無双OROCHIも現在進行形ですが、最近はコレもやっている。
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ふつうのシムズのほうね。
といっても、じっさいにプレイしているのはパートナーなのですが。
僕はゲームを手広く押さえるような少年ではなかったので、大学に入ってサークルの部室で時間をつぶすようになると、はなしが合わないやらすることがないやらで、なかなか浮いたものです。ぷよぷよを覚えるまでは、部屋の入り口近く、テレビからいちばん遠いところに、床に転がっている合宿用の給水タンクをおこして腰掛け、ぼけーっとしたり、ごみのなかに埋もれている漫画雑誌を読んでみたりなんかしていた(当時はまだタバコを吸っていなかった)。おもえばスピリッツを、ウシジマを読み始めたのも部室だったなあ…。
とはいっても、ファミコンやスーパーファミコンはもっていたし、わずかながら好きなゲームもあった。
そうして、幼いものながらそれでもたしかに、僕なりのゲーム観みたいなものは形成されていった。
そんななかで、むかしから「こんなゲームがあったらいいな」と考えてまず浮かんでいたものが、ふつうに街があり、ひとがおり、主人公は昼間学校に行き、夕方買い物に寄ってから帰宅して就寝、という日常をプレイする、というものだった。なんというのか、生活のリアリティみたいなものが体感できるゲーム…。
むかしのドラクエやファイナルファンタジーをはじめとしたRPGでは(いまは知らない)、村とフィールドはあっても、そのあいだがきれいに抜け落ちていますよね。子供の僕はそれがどことなく気に入らなかった。なんというのかこう、街というのは、草原を歩いて、地平線のむこうに徐々に見え始めるものではなくてはならない、というふうにおもっていた。むかしからアナログ思考なんですね。
このはなしに関係があるものかわからないが、ドラクエでは、時間がくると夜になる、ということが感動的だった覚えがある。何度はなしかけても同じこたえ、道を通せんぼしても文句をいわず、逆に無表情で通せんぼをしてくることもあるむらびとたちが、夜になると部屋の奥にひっこんで眠るんですね。
スーファミではマザー2なんかも大好きでしたが、あれの好きなところというのも、たぶんこのはなしに関係がある。それはなにしろ、おはなしの基本が、どこまでもファンタジーでありながら地に足ついているということだった。すごくふつうっぽい町並み、会社員とかセールスマンとか市長とか警察官とか、我々の街にもごくふつうにいるはずの「むらびと」たち。そして、バットやフライパンといった、妙に所帯じみた武器防具…。おもえばマザー2にはフィールドというものがなかった。街どうしはそれぞれアナログにつながっているか、あるいは移動中の映像などで省略されていた。「むら」と「フィールド」の概念は、たぶん通常のRPGを「ゲーム」たらしめる、非常に重要な要素だとおもう。しかし、たぶんマザー2という、地盤に日常を意識したような世界観が、たぶんこの方式を自然と要請したのかもしれない。
断片的ではありますが、こう、僕のゲームについての考えを並べてみると、シムズがおもしろいのは必然という気がしてくる。じぶんがいま息づいているこの現世の、縮小したものを、都合よくということもなく、適度なゲーム性を混ぜて、プレイする…。もしそれが理想なのだとしたら、ちょっとへんな気持ちになる。それなら、いま生きているこの世界をもっと満喫すればいいではないかと…。
かといって、僕はシムズにサクセスストーリーを期待しているわけでもないんですね。地味に、飯喰って仕事行って風呂入ってというのをやりくりするのが、なぜかおもしろい。
けっきょくのところ、ある種の無責任さをもって生活をおくれるというところが、ポイントなのかなー。
よくつかわれる言い回しですが、ゲームはリセットがきくわけです。
…ちがうかな。
もう少し考えてみます。
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