今日の日経平均は、93円44円安で13000円を割り込みました。
中国株の急落が大きく影響してるようです。
今日は、その同じく新興国であり、中国同様にかつての勢いを失いつつあるブラジルを取り上げたいと思います。
中国とともにBRICSの一角であり、石油・銅・鉄鉱石などの豊富な資源を武器に発展してきました。これらの資源は中国の需要拡大も大きく貢献してきました。高い経済成長率を誇り、後進国のイメージから脱却し、2014年のサッカーW杯、2016年のリオデジャネイロ五輪が開催できるまでに成長しました。
ルラ前大統領政権時に、現金給付などの手厚い社会保障により、8年間で約3000万人が貧困層から中間層に上昇したと言われています。
しかし、その急激な経済発展には大きな歪が伴っていました。
インフレリスクが付きまとい、10%近くまで政策金利を上げることもありました。
先日、日本が3戦全敗したサッカーコンフェデレーションズカップの開催直後には、サンパウロのバス・地下鉄の値上げに抗議するデモが全国に広がり、W杯に対する巨額の公金支出も批判の的になりました。
インド・南アフリカもそうですが、人口の多いフロンティア市場であり、豊富な資源を武器にした経済発展による過度の期待が過剰な資金流入を生み、少しバランスが崩れるとこういう事態が起きるということの典型であり、まだまだ発展途上国特有のリスクもはらんでいるということを投資家は忘れがちです。
そして、情報の少ない一般投資家はその犠牲になる傾向があります。