文鳥レスキューの詳細についてのご報告:その3 | 鳥の保護活動/TSUBASAみらくる日記

文鳥レスキューの詳細についてのご報告:その3

こんにちは。
先日の文鳥レスキューの報告:その2からの続きです。

その後、強制退去の執行日も10月末に決まりました。
本来ですと執行日の際に家具が持ち出されるため、その際に家具が退けば鳥たちの捕獲も容易になるかと思い、
執行日当日にレスキューを行えるよう相談をするつもりでした。
しかし、当日は持ち出しの前に部屋の消毒を行うという流れになってしまい、執行日より前に鳥たちを出す必要が出てきました。

10月14日にも再度現場を訪問し、飼い主様や愛護センターの方たちとの相談の結果、10月21日にレスキューを実施する運びとなりました。
この時には愛護センターの方の説得もあり、文鳥は全て手放すという意志が固まっていました。
ただレスキュー当日に心変わりがないよう、事前に契約書等の手続きを行いました。

レスキュー当日はTSUBASAの人員計4人が対応しました。
一見すると少なく感じるかもしれませんが、狭い室内であったため、最低限の人数で動く必要がありました。 

 

 

飛び回る文鳥を捕獲し、床や荷物の隙間にいる子を探し出し、約1時間ほどの作業の末、97羽の文鳥を捕獲しました。
ただ、後日新たに隠れている子が出てくる可能性があったため、飼い主様や愛護センターの方に様子を見てもらうことをお願いし、この日は帰りました。



文鳥たちは施設に到着後、健康チェックを行い、ケージに振り分けました。
ケージの数が多いため、検疫室を2部屋に分けてお世話をしております。
文鳥たちのその後の健康状態については、次回ご報告させていただきます。

 

数日後、隠れていた6羽の文鳥が出てきたという連絡を受け、26日に引き取りました。
これにより、計103羽のレスキューとなりました。


今回のレスキューは、環境としては過去最悪でした。
最初はどうしてこんな状態になるまで放置していたのかと、憤りを感じました。飼い主様のこともそうですし、この状況に何も動いていない管理会社や行政についてもです。

しかし蓋を開けてみると、飼い主様も普通の愛鳥家の一人でした。
実際現場に積み上げられた荷物の山の中には、文鳥の飼育本なども多く見受けられました。

飼い主様としても、誰にも頼ることができず、どうして良いのか分からなかったのでしょう。
もちろん文鳥たちからすれば許されないことですが、飼い主様と接していくうちに、本当にどうしようもなかったのだろうとも感じました。
管理会社側も裁判を起こしたことで、この件を公にすることができました。
そうでなければ、鳥たちが陽の目に当たることもなかったと思います。
そして、愛護センターの方の心に寄り添う対応のおかげで、この103羽を救い出せたと言っても過言ではありません。
信頼関係を築きながら向き合う姿勢は、学ぶことも多く、今後のレスキューに役立てていきたいです。

もちろん、このようなレスキューがない世の中にしていかなくてはなりません

今後も情報発信、啓発活動に努めてまいりますので、皆様とも情報を共有できたら幸いです。

 

その4に続きます