きたー、連帯保証人。
ウシジマが「小遣い稼ぎ」と称して板橋に持ち込んだのは、架空に事業を起てて、信用金庫から融資金を得るというものだった。よくわからないのだけど、三回だけ払えばサギにはならないので、そのあとは「飛んで」しまえということらしい。そして板橋がその返済の連帯保証人として選択したのは、“親友”の小堀だった。板橋はいつの間に撮影したのか、写メール画像の小堀の健康保険証を書き写す。
“飛んだ”あとの返済を小堀がすることになるというわけか。はんことかどーなんだろ?
板橋は無言の丑嶋の前で語る。
「一番の親友の値段がたったの400万円か…
安っぽい人生ですね…
でもね、コイツは俺に10万程度の金で縁を切ってきたんですよ。
コイツにとって、親友の値段は10万円。
俺よりも安っぽい野郎だ。
小堀…
俺が堕ちる時は、
お前も、
道連れにしてやる」
今回のテーマ、やっぱりすごいとおもう。一般的にいわれている『ウシジマ』のリアルさがもたらすこととはまた別に、非常に重いものだ。
友情とはなにか。僕は最近、親友も恋人も、その差異性から、相互に存在を規定しあえるものの好意的なシンボルだと、前以上によくおもう。
板橋はそのことをわかっていない。あるいはわかっていたのかもしれないが、あらゆる意味で余裕のない実生活が、極端に微視的な、その場しのぎの世界の解釈を許してしまっている。親友を売って危うくなるのは、ほかならぬ自分自身の存在なのだ。
小堀のほうは相変わらず。だが彼には“愛”がある。ただ“ある”ことを唯一認めさせる感情。たぶん、他者との相互規定ということの究極がコレなんだろう。まだ言葉も使えない幼い由花ちゃんが、小堀に瞬間の幸福を与える。これが、板橋と細部はちがっても、現実には同じく実りのない環境にある生活の、救いとなっている。由花ちゃんがまだあんな赤ん坊でよかった…。無口だし、愛したぶん成長して返ってきますからね。
作者じしん、このことをどのような結末でもってどう解釈するのか…気になります。
闇金ウシジマくん 9 (9) (ビッグコミックス)