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飛び出すつばめカード

事務所のとなりの席のK原さんにもらいました。
トビダストリー 「ツバメ」です。

ツバメカード1
二つ折りのとき。

ツバメカード2
少し、開いてみます。

ツバメカード3
ぜんぶ開きました。つばめが回転したのが、わかるでしょうか?

人工巣の前縁に泥を付ける理由

ひとつまえの記事で、人工巣の縁の前側にだけ泥を付けている巣を2つ紹介しました。
この人工巣のデザインをしていただいた小川さんのご指摘では、『ななめになったひさしの上で巣が傾いているので、縁の高さを地面と平行にしているのではないか』ということで、なるほどと思いました。

これは、繁殖には使われていませんが、やはり縁の前側に泥が付けられている人工巣です。
肝心の泥の部分が、ピンぼけですいません。
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ツバメは泥付けをしたあとで巣を真横からながめて、

 よっしゃ、水平になった!

なんて、つぶやいているのかもしれません。

道の駅庄和の人工巣、ツバメが利用していました

7月6日のことですが、道の駅庄和の人工巣の状態を見に行ってきました。うれしいことに、3つの人工巣が利用されていたので、ご紹介します。

人工巣は、ツバメたちをヒトの迷惑にならない場所で子育てをしてくれるように誘導するためのもので、作り方はバードリサーチのツバメかんさつ全国ネットワーク(ツバメネット)で紹介しています。今年は人工巣そのものの実験中で、誘導実験は来年から行う予定です。

まず1つめ。これはツバメネットで説明しているコルク粘土ではなく、そのまえに試作した木製粘土で作った人工巣です。
縁の前部にだけツバメが泥を付けていますが、泥を付けなくても居心地がいいことに気づいたのか、その後は泥塗りをしないで卵を産んだようです。
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2つめは道の駅庄和で開催したツバメの巣作り教室で、参加者の方が製作されたコルク粘土の人工巣です。
全体が白っぽく見えるのは、コルク粘土の上から水で溶いた土の粘土を塗って、より本物のツバメの巣らしく見えるようにしたためです。
この巣も、縁の前部にだけツバメが泥付けをしていました。
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そして3つめ。これもツバメの巣作り教室で参加者の方が製作されたコルク粘土の人工巣ですが、土粘土を上塗りしてなくて、コルク質がそのまま露出しています。だからというわけでもないでしょうが(1つめの人工巣も上塗りをしていないので)、ツバメは巣の周囲全体に泥を塗って、卵を産んでいました。
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コルク粘土の人工巣は、とても軽いので設置しやすく、万が一落下しても人に怪我をさせるようなことはありません。
来年はこの人工巣を使って、出入口や商品の陳列場所のように糞が落ちると困るところから、少し離れた巣作りOKな場所に、ツバメを誘導することに挑戦してみたいと考えています。

道の駅あしがくぼのツバメ

埼玉県の秩父にある"道の駅あしがくぼ"は、ツバメとの共存で最先端を行く道の駅だと思います。

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巣を作られては困る場所にはネットで覆って巣を作れないようにしてありますが、ツバメさんOKな場所には巣台が付けられています。

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建物の正面に面した巣台は、あまりお好きではないようすです。ひさしの内側や、通路にある巣を使っていました。
5月末と今月初めに見に行っただけなので大ざっぱな推測ですが、とこのような工夫のお陰で、今年は10巣ほどでツバメが繁殖したようでした。

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たくさんのツバメに巣を作られると、困ってしまってネットなどで完全にツバメをシャットアウトする施設が少なくないのですが、あしがくぼのように巣作り可能な場所を設けると、ツバメと仲よく共存することができます。

来年は、道の駅やサービスエリアに配れる、「ツバメと共存する手引き」を作りたいですねというお話しを、道の駅の方としました。
あしがくぼのように、ツバメを防ぐ場所とOKな場所のゾーン分けをする工夫や、正しいフン受けの取り付け方、ヒナが落ちたときの対応、お客様への説明の仕方など、ツバメと商業施設が共存していくノウハウを、多くの施設に共有してもらえたら、巣を落とすようなことは、なくなるのではないかと思うのです。

ところで話は変わりますが、ソニーのDSC-RX100というコンパクト・デジカメを買いました。ツバメの巣は暗がりにあって、撮影範囲の明暗が強いのできれいな写真を撮りにくいのですが、「プレミアムおまかせオート」というモードで撮ると、撮影設定を変えながら数枚の写真を連写して、合成写真にしてくれるので、明るい場所と影になった場所とがあっても、きれいに写ります。これまでは露出補正して撮影していたので、それだとツバメ以外は白っぽい写真になってしまうのですが、とてもきれいに撮れるようになったので、うれしいです。

