猛勉強と言っても今まで勉強をしてこなかった人間です。

勉強の仕方というものを知りません。

 

 

 

当初の3ヶ月。自己採点をして18点/50点だったと言いましたが、

これは完全に勉強のやり方を間違えていました。

と、いうのもまず基本からと思い、教科書をひたすらノートに写す作業。

これを勉強だと思っていたのです。

ここに時間を使いすぎた。

つまり問題を解く訓練を全くしていない。

インプットばかりでアウトプットを全くしていなかったのです。

 

ここから過去問中心に問題を解き慣れるというスタイルに変わって行きます。

間違えた問題を振り返り、納得いかない場合は教科書まで遡る。

これのルーティーンです。

 

インプットについては民法はまず原則、その後例外パターンを徹底的に理解する。

宅建業法、税その他はひたすら暗記。

 

どうしても覚えられない項目については、

原則の図をノートに書きまくって

その問題が出てきた時にいつでも原則を

書き出せるという体で覚えるという事までやりました。

 

効率は悪い。ある程度要領のいい人間なら話は別ですが、

自分はそうではない。

 

 

 

 

 

圧倒的な量で勝負しようと思っておりました。

そのおかげで今でも原則はいつでも書き出せる状態になっております。

 

皆さん効率を求めがちですが、いきなり効率を求めようとすると上手く行きません。

量からしか質は生まれないのです。

 

今まで勉強をしてこなかった自負がありますので、

人の3倍やってやると決めていました。

 

ここまでくると勉強したくてしょうがなくなっていました。

今までは遊びたいが為に休日が待ち遠しかったのですが、

この時は丸1日勉強できるという嬉しさから休日を

待ち遠しく思っていた記憶があります。

 

夏には花火大会がありました。

窓から花火が見えます。

普通は窓を開けて花火を見るのでしょう。

その時の僕は逆に【うるさい】とカーテンを閉めて勉強に集中しました。

今思えばこの時はもう自分が、異次元空間にいる様な感覚でした。

 

試験日が近くにつれ気持ちも高ぶってきます。

 

試験日2ヶ月前、日建学院にて模擬試験があるというハガキが来ました。

今までは何処かに移動する時間があれば、

その時間も勉強できると自宅に引きこもっていましたが、

かなりの人数が受験するという事で、

本番を想定して受けに行く事に。

宅建試験は何年もだらだら勉強するより、

全力集中で1発でとった方がいいに決まっています。

 

その為に決めていた事があります。

受けた後に、「あの日手を抜かなければ・・」と思うことがない毎日を過ごそうという事です。

万が一落ちてしまった時に、自分に対して言い訳を用意したくなかったのです。

落ちるのなら全力でぶつかって落ちたい。こう決めていました。

 

あの日模擬試験に行っとけば・・と思わない様に細かな選択から大きな選択まで全て宅建合格の為の選択をしました。

日建学院の模擬試験会場には張り紙で1日のタスクが書いてありました。

僕はそのタスクを見て、これの3倍やろうと決めました。

物理的に3倍もできないのですが、倍くらいはやれたかと思います。

 

模試の結果は35点

平均が28点だという事で余裕で合格ラインに立ちました。

たかが模試。絶対に油断しない様さらに追い込みをかけました。

 

模擬試験は絶対に受けた方がいいです。それも会場で。

自宅でやる模擬試験や過去問とは別に、

本番に似た様な独特の雰囲気を味わえるからです。

 

ここからラスト1ヶ月は、本番を想定して1日1回2時間。過去問を本試験のつもりでやりました。本番に極度に緊張しない為、2時間を毎日のルーティンと課しました。

 

本番1週間前にはもう完全に出来上がってました。

もうこれ以上勉強する事はない。

いつでも本番来てくれという状態でした。

むしろ早く来てくれないと逆に忘れてしまう程詰め込んだ状態。

 

そしていざ本番。

気持ちが入りすぎて正直前日は寝れませんでした。

周囲にあれだけ吹いて回っています。

必ず1発合格すると言いまくって来ました。

さすがにビビっていました。

 

宅建試験に対してここまで気持ちが入っているのですから。

 

