむっくりだが、筋肉の密度はすさまじい。が、蹴速のほうが腹筋の割れ目が見えているのに比べて、宿禰はわりとお腹が出ていて、いまのお相撲さんに近い体型かもしれない。
次の記事へ続きます。
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