ご無沙汰してます。

トラ森です<(_ _)>

11月11日、奈良県のアドベンチャーランド針コースでJFTA(日本4×4トライアル協会)の全日本選手権最終戦「トライアルマスターズ」に参加してきました。

 

たしか最後にトライアルに出たのは…

9~10年前にメカニックのヤナピーと一緒に出場したスポーツランド群馬カップだったと思います。。。

アノ時は、ヤナピーがJA11CでボクがJB23W…記憶が正しければ準優勝でした 笑

 

今回はJB64Wの走行テストを兼ねての出走でした。

まずは現在のJB64デモカースペック。

 

サスペンション

 ・コイル2.50(フロント2.6K/リヤ4.1K)

 ・フレックスダンパー

 ・フレックスアーム

 ・ソフトバンプラバーキット

 ・調整式ラテラルロッド(リヤフレーム側片ピロ仕様)

エンジン関連

 ・インテークキット

 ・スーパーファンネルスロットルチャンバー(ブローオフバルブアダプター付)

 ・インテークパイプセット

エクステリア

 ・フロントデフガード

タイヤ&ホイール

 ・ジオランダーMT(慌ててMT+を頼んだら在庫切れで旧モデルの4分山 笑)

 ・純正ホイール

 

って、トコです<(_ _)>

 

それから…後付けのデバイスは無し。

つまりオープンデフってワケです。。。

 

ドライビングテクニックはサビついてるわ…64は新車でオープンデフだわ…

そうはいってもJFTAのトライアルマスターズ…

こんなに不安な条件は、作ろうと思ってもなかなか作れるモンじゃゴザイマセン<(_ _)>

 

それではナンでこの条件で走ってみようかと思ったかというと…

JB64Wにはスズキの「ブレーキLSDトラクションコントロール」が付いていて、そもそもコノ手の純正デバイスは当てにならないモンだという先入観はあるけど、そうは言っても興味はある…

手加減しちゃうとまともなテストにならないし、ソノ実力とサスペンションのマッチングは本チャンのレースでしか確認できない!

ってワケ!

パーツも効果的・強度的・耐久的なテストも兼ねて

まずは走っちゃいました<(_ _)>

 

前置きが長くなりましたが…

今回はブレーキLSDの性能と評価・サスペンションとのマッチングの解説になります。

まずは↓の動画をご覧ください。

https://www.facebook.com/moriizumi.shizuo/videos/pcb.2332317976987918/2332317716987944/?type=3&__tn__=HH-R&eid=ARBwIYZ__bpwj9-HWMzqpZYvG039JpQCLu3OBP9azw2WkMrHsWS1yH73n__f7YoKvqss1Z-w7mSe5r1D

動画の後半にタイヤを乗り越える場面がありますがブレーキLSDの作動がよくわかります。

空転している左にブレーキが掛り、右にトラクションが発生して脱出しているのが解ると思いますが実際にはこの場面だけではなく、ほとんどのセクションでその効果を体感することができました。トラクションを失って「あ!ダメかな?」と思うようなところでは前進もバックもアクセルを踏んでいるとかなりの確率で脱出できてしまいます。

 

続いて「ブレーキLSDとサスペンションのマッチング」。

まず、サスペンションによるトラクション発生原理の説明からになります。

自動車において全ての機能はタイヤを介して路面へと伝わることはご存知の通りですが、路面を蹴る力が「つま先でチョン、チョン、と擦る」程度か「グッ!っと踏み締めて蹴る」のかで、結果は大きく変わります。

バネレートとは、路面をどの程度の力で踏み付けるかを決めるモノとして考えると解りやすいかも知れませんね^^

 

皆さんも4キロ台のスプリングと聞くと「硬くて動きが悪い」と思うかもしれませんが車重も増え前後の軸重バランスも良い方向に進化してるのでJB23までの考えは通用しないと思った方が賢明です。走行後にJFTA会長の中西さんからも「すごくよく動いてるね!」と驚かれるほどフレックスアームによるサスペンションの可動量は大きく、その動きと共に強い力で路面を踏み付けられるだけのレートを持つスプリングが装備されているために生まれる走破性能の高さというコトになります。

理想形は「硬くてよく動く脚」ということですね(^^)

 

さて、ブレーキLSD。

ブレーキLSDはスズキのカタログにも謳われているように「脱出」を目的としていることが、実際の走行では手に取るように解ります。

効き方としては「少し遅れて効き始める」感覚です。なので、最初から”ソレ”を当てにして走ってはいませんでしたが”動かなくなったところからの脱出力”は左右別々にブレーキが掛けられる”ステアリングブレーキ”のソレに似ています。似ていますと言ったのは、ブレーキを聞かせるタイミングを意のままにコントロール出来るか出来ないかの差であり、スタックからの脱出力に差を感じないというコトです。

 

ココでもう一度、よぉーーーーーーく、考えてみてください。

JFTAの全日本トライアルにオープンデフですよ!?

普通なら外周路ですら不安になる条件です。

今回はSSでのギヤの選択ミスを除けばミスコースしたセクションも含め全てのセクションでゴールまで到達しています。おそらくご現場でご覧になっていた皆さんも、聞かなければオープンデフという想像は出来なかったのではないでしょうか?

脱出用?とはいえスズキは本当に良いオフロードカーを造ってくれたと思いました(^^)

余談ですけど、これだけ走って奈良までの往復はオートクルーズで楽チンなんて…1.5t積みのトランポにジムニー8の改造車積んでアドベンまで通ったボクとしては、夢の車です<(_ _)>

 

話しはそれましたが…

ブレーキLSDが全車標準装備となったJB64は、オフロードにおいてボクを含めて全日本トライアルを走る64を見た皆さんの、想像以上のポテンシャルを持っていました。ブレーキLSDの性能を最大限引き出すためには、先ほどお話しした通り「つま先でこする程度のトラクション」ではなく「しっかり路面を捕まえて蹴りだすトラクション」が必要となります。ジムニーはブレーキLSDの標準装備によって、バネレートでいえば「レートの低さで動かすサスペンションの時代の終わり」を、意味するのかも知れません。

 

走行後、あるJFTAの選手兼理事の方からも「ロクヨンが走るの初めて見たけど、想像以上に上っていっちゃうから見ていて怖い」と言わしめた走破能力。

今回のトライアル走行によって、ボクのJB64開発の意識は大幅に変わりました。

「トラクションコントロールシステムと共に進化する、悪路走破性能の追求」。

ジムニーが今まで経験したことのない領域までの悪路への到達力を、仮にサスペンションがノーマルであっても必要とされる、例えばプロテクションパーツだったり、その全てをバックアップするエンジンパーツだったり…開発でも必要とされる強度やクオリティーは過去の比ではありません。

JB64は今までのジムニーチューニングの常識を覆します。

恐ろしいほどの進化を遂げたジムニーを全日本トライアルという究極の条件で走らせた結果が、皆さんの想像以上の開発力を必要とすることは、この開発ブログを通じて少しずつご覧いただけるようにしたいと思います。

 

今回はブレーキLSDとサスペンションの関係をお話ししましたが、次回は「JB64の走破性がもたらす功罪」についてお話ししたいと思います。

ご期待ください!