本「 #にほんでいきる  外国からきた子どもたち」を読んで | 椿ブログ

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「にほんでいきる 外国からきた子どもたち」を読みました。

本の内容自体は、悲しい話、残酷な話ばかりです。考えさせられます。

でも、他人事ではありません。。

 

日本で暮らす外国籍の子どもの(うち一部の)厳しい現状について、以前から考えされられる事が多く、

データや事例をたくさん集めたこの本に出会えて、何がどれくらい問題なのか、クリアになった。

それと、こういう事ができるかもな、という案も書いて線を引いてみました。

 

また、こちらのイベント前に頭の整理をしようと思ってブログ書きます。

「にほんでいきる」2020年度新聞協会賞受賞記念オンラインイベント 外国からきた若者たちは、日本でどう生きるのか? 1月27日(水)19時開始

 

トピックスは以下の通り。

  • 就学不明2.2万人(在留外国人の数は293万人)
  • 無支援状態1.1万人
  • 外国人の子どもは「発達障害」とみなされる
  • ドロップアウトした先にある子どもの未来
  • 救いは日本語教育

 

 

在留外国人のうち、どこの層の話か?

まず在留外国人と言っても、293万人のうち、一部の国籍の人たちです。

 

ゆかりがない方はピントこないかもしれませんが、

在留外国人のトップ3は中国、韓国、ベトナムですが、

今回の子どもの話はほとんどこの3カ国は出てきません。

 

理由としては、

・中国人は漢字ができるし外見が日本人とあまり変わらず

・韓国人は昔からいるので国籍は違えど日本人と変わらず

・ベトナムはここ数年で急増のため、まだ子どもが生まれていない

 

もちろん、中国人の子どものケースもあるので例外ではないですが、

外国人だから就学不明、無支援というケースは比較的少なめ。

 

そして、今回の話に多く該当するのは1990年代に法改正(ビザ緩和)で増えたブラジル人とフィリピン人。

家族に帯同もしくは呼ばれてきた子どもたち、もしくは日本で生まれてブラジルコミュニティで生まれ過ごした子たちが多い。

 

ちなみに私の夫も日系2世で2000年に来日です。

 

一体2.2万人の母数はどれだけという話です。

 

なぜ就学不明が起きてしまうのか?

これは日本の法律の話で、「日本人の子どもは義務教育」としているので、外国人の子どもは義務ではなく、トラッキングもできない。

この話は群馬県大泉町でも聞いた話で、役所の方も「何もできないのです」という対応。

(大泉町は、日本の中でも多文化共生が非常に進んでいる町です。町長さんも親🇧🇷派)

日本の国籍法は日本で生まれても日本人になれないので、外国人から生まれたらずっと外国人。

帰化のハードルは非常に高い。

 

日本で暮らす全ての子どもは、教育の権利と義務を持てるようにならないものか。

 

 

なぜ無支援状態が起きてしまうのか?

日本語がわからないたった一人のために、フォロー人材をつけるのか?という観点で、

予算問題もあるし、ただ通訳を付ければ良いという話でもない。それなりのスキルや学ぶ仲間が必要。

そこまでできずに、無支援状態が起きてしまう。

 

でも、今はオンラインで日本語教育ができる環境ができつつあると思うので、

地域依存せずともオンラインで取りまとめて、支援ができないものか。と思う。

 

 

例えば我が家ではコロナをきっかけに、在宅でポルトガル語のオンラインレッスンを週3回はじめた。ブラジル人学校のプリスクールをしている先生方に先生をお願いしている。

我が家の場合、ポルトガル語を子どもが学べる教室が近くになくて、今まではいけないから無理だった教育機会が、オンライン化で選択肢が現れた。

・・・・という事が、日本語をオンラインで学ぶバージョンでも可能なわけです。

 

勉強についていくフォローも大事ですが、親へのフォローも大事。

例えば学校からのお手紙が読めなかったりすると忘れ物は増えるし遅れをとりますよね。

そういったことはボランティアの方にフォローしていただくしかない。

 

両親外国人の場合、相当日本語ができない限り、お金に余裕があれば、インターナショナルスクールを私はお勧めします。

 

例えば愛知県のブラジル人が多い地域では、お手紙も全部ポルトガル語に訳されているそう。

それもすごい。一体何か国語に対応しているのでしょう。

 

前職では全ての記事を6カ国後に翻訳していましたが、学校で実施するのもなかなか大変だな、、、と。

 

外国人の子どもは「発達障害」とみなされるのが2倍

これもよく聞く話。

本当に発達障害のケースと、そうでないケースがある。

・日本語がわからないから普通学級で面倒見きれず、特別支援学級に。

・日本語は話せても「学習脳」になっていないケースが多いという話。

など。

 

