「住宅ローンの返済予定表を紛失してしまった」
「金利が変更され、手元の返済予定表と現在の返済内容が合わなくなった」
「10年後、20年後に住宅ローンがいくら残っているのか知りたい」
このような悩みをお持ちの方は少なくありません。
住宅ローン返済予定表は、毎月の返済額を確認するだけの資料ではありません。
将来の住宅ローン残高や利息額を確認できるため、家計の見直し、繰上返済、借り換え、住宅の売却、生命保険の検討など、さまざまな場面で役立ちます。
手元に返済予定表がない場合でも、現在の借入残高や金利、残りの返済期間などが分かれば、住宅ローンシミュレーションを使って返済予定表を作成できます。
この記事では、住宅ローン返済予定表の内容、手元にない場合の対応方法、返済予定表が必要になる場面について分かりやすく解説します。
住宅ローン返済予定表とは
住宅ローン返済予定表とは、住宅ローンの返済開始から完済までの返済内容を一覧で確認できる資料です。
一般的には、次のような項目が記載されています。
- 毎月の返済額
- 元金返済額
- 利息額
- 返済後の住宅ローン残高
- ボーナス返済額
- 適用金利
- 最終返済日
毎月の返済額が同じであっても、その内訳は常に同じではありません。
一般的な元利均等返済では、返済開始当初は返済額に占める利息の割合が大きく、返済が進むにつれて元金の割合が増えていきます。
そのため、毎月返済していても、借入当初は想像していたほど元金が減っていないことがあります。
返済予定表を確認すれば、毎月の返済額だけでなく、元金がどのように減り、将来どの時点で住宅ローンがいくら残っているのかを把握できます。
住宅ローン返済予定表が手元にない場合の確認方法
返済予定表が見当たらない場合は、まず住宅ローンを借りている金融機関の書類やインターネットバンキングを確認します。
金融機関によっては、次のような方法で返済内容を確認できます。
- 契約時に交付された返済予定表を探す
- 金融機関のインターネットバンキングで確認する
- 金融機関の窓口やコールセンターに問い合わせる
- 返済予定表や償還予定表の再発行を依頼する
- 住宅ローン残高証明書や返済明細を確認する
ただし、利用している金融機関や住宅ローン商品によって、確認できる期間や再発行の方法は異なります。
また、変動金利型住宅ローンでは、金利の見直しや繰上返済によって、借入当初の返済予定表が現在の返済状況と合わなくなっていることがあります。
その場合は、現在の住宅ローン条件をもとに返済予定表を作り直す必要があります。
返済予定表は住宅ローンシミュレーションで作成できる
金融機関から最新の返済予定表を取得できない場合でも、現在の住宅ローン条件が分かれば、シミュレーションによって将来の返済予定表を作成できます。
主に必要となるのは、次の情報です。
- 現在の住宅ローン残高
- 現在の適用金利
- 残りの返済期間
- 毎月の返済額
- ボーナス返済の有無
- 返済方法
- 今後の金利変更の想定
これらの情報を入力することで、毎月の元金返済額、利息額、返済後の残高などを確認できます。
将来の金利上昇を想定したシミュレーションができる場合には、「金利が上昇すると毎月返済額や住宅ローン残高がどう変わるか」を確認することも可能です。
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現在の住宅ローン条件を入力するだけで、毎月の返済額、元金、利息、住宅ローン残高を一覧で確認できます。
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※シミュレーション結果は入力した条件に基づく試算です。
金融機関の実際の計算方法、端数処理、金利見直しの時期などにより、実際の返済額や残高とは異なる場合があります。
住宅ローン返済予定表が必要になる場面
住宅ローン返済予定表は、毎月の返済額を確認するときだけでなく、住宅ローンに関する重要な判断を行う際の基礎資料になります。
