古代の祭祀場の跡といわれる場所は、やはり何かがある。
自分が初めてこの場所に行った頃は、回りの木々がもっと繁っていて、暗かった印象がある。
当時は祝詞をあげる習慣がなかったが、この場所は他の参拝者もおらず、人目につかないので、恥ずかしがらず祝詞をあげてみることにした。
そのとき、その現象は起こった。

回りの木々がざわざわと揺れ始めた。
今ではよくあることだが、当時は、タイミングはいいが、まあ風が揺らしているのだろうと、特に気にしなかった。
その後である。

ある一ヶ所の方向の木々が揺れているなと眺めていたら、まるでスタジアムでウェーブをするように、その木々から隣の木々へ、またその隣の木々へ、自分の周りをその揺れがぐるりと一周した。
一瞬の出来事だった。
僕は猪か何か獣がいて、根本を走り回ったのだと思った。

実は、ご覧の看板の通り、この場所は断崖絶壁らしく、危険なので磐座を周回するな、と書いてある。
(当時はこの看板に気付かなかった。なかったのかもしれません)

そのような体験は初めてで、なんだか畏怖を感じて、その場を離れた、というのが当時の思い出であるが、今回も祝詞をあげた。
特に何も起こらなかった。

迫龍の段段を振り返って見る。
ははあ、なるほど…龍の背中ですか…

というか、私が祝詞をあげている最中、先ほど社務所にいた若いカップルが、後ろから階段を上がってきていた。
私が社務所で宮司さんの奥さんと「暗くなる前に奥宮へ行ってきます」と話していたのを聞いて、興味を持ったのかもしれない。

自分は神職でもなんでもないので、人の足音とか話し声がすると、祝詞に集中できない。高千穂峰では、容易にまた来られる場所ではないのであげたけれども、周りに人がいると、ちょっと苦手です。

カップルが去った跡も、その場で神気を感じようとしてみたが、大晦日とはいえもう午後5時近く。
18年前は撮影もしていない。

帰りの道中に、現在位置看板もあった。
この後、社務所に降りてお茶を勧められながら奥様と話しをした。ここは奈良の石上神宮の元宮だとお話していた。

日の暮れる岡山県の山中。
奥様の話では、神社は明治以降経営が難儀し、宮司職だけでは成り立たず、兼業中とのこと、一ノ宮とはいえ普段は無人なのだそうだ。

近年は参拝者も増えたが、氏子さんたちの協力により、お祭りや維持が出来ていると言っていた。
古代、備前は鉄器や剣を造っていたのだという。

このまま新年の初詣をしたい気にもなったが、宮司さんたちも準備が終わり、いったん帰るというので、この山村で暇を潰す場所もなく、名残惜しいが自分も帰ることにした。

何にせよ18年前は、直接御朱印を書いていただくことは出来なかった神社で、宮司さんに会えたのは、嬉しかった。
この後、初詣を岡山県津山辺りでしようか悩んだが、やはり地元で、ということで、高知に帰ったのでした。

ここでは特殊な御守りを買ったので、御守り等をいずれ追記でアップしようと思う。

神社一ノ宮巡拝二巡めの15社め◆石上布都魂神社(備前国一ノ宮)
岡山県赤磐市石上1448
御祭神:素戔嗚尊(すさのおのみこと)
JR津山線金川駅よりタクシー20分

再びの参拝が叶ったことに、感謝の思いを述べ、参拝しました。

社務所に宮司様とその奥様がおられ、先客の若いカップルに御朱印を書かれているところでした。私もいただくことが出来ました。

さて、この先は私が最初に参拝した2000年7月25日当時の写真をいくつか載せます。当時の写真なので、フィルムプリントをデジカメ撮影したものになります。

この案内版には「布都魂神社奥の院」とあるのですが、フィルムカメラであるため撮影を失敗した(文字が読めない)ことが確認できておらず。
この案内版を今回は確認し忘れました。なぜなら、今回は(前回のブログの5枚目の写真に写っている)この鳥居をくぐらなかったからです。正直鳥居に気付いていませんでした。

社殿は変わりないですが、当時は地味な感じがしました。

素戔嗚尊が大蛇を切った剣の所在地、日本書紀に記録のある由緒ある神社です。

これは後に記述する「本宮」について書かれたもの。

日本最古の社といわれる奈良の石上神宮に、こちらの神社から神剣が遷されたとあります。
つまり、この神社は石上神宮の元宮であり、石上神宮以上の歴史を持つことになるのでしょうか。

(ここからは昨年大晦日の写真)
午後4時50分。早く本宮に行っておかないと暗くなってしまう。
18年前、神秘体験をした場所へ。

約十分、と案内にはあるが、道は勾配がきつい。

「天女の腰掛」腰を掛けるにはちょうどよさそうな枝振りではあるが…わざわざ書くようなことでもないような…

折り返し。雨の日だったら確実に滑りそうな道。

フィルムカメラだったら、こんな写真は撮らないのだが(フィルムがもったいないし現像代もかかる)こんな道だったよ…と思い出せる絵を気軽に残せるのはいい時代ですね。

本宮の鳥居。前回はここをくぐって畏怖を感じたが、今回は何も感じなかった。
前回はもっと木が繁っていたような気がする。

迫龍の段段、とある。登りきって振り返ると階段のうねりが龍のように見えると…

本宮に着きました。やはり、前回のような、うっそうとした森に囲まれている雰囲気ではなくて、あの頃のような神秘体験は起こりそうに思えず。
本当にこの場所だったのか…
続きは次回で。