【重要】とり村バードランの検査項目追加のご案内(2019年4月から) | 鳥の保護活動/TSUBASAみらくる日記

【重要】とり村バードランの検査項目追加のご案内(2019年4月から)

いつもバードランをご利用いただき、誠にありがとうございます。

バードランのご利用にあたり、以下の通り、

検査項目の追加が決定致しましたのでご案内させていただきます。

 

2019年4月より、変更は以下の通りとなります。

 

変更前:遺伝子検査項目:クラミジア(オウム病)の陰性結果(1年以内)

 

変更後:遺伝子検査項目:クラミジア、PBFD、BFDの陰性結果(1年以内)

 

遺伝子検査の項目として新たに、PBFDBFDを追加することとなりました。

※文鳥等フィンチ類に関しては、BFDとクラミジアの2項目での検査でお願いします。

※既にバードラン会員登録をされている方につきましては、PBFD、BFDの遺伝子結果のご提出をお願いします。

 

○PBFDとは?

サーコウィルス科のPBFDウィルスが原因による感染性疾患。

主に、3歳以下のさまざまなインコ・オウム類に発生します。

動物の体外(環境中)でも長く生存できる厄介な存在です。

 

■感染しやすい鳥種

白色オウム類、セキセイインコ、ヨウムなど

 

■症状

・脱羽、羽毛異常

・クチバシや爪の過長

・食滞・食欲不振

・脂粉の減少(くちばしの黒光り)

・血球減少

発症してしまった個体への有効な根本的治療法は確立されていません。

鳥種により死亡率は異なります。

 

■感染経路(鳥から鳥)

・感染鳥の脂粉吸引

・感染鳥の糞を摂食

・感染鳥との接触(羽づくろい、求愛等)

・感染した親鳥からの垂直感染(卵を介して、親鳥の給餌から等)

 

 

○BFDとは?

ポリオーマウィルスが原因による感染性疾患。

主に、3ヶ月齢以下のオウム、インコ類およびフィンチ類に感受性があります。

 

■感染しやすい鳥種

・セキセイインコ、ラブバード、シロハラインコ、メキシコインコなど

 

■症状

鳥種や年齢によって異なります。

・巣立ち前の雛の場合、食欲低下、体重減少、脱水、呼吸困難、突然死など

・2週齢以降のセキセイ、ラブバードはPBFDに類似した羽毛異常が見られることがあります。

 また、成鳥では感染しても発症しない(キャリア)場合が多いです。

 

■感染経路(鳥から鳥)

・感染鳥の脂粉吸引

・感染鳥の糞を摂食

・感染鳥との接触(羽づくろい、求愛等)

・感染した親鳥からの垂直感染(卵を介して、親鳥の給餌から等)

 

免疫力の高い成鳥のほうが、感染するリスクは低いです。 

 

TSUBASAでは鳥を引き取る際には、全ての鳥を対象にPBFD、BFD、クラミジアの検査を実施しています。

施設内は、3歳以上の鳥が多いため容易にかからないと考えていますが、まだまだ研究段階の病気であることや、特効薬がないことを考え注意しています。

過去には、6歳のコニュアでPBFD陽性個体の相談に来られたお客様もいます。

施設内ではPBFDの消毒に有効とされる、次亜塩素酸水を常に使用しています。

 

○出典:バードライフアドバイザー2級認定講座 配布資料

    飼い鳥の感染症―各論―

    小鳥の病院BIRD HOUSE Companion Bird Laboratories(CBL)

    眞田 靖幸

 

○検査項目追加の理由

バードランを開放した約20年前(千葉CAK)は、PBFDやBFDの認知度が低く、

まずは人獣共通感染症であるクラミジアだけでも

定期的に検査していただくことを推奨するために、

項目をクラミジアのみとしてスタート致しました。

ですが、PBFDやBFDの認知度も上がり、

とり村以外のバードランでも検査項目として

PBFD、BFDが必須の場所や、

検診の際に検査を実施する方も増えてきました。

 

多くの方にバードランをご利用いただきたいという想いもあり、

あまりハードルを上げるのは忍びないのですが、PBFDの陽性率の高さや、

1歳を過ぎたばかりの若い子のご利用も多くなったこと、

そしてTSUBASAとしても施設にいる鳥たちを守るためにも、

今回項目を追加する運びとなりました。

 

なおBFDにつきましては、陽性率から考えて検査としての重要度は

PBFDほどの緊急性を感じてはいませんが、

一部の地域で警戒する声が多いことと、

同じ血液で同時に検査できるものであることから、

検査項目として加えさせていただきます。

 

○検査の方法について

精度の問題により、血液での検体採取(爪や首等から採取)をお願いします。

(採取部位については、病院の先生とご相談ください)

ただし、検査は動物病院によるもののみとし、

必ず動物病院の受診とセットでお願い致します。

 

 

TSUBASAとしましては、今後もPBFDやBFDが無くなるよう、

そして正しく理解されるように、啓発に力を注いでいく所存です。

飼い主様と愛鳥さんに大きな負担を強いることとなりますが、

全ての皆様に安心安全にバードランをご利用頂くためにも、

何卒ご理解ご協力のほどをお願い申し上げます。