From:ななころ
お気に入りカフェより
先日泊まったホテルの店主は徹底的に食にこだわっていて、名古屋コーチンなどの貴重なニワトリも卵から育てて平飼いしていました。
店主いわく「オスは鳴いてうるさいだけで卵も産まないからいらない」のだそう。。。
「オスよ、もっとがんばらなくては!」と感じた今日このごろです。
◆スルガ銀2021年3月期決算
スルガ銀行の2021年3月期 第3四半期の決算が出ていましたので、触れておきたいと思います。
スルガ銀行というと、かぼちゃの馬車事件で数々の不正が発覚し、パワハラの横行する企業体質も露呈して、銀行初の6ヶ月の業務停止処分が下されました。
世間では「もう終わった銀行」と思っている人も多いかもしれません。
私たち不動産投資家の間でも、ここ最近「スルガから融資を受けました」という話を聞くことがなくなりました。
それもそのはず。
以前もお伝えしましたが、融資条件が厳しすぎますから・・・
「スルガ銀行の最新融資条件(2020年11月時点)」
◆融資実行額は最盛期の1/10
今回の決算でもそのことは如実に表れていまして、業務停止からすでに1年以上経っていますが、ほとんど融資実行額は増えていません。
最盛期は四半期だけで3000億円以上も融資していましたからね。
それが今や1/10に縮小しています。
貸出金期末残高は「前年同期末比1,977億円減少」しており、みるみる減少しています。
たった3年で1兆円も減少しているのです。
(スルガ銀行 2021年3月期 第3四半期より)
これ、コロナコロナで各銀行が融資残高を激増せさせている中で、やはり異常事態です。
ニュースによると、銀行・信用金庫の2021年1月の融資残高は過去最多更新の578兆円余になっていると報じていますから。
スルガ銀は、現在も融資はほぼ行っていないと言っても過言ではないでしょう。
(今はタダ or タダみたいな金利、無担保で融資を受けられますからね。賢い企業ほどどんどん融資を受けますよ。)
同じ静岡県内の静岡銀行の決算を見ても、貸出金期末残高は9300億円を超えています。
昨年比で、スルガが2000億円減少に対して、静銀は4000億円増やしています。
(静岡銀行 2021年3月期 第3四半期決算より)
◆スルガ銀の業績は堅調?
そのため、今回の決算だけを見ると、業績を上方修正し純利益110億円となり、禊を済ませ堅調さを取り戻したかのように見えます。
自己資本比率も行政処分前の10%以上の水準に戻してきています。
さらに、かぼちゃの馬車等のシェアハウス投資への対応も一巡し、返済支援での金利下げ対応は予想より少なくなっていると報じられています。
ところが・・・
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◆編集後記
スルガ銀行はほんとうにもったいないことをしたなといまだに思います。
融資エリアが広く、耐用年数も柔軟で融資期間も長い。
金利は高いですが、私たち不動産投資家にとっては有り難い銀行の1つでした。
不正に手を染める必要もなかったですし、ましてや自ら悪徳不動産業者と関わる必要もなかった。
そんなことをしなくても素晴らしい業績を残せたはずなのに。。。
金メダルを剥奪されたベン・ジョンソンを思い出します。
タイムは当時の世界新記録の9秒79。
天性と努力のスタートダッシュは、ドーピングに頼らなくても素晴らしい成績を残せたのではないかと言われているほどです。
ライバルだったカール・ルイスに対しては、
「あいつもドーピングやってたし、みんなやってたし」
と後に語っていますが、たしかにあの時代はみなそうだったのかもしれません。
大きな利権が絡んでいて、はめられたという主張もあながち嘘ではないなと思います。
(週刊現代「ベン・ジョンソンはいまも怒っていた あの人はいま オリンピック選手篇」より)
ただ、真実はどうであれ、その考えがもったいなと・・・。
他人や環境に左右されない自分軸って大切だなとあらためて感じた次第です。