おどりこ…かな | すっぴんマスター

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(※注:ゲーム攻略サイトではありません)書店員。読んだ小説などについて書いています。基本ネタバレしてますので注意。気になる点ありましたらコメントなどで指摘していただけるとうれしいです。

ブログネタ:自分には絶対向かない職業は? 参加中
カントの二律背反の原理そのものは反証可能なのでしょうか、tsucchiniです。なんか嘘つきのパラドックス(っていうんだっけ?)…「わたしは嘘つきである。このときわたしは嘘つきか否か」という例の命題のようであたまいたくなってくる…。「二律背反」じたいは「真理=箱」とはならないのだろうか。外側を、反対命題を同時に規定しないのか。僕がなにか読み違いしてる…?



向いてない仕事は無限にあるけど、最近おもうのはアナウンサーです。早朝の報道番組のへんなテンションとか、わざとやってるとしかおもえないかっこわらいなさむいギャグ、ラディカルさの兆候すらない国家的信仰のような正論・一般論など、これまではけっこうばかにしていたし、まあいまもべつに好ましく見ているというわけでもないのだけど、げんに存在して、しゅーしょくすることのできるある仕事と考えたとき、これすごいかも、となんかおもいます。朝早いとか滑舌がよいとか、そういう当然なスキルの面もそうなのだけど、みずからの信条にかかわらずもっともらしい一般論をくちにせねばならない状況の乗り越えとか、ぜんぜん尺をかんがえない解説員とのバランスとか、カリスマや華を出しすぎてもいけないこととか、もはやアナウンサーは一個の俳優であり、その意味ではもうそこらへんのわけのわからないタレントよりずっと演技に苦労してるんじゃないかという気がする。だからあのさぶいギャグも、わざとやってるような気すらするというのはじつは正解で、じっさいわざとなんじゃないのか。



そしてもっとも瞠目すべきはスポーツの実況。まあこれもスキルの範疇なのかもしれないけど…。僕はスポーツ番組は格闘技しか見ないのだけど(最近はそれも少ないけど)、特に極真空手に関してはこれはもうほんとに幼いころから見続けているので、そうとう目も肥えているとおもうのですが、長年見ていないとなかなかわからないこと…たとえばなになにの技が、これのちのち効いてくるなとか、肌の張りから調子よさそうだとか、ああ、この選手今回は脚を鍛えてきたんだなとか、ウェイトやりこんできたなとか、まあなんでもいいんだけど、とにかくより深い、試合の微妙な機微のようなこと…なんでもないアナウンサーにこれを見抜くちからがあるというのがけっこう驚きなんですよね。いや、最初はべつになんともおもってなかったんですよ。コツさえつかめばかんたんなことだし、なんにも考えてなくたって時間かけて眺めてれば誰だってこれくらいは見れるようになる。ところが…びっくりなのは、こういうアナウンサーが広く実況担当として、その他のスポーツ―――サッカーやら野球やらバレーボールやらスケートやら、格闘技とはぜんぜん関係ないものの実況もやっているということでした。もしかしたらこれは僕の知ってるアナウンサーだけのはなしなのかもしれませんが…。てっきり僕は格闘技担当とかが決まってんのかとおもっていたので。その他の実況における彼らの実力がどんなもんかは僕には判断つかないけど、同じことは格闘技についても言えたはずで、他のよりメジャーなスポーツにおいても同レベルかそれ以上はあるものと見るべきでしょう。


仕事なんだから勉強はあたりまえ、と断言したいところだけど、僕には無理だな…。だってサッカーとかフィギュア・スケートとか、ぜんっぜん興味ないもの。ぜったいあたまに入ってこない。彼らにだってそのような感情はあるはず。嫌いなスポーツだってあるにちがいない。そんななか、玄人ファンばりにおそらくは試合や演技を見込んで勉強するという行為をしているはずで、なんだか素直に尊敬できるのですよね。…こう書くとなんだか当たり前のはなしのようですね。



とはいえ、ちょっと前の極真の世界大会では、逆に実況の質落ちててがっかりしたんですがね。