ここでは、返済予定表が特に役立つ代表的な場面を解説します。
1.将来の家計とライフプランを確認するとき
住宅ローンは、多くの家庭にとって長期間にわたる大きな支出です。
教育費が増える時期、住宅の修繕が必要になる時期、定年退職を迎える時期などに、住宅ローンがいくら残っているかによって家計の余裕は大きく変わります。
返済予定表があれば、次のような点を具体的に確認できます。
- 子どもの進学時に住宅ローンがいくら残っているか
- 定年退職までに完済できるか
- 老後も住宅ローン返済が続くか
- リフォーム資金と返済を両立できるか
- 将来の貯蓄残高にどの程度影響するか
毎月の返済額だけを見るのではなく、将来の住宅ローン残高をライフイベントと重ねて確認することが重要です。
2.生命保険の必要保障額を検討するとき
住宅ローン残高は、生命保険の必要保障額を考える際にも重要な情報です。
住宅ローンに団体信用生命保険が付いており、債務者に万一のことがあった場合に住宅ローンが完済されるのであれば、その住宅ローンを死亡保障額に含める必要性は一般的に低くなります。
一方、次のようなケースでは、万一の際にも住宅ローンの全部または一部が残る可能性があります。
- 団体信用生命保険に加入していない
- 保障の対象外となる債務がある
- ペアローンを利用している
- 夫婦それぞれが住宅ローンを負担している
- 収入合算によって返済計画を立てている
- 連帯債務や連帯保証の関係がある
特にペアローンでは、夫婦の一方に万一のことがあっても、もう一方の住宅ローンまで当然に完済されるとは限りません。
生命保険を検討する際は、単に現在の借入残高を見るのではなく、「万一の時点で住宅ローンがいくら残っているか」を返済予定表で確認する必要があります。
3.繰上返済の効果を比較するとき
繰上返済を行うと、住宅ローンの元金が減り、その後に支払う利息を軽減できます。
しかし、同じ金額を繰上返済しても、実施する時期や返済方法によって効果は異なります。
返済予定表を利用すると、次のような比較ができます。
- 繰上返済をしない場合の総返済額
- 繰上返済によって減少する利息額
- 完済時期がどの程度早まるか
- 毎月返済額をどの程度減らせるか
- 手元資金を残した場合との違い
繰上返済には、返済期間を短くする「期間短縮型」と、毎月の返済額を減らす「返済額軽減型」があります。
利息軽減だけを優先するのではなく、教育資金や生活予備資金を確保したうえで判断することが大切です。
4.住宅ローンの借り換えを検討するとき
住宅ローンの借り換えでは、現在より低い金利の商品に変更することで、毎月返済額や総返済額を減らせる可能性があります。
ただし、借り換えには事務手数料、保証料、登記費用などがかかるため、金利が低いという理由だけで有利になるとは限りません。
借り換えを判断する際は、現在の返済予定表と借り換え後の試算を比較し、次の点を確認します。
- 現在の住宅ローン残高
- 残りの返済期間
- 今後支払う予定の利息
- 借り換え後の毎月返済額
- 借り換え後の総返済額
- 借り換えに必要な諸費用
返済予定表があれば、借り換えによって実際にどの程度負担を軽減できるかを判断しやすくなります。
5.住宅の売却や住み替えを検討するとき
住宅を売却する際には、売却価格だけでなく、売却時点の住宅ローン残高を確認する必要があります。
例えば、住宅を4,000万円で売却できたとしても、住宅ローンが3,800万円残っていれば、仲介手数料などの売却費用を差し引いた後の手取り額は多くありません。
反対に、売却価格より住宅ローン残高が多い場合は、売却代金だけでは住宅ローンを完済できない可能性があります。
返済予定表を使えば、売却予定時点の住宅ローン残高を確認し、次の住宅の購入資金や自己資金を含めた住み替え計画を立てやすくなります。
6.金利上昇による影響を確認するとき
変動金利型住宅ローンでは、適用金利が変更されると、その後の利息負担や元金の減り方も変わります。
毎月返済額がすぐに大きく変わらない場合でも、返済額に占める利息の割合が増え、元金の減少が遅くなることがあります。
