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社説:拉致事件 本格捜査で国際包囲網を

 北朝鮮による拉致事件の真相に迫る新たな情報が拉致被害者の証言で相次いで明らかになった。

 80年に大阪の中華料理店で働いていた原敕晁(ただあき)さんを拉致したとされる辛光洙(シンガンス)容疑者が横田めぐみさん、地村保志さん夫妻の拉致でも実行犯だったという。

 蓮池薫さん夫妻の拉致には、15年にわたり諜報(ちょうほう)活動をしていた「朴」工作員が加わっていたという証言もあった。

 辛容疑者と「朴」は、他人のパスポートで出入国を繰り返し、いずれも旅券法違反容疑で国際手配されている。現に捜査当局が行方を追う工作員だ。人物像の一端が明らかにされた工作員が、めぐみさんや地村、蓮池両夫妻の事件にもかかわっていたとなると、非情な犯行が闇の中からあぶり出されてくるようだ。

 警察庁は事件に関係する新潟、福井両県警と警視庁に共同捜査をするよう指示した。辛、「朴」両容疑者を国外移送目的略取の容疑で近く国際手配する方針だが、捜査当局が「拉致」の本格捜査に着手する意味はきわめて大きい。

 北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記は02年9月の初の日朝首脳会談で、特殊機関の「妄動主義、英雄主義」が拉致事件を引き起こしたとして謝罪した。そのうえで「責任のある人々は処罰をされた」と語っている。北朝鮮側は最高首脳の謝罪をもって、拉致事件は決着済みとの立場をとっている。

 しかし、昨年末の日朝対話で北朝鮮は、「安全保障」「国交正常化交渉」とともに、「拉致」についても協議会の設置を了承した。1月下旬にも3協議会の並行協議が行われる見通しだ。政府は以前から北朝鮮側に拉致の犯人の引き渡しを求めていたが、今後は捜査結果を踏まえ、「拉致」協議会の場を通じて辛容疑者らの引き渡しをより強く要求できるはずだ。

 加えて辛容疑者らの「拉致」による国際手配も、北朝鮮への大きな圧力にしなければならない。国連総会で昨年12月、拉致など北朝鮮の人権侵害を非難する決議が賛成多数で採択されたばかりだ。

 米国は偽ドル製造や麻薬密売などを行う北朝鮮を「犯罪国家」だと批判し、北朝鮮の資金洗浄に関与した疑いが濃いマカオの金融機関との取引を禁止する措置をとった。北朝鮮はこれに強く反発、6カ国協議をボイコットする構えだが、日本としてはこうした制裁措置とは別に「拉致」を人権問題としてとらえ、国際社会の支持を得つつ北朝鮮への圧力を強めたい。

 その意味では「脱北者の人権」で圧力をかける北朝鮮人権法の制定も検討に値するのではないか。

 政府が認定した「拉致」は11件16人(5人は帰国)だ。警察庁の漆間巌長官は「ことし勝負に出なければならないのが拉致問題」と強い姿勢を見せる。ぜひとも大きな成果を上げてほしい。

 拉致実行の首謀者である辛容疑者が、北朝鮮では英雄扱いされているという。とても承服できる話ではない。

 拉致解決のカードに使えるような捜査結果を期待したい。

毎日新聞 2006年1月13日 0時01分
MSN-Mainichi INTERACTIVE 社説

ジェンキンス氏、日本国籍取得申請へ

 曽我ひとみさんの夫、チャールズ・ジェンキンスさんが、日本国籍取得の申請を行うことになりました。

 ジェンキンスさんは、週明けにも佐渡市で日本国籍を取得するための申請を行います。

 日本国籍を取得する理由についてジェンキンスさんは、「軍を除隊となるまでのこの40年間、アメリカ人であることを理由に様々な苦労があった。日本国籍の取得は北朝鮮にいたときから、妻、ひとみと話し合っており、妻も喜んでくれている、日本の人たちにはよくしてもらって感謝しており、妻や娘と同様、私も同じ日本人として生きていきたい」と述べています。

 ジェンキンスさんは北朝鮮への脱走を理由に、アメリカ軍から不名誉除隊の決定が去年6月に出されて以降、アメリカ人として佐渡市に外国人登録をしていました。(13日11:31)
ジェンキンス氏、日本国籍取得申請へ

ジョゼフ・デトラニ氏、北朝鮮任務担当官に

 米政府の情報機関を総括する国家情報局(NIA)に今月3日付で配属することになったジョゼフ・デトラニ前朝鮮半島和平担当特使が11日、国家情報局に新設された「北朝鮮任務担当官」に任命された。

 ジョン・ネグロポンテNIA局長室は「デトラニ担当官は主に北朝鮮に対する情報を確認し、欠陥を補う任務を担当するようになる」としながら、ネグロポンテ局長の代理人としてすべての役目を果たすと明らかにした。

 北朝鮮任務担当官職は昨年、国家情報機構の改革に関する大統領直属特別委員会が「北朝鮮に対する情報が心配になるほど不正確」という指摘を受け新設を勧めたもので、NIAは同日、中央情報局(CIA)の元局長補佐官だったレスリー・アイルランドを「イラン任務担当官」として、ともに任命している。

 北核をめぐる6か国協議の米側次席代表を務めるとともに韓半島エネルギー開発機構(KEDO)の米側代表だったデトラニ特使は、2003年末から対北交渉の特使を担当し、北朝鮮核問題と関連、北朝鮮と接触する窓口の役目を果たしてきた。

朝鮮日報
朝鮮日報 Chosunilbo (Japanese Edition)