今朝入ったお仕事は、スポーツシューズメーカーのTVコマーシャルの翻訳。
私も履いたことがある運動靴(言い方が古い?)なので親しみもあるし、こういう仕事は大好き(ただのミーハーとも言う)。
翻訳作業はもともと地味~な仕事なので、こうやって自分の生んだ訳文が世の中に巣立って行ってくれると嬉しいものがあります。よしよし、社会に出てもがんばれ~という感じ(笑)。
産業翻訳でも色々あるわけですが、企業内向けのコレポン(日本ではこう略すそうです)なんかだと、英語ができる社員に任せればいいので、そういった案件は少ないです。
やはり企業がお金を出すのは、エンドユーザー、消費者、読者、ウェブサイト用の翻訳がダントツに多いと感じます。
そういえば、ひと昔前にお世話になった翻訳学校の先生が口をすっぱくしておっしゃってました。
商品価値のある訳文
を作れと・・・。
まず第一回目の授業で言われたのは、
「英語がしゃべれるから、得意だから、英文科だったから、留学してたから、
国際結婚してるから、と言う理由だけで簡単に翻訳者になれると思わないでください。」
じつはちょっとそう思っていた私・・・ドキッとさせられたのを覚えています。
自分が翻訳者になってみて、実際にそう思っている方が多いことに驚かされます。
「翻訳?仕事がすぐ来るなら、私も始めてみようかな・・・。」 みたいな。
その他には、
1.翻訳には特別な技法が必要
2.その技法を身に付けて「商品価値のある訳文」を作成する
英語と日本語の特徴、相違点、また言語変換の技法などを意識的に勉強して身に付け、商品価値のある訳文を作成する練習を積まなければ、プロとしてやっていけない。
そう強調されていました。
今思い出すと、本当にそうだな~と納得。
「あとから校正が入ると思って適当な翻訳をしないように。」
なんてことも言われました(苦笑)。
私が通ったのはサンフランシスコにあった学校で、その先生はカリスマ的存在の翻訳者・言語学者でした。大学などで翻訳を教える傍ら、日本人でブロードウェイの舞台に立つプロダンサーとしての経歴を持つ、多才な方でした。
厳しいけれど楽しかった授業。毎週、会社が終わってからBART(SFベイエリアを走る電車)に乗ってサンフランシスコの街へ通っていたのを思い出します。
当時教わった事を思い出す度に、今も元気にされてるかな・・・と思ったりします。
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