3回に亘って綴った日本貿易論。なぜ貿易について取り上げたかというと、今後国益を上げるのに貿易が重要だと感じたからだ。日本は戦後、高度経済成長を遂げ先進国の仲間入りをした。三種の神器(白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫)や自動車の普及、高級マンションの誕生、鉄道網の発達などのインフラ整備。しかし、1990年代初頭のバブル崩壊を機に経済成長は鈍くなり、不況・雇用削減で人々の暮らしは錆びついた。企業側も存続を果たすべく、企業間で統合をしたり値下げ合戦を繰り広げた。そんな中世界を見渡してみると、中国では鄧小平による「改革・開放」政策、韓国での民主化政策・欧州連合の誕生・・・。時代は国内成長の手法を考え出すより、どう他国と連携を取りまたは学び、お互いが共存できる手法を編み出していった。例えば「改革・開放」政策は、中国が経済大国に昇りつめる礎になった。外資企業を誘致し豊富な資源・労働力を武器に、国際社会を圧巻しGDP世界2位の座を確保した(政治は民主化が進んでいないという国際批判はありますが)。中国は北朝鮮に対して「改革・開放」政策を推し進めているのも、中国が北朝鮮に対して国際社会の仲間はずれになっているのを強烈にアピールしているようにも思える。
日本がするべきことは何か。まさに菅首相のリーダーシップが問われている。日本は国の性格を表しているのか、どうものんびりしているように思える。韓国や中国、東南アジアといった新興国は外需を求め積極的な外交を展開している。日本もその積極性を見習うべきだ。普天間問題の迷走、未だに曖昧なままの政治とカネの問題。小泉政権以降どうも強烈な指導力を発揮できない首相が多い。もちろん拙速・巧遅では困るが、世論を気にしすぎずここは世界の潮流に合わせるのも一理だと思う。
昨日書いたTPP(環太平洋パートナーシップ協定)。日本がなかなか締結できない理由に国内農業の衰退の恐れが指摘されている。もちろん関税が撤廃されたら外国産のものが流入しやすくなり、国内に輸入品で溢れかえる可能性もある。農業を保護するために、戸別所得保障制度が導入された。国際版に仕上げるべきではないか。この制度は、先進国で赤字経営になりがちな農業など国内の1次産業を保護するのが狙いだ。農家の平均年齢は高く若手の不足も叫ばれている。農家の保護は第一に優先するべきだ。それを理由に貿易関係の阻害になってしまうのもどうかと思う。農業開放をしたうえで輸入農作物による影響を打ち出し、それを補う政策を政府に求めたい。ある程度予算が膨らんだとしても、国民に対して真摯に説明すれば理解は得られるだろう。日本の農作物は「安全・高品質」が特長で、逆に他国にはない日本の良さを輸出しブランド力を高めるのも一つの手ではないか。
自由化を図ることで国内雇用の増加も期待されるだろう。経済成長にもつながりデフレ脱却への道程になるかもしれない。閉塞した日本に明るい日差しを入れるのは・・・貿易の促進・・・と私は考える。