<7日目(28日)>
☆MOMA& Whitney Museum→back to Baltimore
午前中は出発がもたもたしてしまった上、町をサイクリングする予定で自転車を借りにハドソン川沿いの港までちょっと物騒な雰囲気のところも歩いて行ったのに、冬季はやっていないというミスを犯してしまって大幅にタイムロスをしてしまいました。
とりあえず、帰りのバス停の近くにある荷物預かり所にスーツケースを預けて、またテクテクと、NY近代美術館、MOMAまで歩いて行きました。このころにはもはや歩き回りすぎて地図がいらなくなっていましたw。MOMAもすごい混雑でした。近代美術って私にはまだまだ未知な部分がたくさんあります。ただのポルノグラフィティーじゃんと思うもの多々あったのですが、それは私が勉強不足なだけなのでしょう。さて、MOMAで一番はっとしたのは、このアンドリューワイエス『クリスティーナの世界』という絵。
ただの個人的な話で若干申し訳ないのですが、この絵、私が6歳くらいの時くらいまで家のどっかに飾られていたのです。女の人はいつも自分の母親だと思っていました。黒髪で華奢なところがとても似ているのです。あと、すこし悲しげなんだけどひたむきで前向きな感じが母親とオーバーラップするんです。いわば、私の女性像を形作っている絵。話はかなり広がりますが、最近自分の女性像についてよく考えちゃう。周りの人には、貴子は頑張り屋さんだし、活動や勉強もいっぱいしてて将来は大活躍、みたいなことを言われることが割とありますが、内側の自分はすごく腰の低い女性なのです。だけど、それが嫌いってわけでもないんだよね…
日本では、バリバリのキャリアウーマンというのは、男気があってガッツのある女性をイメージする傾向にあると思うんだけど、私はAssimilateするんじゃなくて、女性の柔らかさや温かさを生かして男の人と対等に生きていきたいって思うんです。わかるかなこの違い…
絵画に、女性が描かれることが多いのにも理由があるはずです。女の人にはパワーがある。なぜか性について考えさせられたMOMA鑑賞でした。
さてその後は、またまたWhitney美術館という美術館に行きました。この美術館はアメリカの画家を集めた美術館で、American Studiesを副専攻しようとしている身としては、Familiarな名前をたくさん見つけて面白かったです。
紹介したいのは、Jackson
Pollock という画家。Drop Paintingという手法を使うことで有名です。たぶん一度くらい見たことあるんじゃなかいかな?この人は冷戦期の画家でもあって、原爆をテーマにした絵も描いてるんですよ。先生によると、彼はDrop Paintingという手法によって、Represent
the unrepresentable をしようとしたらしいです。前の記事にも書いたように、冷戦期のアメリカ人の生活は、かなり政府の政策に影響されていて、その影響力の大きさは、存在する物をあたかも存在しないかのように振る舞う風潮を作り出しました。例えば、核兵器に対する恐怖を、打ち消して核兵器を愛することを教えました。Pollockは、一見何も描かれていない「無」なカオスな線と線を、存在している「有」として浮き出そうとしたのかな。
というわけで、2つの美術館を回ったらもう夕方だったので、帰りのバスに向かいました。ニューヨークの旅はまとめると、一人で地下鉄にひょいと乗ってはひょいと降りて自由に気軽に散策できる感覚が東京にいるころと似てて、案外心地よかったです。
結構Strangerに声かけられたし、知らない人達に名刺2枚もらったりして物騒だなとは思ったけど、生き残った自分に拍手。
たくさん綺麗な絵、街、洋服を見られて幸せでした。いい旅だったな。
<8日目(29日)と9日目(30日)>
29日は結構旅の疲れがあったのか、遅くまで寝入ってました。夕方になってホップキンズにいる日本人と韓国料理食べにいって、そのあと、日本語を習っている学生達と飲み会して、泊めてもらってる友達のSorority (日本で言うサークルみたいなものだけど、勉強やスボーツをするというよりか、三田会みたいな社会的組織で女性だけのコミュニティ) が主催したFraternity (Sororityの男版)との交流パーティーみたいなのにいきました。まあ典型的なアメリカの学生の金曜日の夜の過ごし方ですね。
そして今日30日はバークレーに帰る空の旅。そろそろバークレーが恋しいなって思ってます。バークレーも第二の家になりつつあるのかな。
続く:)