こんにちは、北カリフォルニアの会議通訳者、EJEXPERTのブラッドリー純子です。
前回の記事に引き続いてNY出張の話題。
当日は会議の前に時間があったので国連本部内を見学しました。
なんせホテルから2分のところにあるのですぐ行けます。
General Assembly(国連総会議場)。
ここで189カ国の国連加盟国の代表が集まり総会が開かれます。
メディアで見るより実物は少し小さく見えるかな?という印象。何だかとてつもなく大きなイメージがあったので。
会場に立っているだけでポジティブなエネルギーが強く伝わってきます
不思議ですね〜。
モニターで言語をセレクトして通訳を聴けるようになっています。
敷地内は広く、イースト河に面しています。
Economic and Social Council (経済社会理事会)
の会場です。
国連の公用語は、英語、フランス語、スペイン語、ロシア語、中国語、アラビア語のみ。
もちろん日本語の通訳ブースも言語チャンネルもありません。
私たちは英語のブースに入って中国語のチャンネルを使用することに。
前の会議の資料やノートがまだ残っていました
国連の権利や義務や主要原則がまとめられた基本文書です。
国連の機材担当の人がきて演台のマイクと音声チェックをします。
機材には慣れているので自分たちで率先してやります。
15分交代で訳していきます。
最初はやっぱり少し緊張しました。始まってしまえば集中するのでいつも通りにできたと思うのですが
国連は、安保理や世界の経済社会開発で様々な分野に取り組んでいます。
今回の会議も国際平和がテーマでした。
アジェンダ以外の資料は関連分野の書籍がなんと5冊送られてきて、でもスライド資料はいただけず、すべて初見。
その他には国連のサイトから国連用語なるものを引っぱってきて勉強しました。
挨拶やスピーチの中で何度も出てくるUnited Nations「国連」という言葉を口にしながら
ああ、本当に国連で通訳してるんだな〜
と今更ながら実感
同通している時自分でも思ったのですが、あとで通訳を聴いていた方から「声のトーンが同じでどっちが通訳してたか分からなかった」と言われました。
これまでもNYでの通訳案件をお願いしていてクライアントにも評価の高い先輩通訳なので光栄です。
会議終了後は国連から歩いて15分ほどの場所にある炉端焼のお店で先輩と打ち上げ
ここは日本かと思うほど素材も味もクオリティの高いお店でしたが
お値段の方もNYプライスでした。...生搾りチューハイ一杯16ドル
でもそんなことも気にならないほど、仕事やプライベートの話で盛り上がり、楽しいひと時を過ごせました。
とはいえ私も会議通訳としては、まだこれからです。
こういう通訳の最高峰みたいなところに来ると
きっと自信と満足感でいっぱいになるんだろうな~
とアホな私は思っていましたが、じつはその逆。
国連みたいば場所に来たからこそ、そのレベルの高さを目のあたりにして
自分ってまだまだ!この先遠いな…
と思わされるのです。
もっと頑張らねば、という気持ちがフツフツと湧いてきます