2022年6月26日の日曜日の夕方。
「みなさん、ラストライブお疲れさまでしたー!!」
というチーフの乾杯の音頭で、サロメの唇の打ち上げが始まりました。
2020年11月22日の解散から1年半余り。
ようやくの開催です。
本来なら、ラストライブ当日のうちに打ち上げをする予定だったけれど、新型コロナの影響を受け、残念ながら延期となってしまった。
今年の春あたりから、そろそろ開催しようという話が持ち上がり、ラストライブに出演したメンバーとスタッフを中心に集まることになりました。
1年半の間、一度も会えていないメンバーもいたし、会っていたとしても、元々しょっちゅう顔を合わせていたことを思うとほとんどのメンバーが久しぶり。
当時はリハの日程調整もなかなか大変だったな…みんなでスケジュールを入力していたな…と懐かしく思い出しながら日程を決めて、実現に至りました。
打ち上げは、ライストライブ2デイズの映像を流しながら、みんなで飲み食いしておしゃべりして、映像からサルビアを私にが流れてきた時には3人のダンサーが並んで踊り出し後ろではハヤシさんがドラムのアクションをして、手品大会をして、(キッズもいたので)相撲大会もして、それから誕生日当日のかずみんのこともみんなで祝いました。
最初の乾杯をしてしばらく経って、少し遅れてきたメンバーも到着して全員集合となり、再び「かんぱーい!!」とグラスを合わせた時。
突然、「チーフ、京子さん、おつかれさまー!!」と、花束を渡された。
不意打ちだった。
思ってもみなくて、ものすごく驚いたのと同時にあの日のステージ後からJAMを出るまでのことがフラッシュバックしたような感覚になり、胸がいっぱいになりました。
あの日の続きをしているみたいだった。
花束は、みんなでコッソリ打ち合わせてどんなお花にしようかと相談してくれたそうで、チーフには食虫植物や毛が生えたような毒々しいお花、私にはラストライブの衣装のような赤いお花をと、それぞれにイメージして選んでくれたとのことでした。
「これが橘京子としてもらう最後のお花だよ」
と言われ、そうか、今日私はサロメの唇の橘京子だったのか、と気付き、この花束をとても意味深く受け取りました。
みんながサロメの唇のことも私のことも、すごく大切に想ってくれているんだなと実感した。
こうして文字にしている今も、しみじみと感じています。
イヴちゃんが「みんなに会いたい」と言って開催のきっかけをくれて、
ホッペちゃんは会場の準備をたくさんの時間を使って協力してくれて、
ペラはかずみんへのサプライズケーキの準備を手伝ってくれて、
かずみんは知らぬ間にチーフと私への花束をみんなに呼びかけてくれていて、
ヒラッキーはサロメの唇を親戚みたいなもんだと言ってくれて、
ハヤシさんはどの曲が大変だったかを初めて話してくれて、
エミーリーちゃんはこの日を含めこれまでに何度もサロメの唇のために名古屋から東京へ足を運んでくれました。
スタッフのアベちゃんとコンちゃんは、私にとっては今でもいちばんよく飲みに行く友人です。
このメンバーで、以前と変わらない距離感のまま集まることができて本当に幸せです。
解散ライブ当日の打ち上げを延期にすると決めたあの時は、
その日だけの感情があるのに。
後日集まっても、意味が変わってしまうのに。
ツアーだって泣く泣く諦めたのに、打ち上げまで…と、どうしようもない現実が本当に悔しかった。
けれど日の無念が晴れました。
バンドを18年間も続けること、
解散ライブをできること、
期間が空いても打ち上げができること、
特別だと思います。
心がホッとした、そんな一日になりました。
本当にありがとう。