【書籍】内田裕也、スクリーン上のロックンロール | ~‡コキュートス‡~

【書籍】内田裕也、スクリーン上のロックンロール

(ーAー)という事で…

今回は私がプロレス関連本以外で久しぶりに読んだこちらの一冊を紹介します。


■'20.8/5読了
『内田裕也、スクリーン上のロックンロール』
内田裕也 著
('19.6/9 初版第1刷発行)

(ーAー)◎

 

 

'19.3/17に亡くなった “ロックンローラー” 内田裕也が、俳優・プロデューサーとして関わった出演作品やプロデュース作品等の映画について語ったインタビュー集☆


ノートパソコンのモニター上で作品を再生させつつ、キネマ旬報・書籍編集長の平嶋洋一がインタビュアーとして質問を重ねていったというこのインタビュー集は、内田裕也の逝去により完成した一冊として手渡す事は叶わなかったそうです。。。


(ーAー)目次を並べてみますと…

序章となる『Rolling……Action! ロックンロールなムービースター』に始まり、以降はほぼ年代順に出演した作品に関する製作秘話や共演俳優や監督他スタッフ等とのエピソードが語られていきます。

Rolling 01
東宝、東宝ってコノヤロウ!
『素晴らしき悪女』
『クレージーだよ奇想天外』
Rolling 02
型破りの犯罪者
『不連続殺人事件』
『実録不良少女 姦』
『スーパーGUNレディ ワニ分署』
Rolling 03
神代辰巳と姫田眞佐久 二人の天才
『少女娼婦 けものみち』
Rolling 04
優作と力也
『ヨコハマBJブルース』
『ブラック・レイン』 
Rolling 05
『猥歌』、俺の代表作だよ
『嗚呼!おんなたち 猥歌』
Rolling 06
「プール・ウィズアウト・ウォーターね」(オノ・ヨーコ)
『水のないプール』
Rolling 07
「主役の顔じゃないって言ったあの話、なかったことにしてください」(大島渚)
『十階のモスキート』
Rolling 08
嘘から出たリアル
『コミック雑誌なんかいらない!』
Rolling 09
ロックンロールやってる内田ですけど、なにか失礼ありましたか?
『花園の迷宮』
Rolling 10
座頭市とロックンローラー
『座頭市』
Rolling 11
宮沢りえとタケちゃんマン in Paris
『エロティックな関係』
Rolling 12
セルフ・カバー/リ・クリエイション
『餌食』『魚からダイオキシン!!』
/『エロチックな関係』『エロティックな関係』
Last Rolling
スクリーン上のロックンローラー

巻末には『タイトル・人名・用語一覧』と『内田裕也フィルモグラフィー』、『内田裕也出演映画DVD、Blu-ray情報』が、そして『話の特集』という雑誌に掲載された内田裕也の文章『奴には目が6つある!』(1981年11月号から)、『アルコホーリック戦争 十階のモスキート!!&戦場のメリークリスマス』(1988年2月号から)が収録されています。


内田裕也に興味がある人は是非ともじっくり読んでいただきたい一冊ですが…個人的に印象に残った事をちょっとだけ書きますね。


(ーAー)先ず…

所謂 “普通の映画” と主に初期に出演した日活ロマンポルノ等のピンク映画を全く区別せず、自分のキャリアを形成した “一本の作品” として「普通に」語ってるんですよね。

ロマンポルノなんていうと、一般的イメージでは普通の映画と区別してたりするかと思いますが、裕也さんは全く区別してない。それどころか、日活ロマンポルノで関わった監督さんやカメラマンさん、女優さん等を絶賛してるんですね。

ぶっちゃけ「単なるエロい映画」みたいに思ってたし、その辺のAVと同じジャンルだと認識してたんですけど…ちょっと認識を改めなきゃな。と思いました。


( ̄ー ̄)で。

ロマンポルノにも「ロックンローラーのプライド」を持って取り組んできたという裕也さんだけに、気合い入れて臨んだという日活ロマンポルノ10周年記念映画『嗚呼!おんなたち 猥歌』の主演女優にキャスティングされていた “ある女優” がクランクイン3日前に「やっぱり脱ぎたくない」とドタキャンした事について、繰り返し怒りを露にしてました(笑)

「あいつだけは許せねえ…高畑淳子!」

(≧▽≦)ダハハ


(ーAー)あと…

勝新太郎と宮沢りえをキャスティングし、ヴェネチアまでロケハンに行き、マルチェロ・マストロヤンニに出演交渉までしたというプロデュース作品が、勝さんと揉めてしまって頓挫したらしく…残念そうに語ってましたね。


その作品のタイトルは『アルベデルチ』に決まっていたそうですが、イタリア語で「さよなら」…

つまり「Arrivederci」、女子プロレス団体スターダムのジュリア選手の決め台詞「アリベデルチ」じゃないですか!

…1人で「おお…マジかよ!」と興奮しちゃいましたよ(爆)


(ーAー)その他…

有名俳優・有名女優等とのエピソードも次々出てきますし、非常に興味深く面白いインタビューが満載でした。

私自身も裕也さんのプロデュース作品・出演作品で観てないものも多々ありますので、機会があったら初見・未見に関わらず改めて観てみたいなぁ。と思いましたね♪


最後に、以前鑑賞してブログに書いたこちらの作品のレビューを貼っときますので、良かったらどうぞ。


(ーAー)y‐~ムフフ










インタビューの中で、ビートたけしの事を一貫して「タケちゃんマン」と呼んでたのが微笑ましかったです。とAndroid携帯からArrivederci…またな♪