5~6万円するカメラですが、とても満足しています。
しかし、私が買ってひと月も経たないのに、モデルチェンジしてしまいました。ちょっと残念。

それから、写真をフォト蔵というサイトに保存してからリンクするようにしました。
クリックすると、元サイズの画質で見ることができます。私の写真は大きなサイズで鑑賞してもらうようなものではありませんが、ブログにアップした写真を何かでまた使いたいと思ったときに、膨大な写真ファイルから見つけないといけないことがよくあるので、ブログに元サイズの画像を残せるのは便利です。

韓国のツバメシ・ンポジウムに行ってきます

韓国の昌原市(釜山の近く)で、今週の土曜日(2013.5.11)にツバメのシンポジウムがあって、それに招待していただいたので、明日から二泊三日で行ってきます。

昨年の夏にバードリサーチや石川県を訪問された、韓国で環境教育をしている小学校の先生たちが開催されるシンポジウムで、私と、それから石川県の小学校のツバメ調査の担当をされている下沢さんが、発表をします。

帰国したら、韓国のツバメの様子をお伝えしますので、お楽しみに。


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ツバメフン受けの普及にご協力をお願いします

昨日、埼玉県の道の駅庄和、ゆめすぎと、そして道の駅はなぞのの隣にあるJA直売所に、ツバメのフン受けを設置させてもらいました。

この三カ所はツバメを大切にされている施設ですが、ツバメに巣を作らせてあげるべきか、巣を壊してしまうべきか、判断に迷っている施設は少なくないと思います。

そういう施設では、もしお客さんからツバメのフンが汚いという苦情があると、巣を落とすことになってしまうかもしれません。そうなるまえにフン受けを設置して、人とツバメが仲良く暮らせるようにしていく必要があると思います。

ぜひ、フン受けの普及にご協力下さい。ご自宅の巣に付けられても結構ですし、ツバメが多い駅や商業施設に取り付ける場合は、何枚でもお分けします。

なお、ツバメの保全プロジェクトを続けていくために、フン受けの枚数にかかわりなく、一口3千円のご寄付をお願い申し上げています。詳しくは、バードリサーチのツバメかんさつ全国ネットワークのHPをご覧下さい。

 http://www.tsubame-map.jp/1_michi/satooya2013.html


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巣の下と、休息場所に使っているお隣の通気口の下に取り付けました。

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強力両面テープ付きで、凸凹した壁にもしっかり付きます。

写真は、埼玉県春日部市の道の駅庄和です。庄和では来週末(2013.5.19日曜)にツバメ教室を開きます ので、こちらにもお越しいただけると、うれしいです。



今年のツバメの軒先初認調査の結果がまとまりました。

今年のツバメの軒先初認は、中部日本海側と東北を除いて例年より早く、中部日本海側と東北は逆に遅かったようです。日本地図で説明していますので、こちらをご覧下さい。

 http://www.bird-research.jp/1_katsudo/kisetu/kisetsu_kekka.html

さて偶然ですが、私は飛来が遅かった地域に行っていました。4月17-18日に長野各地へ、5月3日に福島の阿武隈高地を訪れていました。

例年の状態を知らないので、早い遅いの比較ではなく見てきた印象だけを書きますが、長野はとてもツバメが多いように思いました。長野市周辺から、安曇野、伊那地方の道の駅を巡ったのですが、どこもツバメが飛び交っていました。この二日間は異常なほど気温が高く、伊那地方の標高1000m近い場所でも気温が20度ありました。

バードリサーチのツバメ初認は、軒先での初認なので、気温が高いとツバメが繁殖気分になって、建物のある場所に偵察に来ていた可能性もあります。そういう例外的に暖かい日を除けば、ツバメは例年よりも遅かったのかもしれません。

安曇野や長野市のあたりでは、ちょうど桜が満開でした。

それから約半月後に訪れた阿武隈高原は、福島県の太平洋側にある低山地帯です。私が行ってきたのは標高400mほどの場所で、昨年も訪ねていてツバメが多い場所であることは分かっているのですが、今回はちらほらとしか飛んでいませんでした。