僕が受けた年というのは宅建主任者から

宅建士と名称変更した初年度に年になります。

他の資格でも士業になる初年度は難しい問題が多いと噂には聞いていました。

 

時間になり、問題用紙を開きました。

 

「???」

 

「いやむず!」

 

過去問10年分をみっちりやって来ましたが、

初めての傾向の問題内容にいきなりつまずきました。

 

バタバタしながら2時間終了しました。

 

 

「やっちまった!」

 

 

合格する手応えを全く感じませんでした。

過去問等では大体回答を見ずとも一通りの問題を終えれば、

なんとなく合格点はとったなとか感覚的に分かるものですが、

本番は一切手応えがなかった。

 

マジで落ちたと思いました。

 

あれだけ吹いて回りました。落ちる訳にはいきません。

帰り道、各予備校が回答をネット上でバンバン出して来ます。

自己採点もできるのを知っていましたが、怖くてすぐには出来ず。

 

ただ一つ、どうしても納得できない問題があった為

自宅に帰り持ち帰った問題用紙を教科書を見ながら自分で正解を考えました。

 

友人から、「お疲れ!さすがに今日は飲みに連れてってやる」と連絡が来たので、久々に居酒屋にいきました。

本当に久々の居酒屋でしたが、どうも気分がスッキリしない。

2杯くらい飲んだ後、やはりどうしても気になり自己採点をする事にしました。

 

居酒屋で一人だけ問題用紙を見ながら採点をしている僕は明らかに目立っていました。その時の僕は周囲が全く目に入らないくらい集中して自己採点をしました。

 

自己採点の結果、なんと35点。

こうなると合格ボーダーラインが気になるところです。

各予備校に合格ラインが出そろいます。

どこの予備校も、30点31点との事です。

例年より合格点は低い。これは問題が難しかったか受験生のレベルが低かったのかのどちらかです。

確かに難しかったもんな・・

 

12月2日。結果発表日。

見事合格!

合格ラインは31点。点数は35点でした。

 

 

宅建は満点取る必要がない。とる問題は確実にとっていく。

余計な範囲に長く時間をかけすぎない事。

 

つまり抑えるところを確実に押さえておけばいいのです。

模擬試験でも35点、本番でも35点というのは勉強スタイルがそのまま

結果に現れているんだろうと自分でも思いました。

 

35点という採点から分かる通り僕は決して勉強は得意ではありません。

それでも1発合格したのには、まず思いの強さが他の受験生より大きかったのかなと思います。

思いの強さが行動を生み習慣になって、習慣化してしまえば自ずと結果はでるという事です。

皆さんは何故宅建受験をされるのですか?

今一度振り返っていただいてここの動機を明確にしましょう。

 

僕は、現状から抜け出す為。

今までの自分を変える為。

周囲の人間の信頼を裏切らない為。

こんな自分にバカ高い学費を出してくれた親に返す為。

 

結果、今ではその両親に新築を建ててあげる事ができました。

少しは親孝行できたかと思います。

この挑戦がなかったらまだブラック企業にいたかと。

様々な物事に「自分には無理」と挑戦すらしないで我慢していた人生だったかと。

 

あの挑戦があったから今では乗りたい車に乗れて好きなところに住み、

「まずは全力でやってみる」という人生に大きく舵を

切り替える事が出来ました。

 

30を超えた今でもこの1年が大きな転機だったと言い切れます。

ある程度自分の物欲などが満たされた今、社会貢献ではないですが

これから挑戦される方にあの瞬間を勝ち取っていただきたい。

そこから大きく人生を変えてもらいたい。

 

正直、勉強も出来て超優秀な方は僕の発信は見なくてもいいかなと。

そうではなくて、今まで遊んでばかりいたけど今結果を出したいとか、

馬鹿なんだけど気持ちだけはあるという方に是非参考にしていただきたい。

自分がそうであったから。

そういう方を1発合格させられる自身が僕にはあります。

 

それが今自分のやりたい事だと考えています。

 

僕もネット上ではありますが、結果を出している方の言葉があって

乗り切れた部分があります。

 

圧倒的な量をこなしたからこそ、正直、確かに無駄な勉強もありました。

本質的に結果に結びつく勉強方法をお伝えできればと思っております。