そのため、現在の毎月返済額だけでなく、次の点を確認することが重要です。
- 金利上昇後の毎月返済額
- 利息負担の増加額
- 将来の住宅ローン残高
- 完済時期への影響
- 家計に必要となる予備資金
複数の金利条件でシミュレーションを行えば、金利上昇に備えてどの程度の資金を確保すべきかを検討できます。
返済予定表と住宅ローン残高証明書の違い
返済予定表と住宅ローン残高証明書は、いずれも住宅ローンに関する資料ですが、役割が異なります。
住宅ローン残高証明書は、特定の時点における住宅ローン残高を証明する資料です。住宅ローン控除の手続きなどで使用されます。
一方、返済予定表は、現在から完済までの返済額、元金、利息、残高の推移を確認するための資料です。
つまり、残高証明書で確認できるのは基本的に「現在の残高」であり、返済予定表では「将来の残高推移」まで確認できます。
将来の資金計画や生命保険の必要保障額、住宅売却時の残債を検討する場合には、返済予定表の方が活用しやすい資料です。
FP・生命保険営業が返済予定表を確認する理由
FPや生命保険営業がライフプランニングや保障設計を行う際、住宅ローン返済予定表は重要な基礎資料になります。
お客様から「住宅ローンは団信に入っているので問題ありません」と聞いただけでは、正確な判断はできません。
確認すべき事項には、次のようなものがあります。
- 住宅ローンの現在残高
- 完済予定年齢
- 団信の加入者と保障内容
- ペアローン、連帯債務、収入合算の有無
- 金利タイプと現在の適用金利
- ボーナス返済の有無
- 繰上返済の予定
- 将来の売却や住み替えの予定
返済予定表がなければ、将来の住宅ローン残高を正確に反映したライフプランを作成することが難しくなります。
また、団信によって住宅ローンが完済される部分を生命保険で重ねて保障すると、必要以上に保険料を負担することにもなりかねません。
反対に、ペアローンなどで住宅ローンが残る可能性を見落とせば、保障不足になるおそれがあります。
住宅ローン返済予定表を確認することは、保険を提案するためではなく、お客様の家計と保障を正確に把握するための基本的な手続きといえます。
住宅ローン返済予定表を作成するときの注意点
住宅ローンシミュレーションは便利ですが、試算結果を見る際には、次の点に注意が必要です。
- 実際の金利見直し時期を確認する
- 金融機関の端数処理と差が生じる場合がある
- 繰上返済や条件変更の履歴を反映する
- ボーナス返済の有無を正しく入力する
- 固定金利期間終了後の金利を確認する
- 変動金利では将来の金利が確定していない
- 5年ルールや125%ルールの適用有無を確認する
シミュレーションは将来の返済を検討するための有効な資料ですが、金融機関が発行する正式な返済予定表に代わる証明書ではありません。
正確な残高や正式な手続きに必要な金額については、利用している金融機関へ確認してください。
まとめ
住宅ローン返済予定表は、毎月の返済額だけでなく、元金、利息、将来の住宅ローン残高を確認するための重要な資料です。
返済予定表が手元にない場合は、金融機関への問い合わせやインターネットバンキングで確認できることがあります。
最新の返済予定表を取得できない場合でも、現在の住宅ローン残高、金利、残りの返済期間などが分かれば、住宅ローンシミュレーションを使って返済予定表を作成できます。
返済予定表は、次のような場面で役立ちます。
- 将来の家計やライフプランの確認
- 生命保険の必要保障額の検討
- 繰上返済の効果の比較
- 住宅ローンの借り換え
- 住宅の売却や住み替え
- 金利上昇による影響の確認
住宅ローンは返済期間が長いため、現在の毎月返済額だけを見ていても、将来の負担を正確に把握することはできません。
一度、現在の条件で返済予定表を作成し、住宅ローン残高が今後どのように減っていくのかを確認してみましょう。
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