今週の闇金ウシジマくん | すっぴんマスター

すっぴんマスター

(※注:ゲーム攻略サイトではありません)書店員。読んだ小説などについて書いています。基本ネタバレしてますので注意。気になる点ありましたらコメントなどで指摘していただけるとうれしいです。

きたー、連帯保証人。




ウシジマが「小遣い稼ぎ」と称して板橋に持ち込んだのは、架空に事業を起てて、信用金庫から融資金を得るというものだった。よくわからないのだけど、三回だけ払えばサギにはならないので、そのあとは「飛んで」しまえということらしい。そして板橋がその返済の連帯保証人として選択したのは、“親友”の小堀だった。板橋はいつの間に撮影したのか、写メール画像の小堀の健康保険証を書き写す。



“飛んだ”あとの返済を小堀がすることになるというわけか。はんことかどーなんだろ?



板橋は無言の丑嶋の前で語る。



「一番の親友の値段がたったの400万円か…



安っぽい人生ですね…



でもね、コイツは俺に10万程度の金で縁を切ってきたんですよ。




コイツにとって、親友の値段は10万円。
俺よりも安っぽい野郎だ。


小堀…



俺が堕ちる時は、

お前も、

道連れにしてやる」



今回のテーマ、やっぱりすごいとおもう。一般的にいわれている『ウシジマ』のリアルさがもたらすこととはまた別に、非常に重いものだ。

友情とはなにか。僕は最近、親友も恋人も、その差異性から、相互に存在を規定しあえるものの好意的なシンボルだと、前以上によくおもう。
板橋はそのことをわかっていない。あるいはわかっていたのかもしれないが、あらゆる意味で余裕のない実生活が、極端に微視的な、その場しのぎの世界の解釈を許してしまっている。親友を売って危うくなるのは、ほかならぬ自分自身の存在なのだ。



小堀のほうは相変わらず。だが彼には“愛”がある。ただ“ある”ことを唯一認めさせる感情。たぶん、他者との相互規定ということの究極がコレなんだろう。まだ言葉も使えない幼い由花ちゃんが、小堀に瞬間の幸福を与える。これが、板橋と細部はちがっても、現実には同じく実りのない環境にある生活の、救いとなっている。由花ちゃんがまだあんな赤ん坊でよかった…。無口だし、愛したぶん成長して返ってきますからね。



作者じしん、このことをどのような結末でもってどう解釈するのか…気になります。


闇金ウシジマくん 9 (9) (ビッグコミックス)