後者については、日本人も英語はそこそこしゃべれても、英語の本を読んでもなかなか頭に入ってこないことありますよね。

あれです。

「学習脳」になるには3〜5年はかかるそうです。

 

これはもう、学習を支援するしかないです。

 

 

ドロップアウトした先にある子どもの未来

情報リテラシーが低く、行き着くところは少年院。

特に特殊詐欺のケースが多かったのは驚きです。

 

少しだけ「ケーキの切れない非行少年たち」に近い話もありましたが、

ただ日本語が得意出ない、日本人とのコミュニケーションが苦手で、善悪の判断ができるのに、巻き込まれてしまうのは、何かできる事はなかったのか、と思ってしまう。

 

 

大人なら仕方ないですが、子どもはやり直せる気付きの機会、更生の機会や受け皿を作ってあげないと。。

周りがドロップアウトばかりで、教育意味ない空気のケースだと、

環境が環境で、もうそうなっちゃうよね、という状況を打破する必要がある。

本来は情報が行き渡りやすいコミュニティ内でできれば良いのですが、そこまで成熟していない。

這い上がり成り上がったロールモデルもまだまだ少ない。

 

結構ロールモデルが重要だと思うので、日本人も巻き込んで外国人の子どもたちの中でもロールモデルを作っていけたらいいなぁと思います。

スポーツはわかりやすいですし、若くしてビジネスで成功しているロールモデルも良いですよね。

 

バチェロレッテにも登場した當間ローズさんは、いい例ですね!もっと活躍して欲しい!!

 

救いは日本語教育

 

やっぱり日本で暮らすには日本語ができないと苦労する。

日本語オンリーだけでなく多言語にしていくのもいいけれど、

日本語を学ぶ方が中長期的にはベター。

 

日本語教育の資格を持っている人もたくさんいると思うので、オンラインでもっと活躍できるように、

そして国もうまく予算配分できるようにしていただきたい。

 

NPOなどが運営する地域の日本語教室、少なくないですが(かなり通ってました)

ローコストで地域カバーをしやすいような、オンラインでのグループレッスン、

誰か開発してくれませんかね。

 

私の日本語教育へのこだわりは「自己肯定感」「アイデンティティ迷子にさせない」

 

我が家は日本・ブラジル国籍の子どもが2名いますが、

「日本語ベースの教育をして日本人として育てていく、ブラジル人は個性であり強み」というポリシーです。

アイデンティティとしてブラジル人は心に持っておくけれど、

あくまで日本人として。

おうちでも半分以上は日本語で会話。

私が日本語の宿題は教える。

毎日絵本を読み聞かせ(問題付き)

(ポルトガル語担当は夫)

(英語も毎日オンライン英会話しています)

 

理由は、アイデンティティ迷子(どっちつかず、何人でもない状態)にさせたくないから。

「日本人だけど個性はブラジル人」という感覚で本人も思って欲しいし、

存在するだけで幸せで、自己肯定感高く育って欲しい。

 

よく、「インターナショナルスクールに行かせないの?」と聞かれますが、

私自身、インターの経験もなければ留学経験もなく、帰国子女でもなく。

ホームステイとたくさんの旅行で3カ国語話せるようになり、多様性の考え方が染み付いている派なので、

あ、もちろんそんなレベルでは例えばスタンフォード大学には入れないですが、

(スタンフォード大学に憧れる私…)

スタンフォード大学を目指すなら、その前に海外留学の方向へ向かえば良いと思う。

本人が望めば如何様にでもなると思っています。

それまでは地元の公立で楽しければ十分派。

 

息子(8)は、「お前ブラジル人だから仲間に入れない」とか言われることもあったけど、今は言われないよー

と言ってます。

「うち、肌が茶色いから、、、」ともよく言ってますが、

それは常に国内外のビーチに行っているから日焼けてしているだけ。。

イジメなども、多分なさそう。これからも無いといいな。

とても器用なので、いろいろな才能が花さく事でしょう。これからが楽しみです。

 

娘(4)はハーフとわかる顔なので、もしかしたら周りに違う扱いをされることもあるかもしれません。

見た目を凌駕する、弾けるように明るくてポジティブな性格と、強い目的意識、やりきる力で、

自分の掲げる目標を達成していくでしょう笑

 

あ、親バカモード。

 

二人とも、可能性しかない子どもなので、

親としてはたくさんのチャレンジ機会を作り、

ブラジルの血が入っていることを誇りに思えるような体験も重ね、

健康で幸せだったらそれだけで十分です❤️

本人たちが望むなら、新たなロールモデルとして羽ばたいて欲しいと思います。

 

という事で、イベント、楽しみにしています!!