From:ななころ
プライベートオフィスより
◆前回のあらすじ
前回の記事では、
・7つの挽回策を公開することになったきっかけ
・いざという時でも選択肢はいくらでもある
・最終手段もある
・まずはどのくらい持ちこたえられるかを把握する
ということをお伝えしてきました。
それでは、いよいよ7つの挽回策をお伝えしていきます。
この7つの挽回策は、すでに収支が良くない物件を持っている人に役立つだけでなく、これから不動産投資を始めるサラリーマン投資家にとって、心の支えになるかもしれません。
繰り返しになりますが、最終手段は強烈ですし、この7つの挽回策がすべてではありません。
また、文字だけでお伝えするのには限界もあります。
ですから、どんな時でもどんな場合であっても、絶望を感じることは決してありません。
その上で読み進めてくださればと思います。
◆挽回策1.「保有体力をつける!」
当たり前の話ですが、これから挽回策を実行していくにしても、まずは物件を数ヶ月、数年、保有し続ける体力をつけておく必要があります。
利益が少しでも出ている場合は、考えられるだけの対策を実行して、できる限り利益を大きくすることです。
大きくプラスにはできないとしても、1円でも利益を多くすることです。
また、賃貸業からのマイナス分が出ており、サラリーマンの給与から補填している場合は、一刻も早く脱却することです。
特に新築ワンルームマンションは、「月々数万円の支払いで、都心にマンションが持てる!年金の足しになる!」といった謳い文句ですが、危険な考えです。
突然、給与が激減したり、ボーナスがゼロになったり、職を失ったりする時代です。
この先何十年と安定した職につける時代ではありませんし、ローンの支払いが終わって残されるのは、築30年を過ぎて競争力を失ったマンションだからです。
ですから、まずは物件単体で収支が回る状態にすること重要です。
具体的にはどうしたらいいでしょうか?
◆サブリース・家賃保証は解除
もしサブリースや家賃保証がついている物件であれば、解除します。
なぜなら、サブリースや家賃保証が付いている場合、入ってくる家賃収入の10%~30%が差し引かれているからです。
たとえば、毎月100万円の家賃が入ってきているとしたら、10万円~30万円支払っている計算になります。
これは大きい。
解除方法としては、まずはサブリースの契約書を改めて読み返し、条文や特約事項に解約について確認します。
「期間内解約」と書いてある場合は、「通知期日より◯ヶ月の到来期日をもって本契約は終了する」などと書いてある場合は、通知を送って解除します。
サブリース契約の解約は「口頭」では行わず、必ず「書面」で行います。
「内容証明郵便」で送り、サブリース業者が受け取った証拠を残すやり方がベストです。
※貸主(賃貸オーナーさん)から解約できる旨がサブリース契約書に記載されているにもかかわらず、借主(サブリース業者)が解約を「拒絶」してくる場合があります。
その場合は、その道のプロに任せるのが得策です。
◆余計な経費はすべて失くす
サブリースや家賃保証以外にも、余計な経費を管理会社(サブリース会社)に払っているケースがあります。
「なんちゃらシステム料」「清掃料」といった名目で、毎月数万円取られている可能性があるからです。
こういった払う必要の無い経費は削除するか、もっと安いものにすべて変えていきます。
清掃もシルバーさんにお願いすれば、時給900円程度でお願いできる可能性もあります。
また、できることなら管理料も削ります。
年間家賃収入1000万円であれば、管理料5%ですと、年間50万円ですから馬鹿になりません。
もっと安いところへ変えたり、「自主管理」に切り替えます。
私は自宅から車で2時間以上かかる場所の物件を、2年間自主管理していました。
10室20室程度であれば、自主管理できるものです。
◆空室は満室に、満室はできるだけ維持
そして、当然のことながら空室はいち早く満室にして、満室はできる限り維持します。
空室は、適切な対策を施せば、ほとんどの場合はすぐに満室になるものです。
やるべきことを疎かにしているだけだったりする場合がほとんどです。
ただ、注意点が1つ。
絶対に家賃は下げないでください。
家賃を下げてしまうと、売却する時に、売買価格が下がってしまうからです。
どいうことかと言うと、たとえば全10戸のアパートを持っていたとします。
家賃5万円だった部屋を、4.7万円に値下げした場合を考えてみます。
同じ利回り10%で売り出すとすると、
・家賃5万円 → 6000万円
・家賃4.7万円 → 5640万円
360万円も売買価格が下がってしまいます。
そのため、現状の家賃は死守するか、家賃はできる限り上げることを考えて、家賃は初月無料とか2ヶ月無料をつけてあげるようにします。
◆知識・自信をつける!
そして、最後にとても大切なことなのですが、とにかく不動産投資について一から勉強し直し、知識と自信をつけることです。
不動投資の世界は、とにかく「知っているか、知らないか」で大きく差が開く世界です。
今ではたくさんの書籍がありますし、たくさんの大家の会があります。
怪しい書籍や会もたくさんありますが、本はとにかくたくさん読むことです。
そして、大家の会の見分け方としては、簡単な目安として、5年以上前から活動しているかどうかを確認すると良いでしょう。
5年前(2014年)頃までは、まだまだ良い会が多かったように思います。
そして、知識が付いてくることで、自然と自信も付いてきます。
この知識と自信が、この後の挽回策においてもとても大切になってくるのです。
次回、2番目の挽回策として「金利交渉」をお伝えしていきます。
(「その4」につづく)
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◆編集後記
不思議なもので、良くないことというのは重なるものですね。
ここ最近、立て続けにありました。
良くないことが身に降りかかる時というのは、体の状態が悪く、精神的に不安定な時が多いような気がします。
そして、そんな時に救ってくれるのは、私の場合はいつもスポーツだったり体を動かすことだったりします。
今朝も2時間ほどジムで汗を流し、夜はフロアボールの練習をしてきたら、心地良い疲れと一緒に気分もすっきりしました。
明日から流れも変わりそうです。