こんにちは、北カリフォルニアの翻訳者・電話通訳のJunkoです。
NTT専門家iタウンの掲載記事、今回のテーマは『今の職業につくために一番苦労したこと』です。
私の場合、「苦労してこの仕事に就いた」のではなく、「仕事が先にきて苦労した」状態がつづいているので、ひょっとしたら珍しいケースかもしれません。
ふつうは、「翻訳者(または通訳者)になりたい!」と思って、翻訳・通訳学校の門をたたくというのが一般的だと思います。
米国留学後、はじめて勤めた日系企業で通訳・翻訳をする機会に恵まれました。自己流っていうのもな・・・と思って会社から夜間の学校に通わせてもらい、翻訳課程をひと通り終了。
それから退職し、フランチャイズ店の経営者を経験した後、専業主婦になってから、たまたま近所でIT企業に勤めていた方に翻訳の仕事を頼まれ、その後は某協会の翻訳のお手伝いをさせてもらうことに。
どうせ翻訳をするならと、それからフリーランスの翻訳者になったのですが、今度は同協会で逐次通訳や同時通訳をする機会に恵まれました。それから、このままじゃいかん!と通訳の講座を受講し、訓練の一環として在宅でできる電話通訳の仕事を始めたわけです。
「目標に向かってがんばってきた!」のではなく、「とりあえず目の前の課題をどうにかしてクリアすべくがんばってきた!」という感じ。目の前に立ちはだかる大きな岩をどうやって乗り越えようかと、いつも考えあぐねてるといった感じです。
なので、『今の職業につくために一番苦労したこと』を語る資格は私にはありません
でも、この仕事の原点である「英語力」をつけるために苦労したことは数えきれないほどあります。一番最初にぶつかった壁は米国の大学に入るためのTOEFL。リスニングは得意でしたが、文法が苦手だったのでスコアを上げるのに苦労しました。
大学に入ってからは、論文を書く為の文章力がなく、それでも何十枚いや何百枚も書いて、やっと形になったような記憶があります。経営学専攻だったのでアメリカ人ばかりのクラスの前でプレゼンをする機会も多く、言葉のハンデを身に染みて感じたり。
会社に入ってからも、最初はビジネスレターの作成から電話応対といった基本的なことも満足にできず、職場の同僚や上司のおかげで何とか形になってたような気がします。
もちろんあの頃のガンバリなしでは、今の仕事をするのは無理だったでしょう。だから、フリーランサーになるのにはそれほど苦労がなかったのかも知れません。なってからの苦労話は、また別の機会に・・・(汗)。
とりあえず、流れに身を任せていたらいつの間にかこの仕事をしていた・・・・という感じですかね。
でもじつをいうと、若かりし頃の私が日本を去る直前、こんな会話をタクシーの運転手と交わしました。
「留学して、将来は何を目指してるんですか?」
「通訳です」
当時の私は本気でそう思っていたわけではなかったと思うんですが、その会話を昨日の事のようにハッキリと覚えています。それにしても、留学=通訳ってのが、いかにも安易ですね~
その通訳にも(実力はどうであれ)半分足をつっこんでいる状態なので、言葉の持つパワーは大きいなと実感しています。
こちらでは今日から夏時間も始まって、いよいよ本格的な春到来。翻訳者・通訳者にとっても忙しいシーズンの始まりですね
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