9羽の小型鳥レスキューについてのご報告 | 鳥の保護活動/TSUBASAみらくる日記

9羽の小型鳥レスキューについてのご報告

 

こんにちは、スタッフの清水です。

 

レスキューから少し時間が経ってしまいましたが、今年の6月に行った

カナリア:3羽

セキセイインコ:1羽

コザクラインコ:1羽

ボタンインコ:2羽

オカメインコ:2羽

計9羽の小型鳥レスキューについてお話させていただきます。

 

 

【レスキューの経緯】

6月中旬にご高齢の女性からのご相談がありました。

ご自身が7月に入院することが決まり、お世話を引き継ぐ人がいないとのことでした。

手放すことができなければ、鳥たちをご自宅に残した状態で入院するしかないとお話しされていました。

 

ご相談いただいた鳥たちは、亡くなられた旦那さんがお世話をされており、

旦那さんの生前は飼い主様はお世話に携わっていませんでした。

そのため、鳥たちの名前や年齢など詳細な情報は分かりません。

 

鳥たちを引き継いだものの、ご自身の体調が悪いこともあり餌・水の交換が週に2回、

掃除もほとんどできていないとのことでした。鳥たちの生活環境はあまり良くないのだなと想像しました。

 

※レスキューを行う場合、鳥を引き受ける前に鳥たちの状態や飼育環境を知るために視察を行います。

(施設で暮らす鳥たちを感染症から守るために、羽数や飼育状況によっては、

視察の際に感染症検査の検体採集も行います。)

しかし、飼い主さんの入院日が迫っており複数回訪問することは難しく、

視察を行う間もなくレスキュー当日を迎えました。

 

 

 

【レスキュー現場の様子】

お電話でお聞きした情報から室内で放し飼いにされていて、

タンスなどの隙間に鳥たちが隠れているような状態を想像していました。

 

 

しかし、現場に到着するとご自宅のお庭に案内され、鳥たちは屋外の鳥小屋で暮らしていました。

鳥小屋には電気が通っておらず、照明・冷暖房はありません。

レスキュー当日は蒸し暑い日で、到着した9時半頃には既暑がっている様子でした。

 

 

セキセイ・コザクラ・ボタン・オカメインコが放し飼い、カナリア3羽が1羽ずつケージ飼いの状態でした。

 

 

お世話が行き届いておらず水は干上がりかけ、シードの皮は放置、便や羽毛が至る所に溜まっていました。

 

事前に飼い主様から、旦那さんが亡くなってから鳥は増えていない(繁殖していない)とお聞きしていました。

多羽を放し飼いにしているご家庭では人が知らない間に繁殖していることもあるので、

何羽かは繁殖した鳥たちなのではないかと考えていました。

しかし、現場の状況を見てあまりにも過酷な環境であったため、繁殖できなかったのではないかと思いました。

 

 

【レスキュー後の鳥たちの様子】

残念ながら施設到着後にセキセイインコ1羽、

レスキューの翌日にコザクラインコ1羽・ボタンインコ1羽が亡くなってしまいました。

削痩がひどかったカナリア2羽はラスキュー直後から看護を続けましたが、回復することなく亡くなってしまいました。

削痩のカナリアがいた傍ら、コザクラインコは体重70gを超える超肥満体型と栄養状態は様々でした。

 

屋外で放し飼いにされており、お世話の頻度も少なかったので、みな人と関わった経験が少ないです。

検疫室の扉を開けるだけでも、ケージ内をバタバタしている状態でした。

 

 

   

写真:グラン@カナリア      レモンマートル(左)とバンクシア(右)@オカメインコ

 

ブルボス@ボタンインコ

11月現在は人が前を通りかかっても、止まり木に止まっていられることも増え、

レスキュー当時に比べ落ち着いてきたかなと思います。

 

 

9羽の小型鳥レスキューについてはこちらからもご覧いただけます

 

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ブログやツイッターで小出しでお知らせしていますが、

8月20日にコザクラインコ12羽

11月15日にセキセイインコ43羽と十姉妹2羽の計45羽のレスキューなどなど複数のレスキューを行いました。

 

今年みな様に向けレスキューの詳細をお話したのはこの9羽の小型鳥レスキューが初になりますが、

2023年はレスキューの多い一年になりました。

 

特に羽数の多いレスキューの場合、スタッフが1名検疫室に入りっぱなしの状態になってしまうこともあります。

ボランティア様のご協力のおかげで、

スタッフが不足している中でも、施設の鳥たちのお世話の質を保つことができています。

また、ご寄付やAmazonウィッシュリストからのご飯や飼育用品のご支援により

施設で使用している物品が賄われています。

沢山のご支援・ご協力をいただき、本当にありがとうございます。

 

レスキューは通常のお引き取りの場合とは違い、

レスキューにかかる費用(感染症検査、治療費など)を飼い主様からいただくことができません。

全てTSUBASAが負担しております。

 

概算にはなりますが、今回の9羽の小型鳥レスキューでは

感染症検査、剖検費用として約35万円の費用が発生しております。

この費用は病院や検査機関にお支払いしている費用であり、

お世話にかかる費用(光熱費、ご飯代、スタッフ人件費など)は含まれておらず、

節約しようと思ってもできない費用です。

 

鳥たちの生活を支えるため、引き続きみな様からご支援いただけますと嬉しいです。

・ご寄付はこちらから

寄付 - 飼い鳥のレスキュー団体/TSUBASA

 

・ご飯類・飼育用品のご支援はこちらから

Amazon.co.jp

※必要な数をご支援いただきますと、リストから自動で削除されます

 

・ボランティアのお申込みはこちらから

ボランティア - 飼い鳥のレスキュー団体/TSUBASA

 

 

 

他のレスキュー案件についても順次、ブログやホームページにてご報告いたしますので、

ご覧いただけますと嬉しいです。