本当は怖いシード食のおはなし | 鳥の保護活動/TSUBASAみらくる日記

本当は怖いシード食のおはなし

こんにちは、河村です。


さて、突然ですがこの写真が何かお分かりになるでしょうか?

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これはBrisbane Bird Vet(オーストラリア、クィーンズランド)で採られた

鳥の血液サンプルです。


左側の写真の血液は、肝リピドーシス(脂肪肝症候群)、
生殖器系疾患、膵炎を患っている18才のクルマサカオウムのもので、

右側の写真の血液は、健康な鳥から採取したものだそうです。


左側の血液の、白っぽく見える部分が脂肪です。

血液の半分以上を、脂肪が占めている状態ですねあせる

ものすごくドロドロの、高脂血症です。


Brisbane Bird Vetによると、シードを主食としてきたことと、

生殖周期に突入したことにより引き起こされたものだそうです。


以前のブログにも書きましたが、

シードのみの食餌だと、ビタミンやミネラル、必須アミノ酸が

不足してしまいます。

食餌の中の蛋白質、必須アミノ酸が不足すると、それを補うために食餌を過剰に

摂取するため、肥満になってしまいます。

そして、食餌の中のヨード不足により甲状腺機能低下症が起こります。

甲状腺ホルモンは代謝率を上げるので、不足するとこれも肥満の原因になります。

また、ヒマワリの種や麻の実は、脂肪分が高いので

これらを好んで食べていると、太りやすくなります。


それを防ぐには、正しい食生活をする必要があります。

私達がお勧めするのは、ペレットと新鮮な青菜による食餌です。

ペレットは総合栄養食なので、鳥の体に必要とされる全ての栄養素を

採ることができます。

野菜や果物は、栄養のバランスを崩さないよう一日のペレット量の

20%以下の量で与えることをお勧めします。


健康で楽しい愛鳥さんとの生活のために、是非日々の食生活を

見直してみてくださいねインコ