今年のツバメの軒先初認調査の結果がまとまりました。 | ツバメブログ

今年のツバメの軒先初認調査の結果がまとまりました。

今年のツバメの軒先初認は、中部日本海側と東北を除いて例年より早く、中部日本海側と東北は逆に遅かったようです。日本地図で説明していますので、こちらをご覧下さい。

 http://www.bird-research.jp/1_katsudo/kisetu/kisetsu_kekka.html

さて偶然ですが、私は飛来が遅かった地域に行っていました。4月17-18日に長野各地へ、5月3日に福島の阿武隈高地を訪れていました。

例年の状態を知らないので、早い遅いの比較ではなく見てきた印象だけを書きますが、長野はとてもツバメが多いように思いました。長野市周辺から、安曇野、伊那地方の道の駅を巡ったのですが、どこもツバメが飛び交っていました。この二日間は異常なほど気温が高く、伊那地方の標高1000m近い場所でも気温が20度ありました。

バードリサーチのツバメ初認は、軒先での初認なので、気温が高いとツバメが繁殖気分になって、建物のある場所に偵察に来ていた可能性もあります。そういう例外的に暖かい日を除けば、ツバメは例年よりも遅かったのかもしれません。

安曇野や長野市のあたりでは、ちょうど桜が満開でした。

それから約半月後に訪れた阿武隈高原は、福島県の太平洋側にある低山地帯です。私が行ってきたのは標高400mほどの場所で、昨年も訪ねていてツバメが多い場所であることは分かっているのですが、今回はちらほらとしか飛んでいませんでした。

そして、ここではようやくこの5月はじめに、桜が満開になっていて、私の住んでいる東京よりも、ずいぶん春の訪れが遅いことを実感しました。桜の開花時期からすると、長野よりもさらに半月分、春が遅いわけです。毎年、軒先初認の記録を見ていて、ツバメ前線が関東から東北に進むときにワンテンポ遅れる気がしていたのですが、東北の春は遅く、ツバメの飛来も遅いのでしょう。

その一方、繁殖は遅くまでやっているようで、昨年の8月に阿武隈高原のあちこちを見て回ったときには、まだたくさんのツバメが繁殖していました。