大阪で約一月、仕事をすることになった。



関西で仕事をするのは、全く初めてだった。



仕事場とホテルの往復だけでは、やるせない。



何か、楽しみを見つけたいと思っていた時に、



ふとしたことから、思いついた。



和歌山の隣じゃないか。



和歌山といえば、



残り3つとなった未踏破の県の一つだった。



しばらくして、ある夏の平日に、エアーポケットのように飛行機



丸一日仕事に穴があくことがはっきりした。



よし、明日、決行。DASH!



とはいえ、関西地方の地理には全く明るくない。



どこへ、どういくか?



アルピニストとしては、山なのだが、



和歌山に山なんて、あったっけ?



そう、世界遺産、「高野山」旗




南海電車で行けることが分かった。



よし、めざすは「なんば」だ。




その日も、なぜか、初夏のすがすがしい青空と晴れ



バニラアイスのような白雲が、心にフィットしいていた。くもり



大都会大阪から、山深い高野山まで、電車に乗って



一息に行けてしまうのだ。



高野山といえば、金剛峯寺しか思い浮かばなかった。





時間の余裕があまりなかったが、



その長い歴史には、感服するばかりだ。



うどんと、よく冷えたクラシックラガービールでお昼を済まし、ビールラーメン



ケーブルカーと南海電車を乗り継いで大阪に向かった。



難波からバスで伊丹空港まで直行し、



家路についた。UFO



あわただしい旅は、心の眼で味わうことを妨げるが、



往復の電車の中の時間では、



しっかり景色と空と人を眺め、



自分との距離や印象をじっくりと確認することができた。



飛行機や新幹線では、こういう余白のある道中は



ほとんど望めないものだ。




そして、まだ行った事の無い都道府県は



鹿児島と沖縄だけになった。



いつの日か、何とかして、その地を踏みしめたいものだ。


金剛峯寺