今週の範馬刃牙①/第123話 | すっぴんマスター

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(※注:ゲーム攻略サイトではありません)書店員。読んだ小説などについて書いています。基本ネタバレしてますので注意。気になる点ありましたらコメントなどで指摘していただけるとうれしいです。

第123話/最終兵器たる所以


真のマッハ突きをいちおうは完成させた克巳は、ピクルを保護している徳川光成に連絡をとる。烈同様「わたしを餌に」が合言葉だ。光成はふたつの条件を提示する。ひとつは開始時刻早朝6時、そしてもうひとつは地下の闘技場ではなく、地上の球場でやってくれということだ。


あ…あれ?バキ対Tレックスは…?



克巳は早朝の東京をものっすごい短いぴちぴちのパンツで走っている。まあ電車はないわけだし、ウォーミング・アップも兼ねて池袋から水道橋まで走るつもりだろうか。どんくらい距離あるのかはよくわからないが、とりあえず克巳のパンツはぴっちぴちだ!帽子もナウイぞっ!これでハイソックスなら完璧だったのに…。


徳川さんの条件じたいは、理由はわからないとしてもまあ問題ない。しかし克巳はいまだどこか迷いがあるようだ。果たしておれなんかで大丈夫なのかと。克巳は郭も認める天才かもしれないが、こういうところが好感もてるんですよね。しかし傲慢さの剥落した天才ははっきり言って強いぞ。あと必要なのは根拠に基づいた自信だけだ。


東京ドームに到着した克巳を待っていたのは光成と、母親の夏江さんだった。夏江は不安げな表情で語る。大きな試合だとは父親の独歩から聞かされている。だからあなたにとって一番大切なひとを呼んだと。


それが誰なのかはまだわからない。しかし克巳は夏江を抱きしめる。誰を呼ぼうがいちばんはあんただよ。あなたはたった一人の母親なのですからと。



さすが独歩の妻というか、試合の重みと危険を重々承知の夏江だが、特に取り乱してやめさせようともせず姿を消す。そこへ夏江の呼んだ人とやらが現れた。克巳は一目でそれが誰なのかを直観する。彼の実母である。どんな態度をとるべきか、母親のほうも決めかねていたのかもしれない、むしろ無感興なくらいに母親はまっすぐ語りかける。細かい事情は忘れちゃったけど、まあサーカスにおいてそれほど景気がよかったとは当時から言えなかったとして、独歩から克巳を買い取ると持ち掛けられたときは複雑な心境だったろう。ていうか、僕はてっきり克巳は孤児だとおもいこんでました。


そんな実母も、克巳は抱きしめる。あなたがくれた身体だと。やがて実母は涙とともに「わたしを憎みなさい」と絶叫する。対し克巳は、夏江のとき同様、たった一人の母親なのだからとくちにする。


胴着を着込んで帯をしめ、克巳は準備する。



(母親が2人という特殊


最愛が2つという特殊


2つの心
2つなれども偽りなし


母親が2人…

なんという幸運だ)



会場への通路を歩む克巳を待つのは、血だらけの範馬刃牙だっ!どうやら妄想ティラノとのたたかいはひとまず終えたようだ。血を流してるってことは、ある程度攻撃を受けたってことだよな…。なんというか、あれだけ攻撃力が強大だと、結果はゼロか百、無傷で勝利かずたぼろに敗北以外ないような気もするのだが…。


迎えるバキは言う。まさかあんたに先んじられるとはな。ティラノ克服が克巳のマッハ突き完成に間に合わなかったというほどの意味だろうか。克巳の技完成を感じ取ったバキはなぜか急いでいた。あのセリフがここにつながってくるんだろう。


対し克巳は、卑屈になることもなく、おもてをあげて堂々と「俺でいい」と応える。…うむむ。強くなったな克巳。見送りながらバキも心中では克巳を認めてしまう。


克巳の見送りはまだ続く。電車で戦争に出発する若者送る人々のようだ。これを伏線としたら克巳は帰ってこないことになってしまうが、不思議とそういう感じはない。


そこにいたのは背中をむけて騎馬立ち、というかどう見ても空気椅子をしている父・独歩だ。父親に尻拭かせるんじゃねえぜと、独歩はにやにやしながら、しかしいちども視線は交わさずに言う。克巳のほうは、以前ならプレッシャーとなっていたにちがいないこれらの見送りをしっかりとうけとめ、立派に胸をはってすすんでいく。


「矢継ぎ早の祝福…


目まぐるしく彩られたおよそ一刻


―――にしてもこのインパクトは


予想外と言う他はなかった」



最愛とライバルと人生の師匠に見送られ、球場にたどりついた克巳を迎えるものとは!?そして徳川さんが条件として球場を準備した理由とは!?


つづく。



バキのこれは…ティラノサウルスにはいちおう勝ったってことなんでしょうかね?ドームに来てるってことは、ピクルに挑戦しにきたか克巳戦開始を予感してとりあえず光成のいそうな地下闘技場にむかったか、そんなところだろうか。まだ出血も止んでいないくらいだ。いずれにせよかなり焦ってやってきたはず。そしてそれは先週の予感に急かされる場面に返っていくか。妄想の恐竜にやられ、食われたらどうなるのか、損なったぶぶんはどうなるのか、そういった想像をするときりがないが、とりあえず単純に考えて、バキは生きて立っているのだから、まあ勝ったんだろう。そいで呼び出しときながらストライダムもルミナもほとんどシカト、着の身着のまま、ダッシュで水道橋に向かった…みたいな感じだろうか。とすると、あの河原の描写はたぶん前日の朝なので(克巳が技を完成させたのがこれもたぶん朝だから)、移動時間や克巳の待ち時間を考えてもバキは半日近くティラノと闘っていたことになる。ふつうに考えてこれは苦戦以外のなにものでもないでしょう。ドームには見当たらないので、ストライダムはバキのとこにずっといたんだろうか?ちゃんとティラノサウルス見えたか?



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