そして、ここではようやくこの5月はじめに、桜が満開になっていて、私の住んでいる東京よりも、ずいぶん春の訪れが遅いことを実感しました。桜の開花時期からすると、長野よりもさらに半月分、春が遅いわけです。毎年、軒先初認の記録を見ていて、ツバメ前線が関東から東北に進むときにワンテンポ遅れる気がしていたのですが、東北の春は遅く、ツバメの飛来も遅いのでしょう。

その一方、繁殖は遅くまでやっているようで、昨年の8月に阿武隈高原のあちこちを見て回ったときには、まだたくさんのツバメが繁殖していました。





ツバメ用のフン受けができました(募金よろしくお願いします)

道の駅でツバメを調べていて、いちばん残念なのは、つばめのフンが落ちるという理由で、巣を落としたり、巣を作れないようにネットをかけられたりという場所があることでした。

商業施設では、お客さんから苦情が出ることは避けたいので、そのような対応になることも理解できないではないのですが、ちょっとした工夫で、ツバメのフンの問題は解決することができます。

今年のツバメかんさつ全国ネットワークでは、簡単に取り付けられて、見た目もかわいい(と思います)、段ボール製のフン受けを配布をしています。

切り取り線に沿ってカッターで切り、パタパタっと組み立てると、すぐに使えます。
強力で厚手の両面テープを使えば、ざらざらの土壁にも、しっかりくっつきます。


ツバメブログ-フン受け2013
今日、届いたばかりです。バードリサーチ事務所の柱に付けてみました。


このフン受けを、ツバメの里親募金(一口3千円)に寄付下さった方に、何枚でも差し上げます。
強力両面テープも着いていますので、カッターナイフだけあれば、他に何も必要ありません。
ご自宅や、ご近所のツバメの巣に、ぜひ取り付けてあげてください。

 http://www.tsubame-map.jp/1_michi/satooya2013.html

ところで、フン受けの名前をいろいろ考えたのですが、結局、”段ボール・フン受け”という、そのままの名前になりました。ボツになった名前は、こんなものです。
いい名前のアイデアがあったら、ぜひ教えて下さい(笑)

・簡単フン受け
・ワンタッチ・フン受け
・ツバメきれい
・したよごさーず


こちらは、昨年作った2012年式フン受けです。発泡スチロール版とアルミの棒で作っていました。
ツバメブログ-フン受け2012


鳥インフルエンザ 否定された「渡り鳥説」

2013年3月31日に上海で発生し、中国各地に広がっている鳥インフルエンザH7N9型の人への感染ですが、このウイルスは、多くの家禽が集められる上海の市場で突然変異を起こしたもので、野鳥に由来するウイルスではないという研究結果が公表されました。

鳥インフル 発生源特定に一歩前進? 産経新聞(2013.4.28)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130428/chn13042807010000-n1.htm

記事を要約します。
上 海市と安き省の家禽市場と養鶏場の水、土、家禽の気管・排出腔から採集したサンプルを分析したところ、上海市内の市場で採集したサンプルからH7N9型が見 つかった。このウイルスの遺伝子は、人に感染しているH7N9型ウイルスと高い類似性があった。このことから、今回の感染のウイルスは野鳥が運んできたも のではなく、上海市の市場で人に感染しやすいウイルスが発生し、それが中国各地に広まったと考えられる。

記事では、上海の市場からどのように中国各地に広まったのかには説明していません。おそらく、まだそこまでは分かっていないからでしょう。

し かし、上海の市場で発生した新型ウイルスが野鳥によって中国各地に運ばれるよりは、かつて日本でも鳥インフルエンザが養鶏場から別の養鶏場に広がっていった ように、上海のニワトリの流通や養鶏場に出入りする業者の移動によって中国各地に広がった可能性が高いのではないでしょうか。

鳥インフルエンザの拡大を防ぐには、養鶏場から別の養鶏場へ、ひな鳥を移したり、エサや集荷の業者が鶏糞を付けたまま移動したりするのを防止することが重要です。



ツバメはミミズを食べませんが・・・

今日は近くの小学校で、ツバメのお話をしてきました。

3年生の子供たちに「ツバメは何を食べてるか、知ってますかぁー!?」と聞いたところ、
圧倒的多数の子の答えが、

        ミミズ!

でした。

ツバメに限らず、また小学生だけではなく、小鳥はミミズを食べているという思い込みが世間一般にあるように思うのですが、これはどうしてなのでしょう?


ところで、ツバメQ&Aのコーナーに鳥インフルエンザの説明を書き直しました。以前にブログに書いた話とも重複していますが、参考になればと思います。

https://sites.google.com/site/tsubameqa/hito-to-tsubame/tsubame-to-tori-infuruenza