◆築46年の団地の部屋がどのように生まれ変わったのか?
今日は朝からライフデザイン実践会の会員さんと、
今話題になっている、ある団地を見学しに行きました。
この団地は築46年。
他の団地と同様、
高度経済成長時代の後期に建てられた、
大規模な団地です。
団地のスペックは下記の通りです。
日本全国どこにでも見られるこの団地。
そしてその部屋は、これまた良くある団地の部屋。
部屋はあまり広くなく、天井は低く、
がっしりしたコンクリートに囲まれた、
まるで箱のような空間です。
RCですので、躯体部分の張りが大きく、
リフォームするにも制限があったりします。
この築46年の築古の団地にある4階の部屋が、
「IoT(アイオーティー)」という武器を身に着けて、
見事に生まれ変わったというのです。
「これは再生好きとしては見ておきたい!」
ということで早速見学してきました。
果たして、このような古めかしい部屋が、
どのように生まれ変わったのでしょうか?
◆「IoT(アイオーティー)」とは?
あなたは「IoT(アイオーティー)」と言う言葉を、
聞いたことがありますでしょうか?
この文字を目にして、
つい顔文字を思い浮かべてしまうのでは、
私だけではないのではないのでしょうか?(笑)
「IoT」は、「Internet of Things」の略で、
さまざまな「物(モノ)」がインターネット経由で、
通信することを意味します。
たとえば、
「Google home」や「Amazon Echo」は、
良くも悪くもちょっとした話題になっていますよね。
「OK,Google」「アレクサ!」と呼びかけると、
照明やTVを付けてくれたり、消してくれたり、
洗濯機を回してくれたり、
夫婦の会話を勝手に録音して、
ランダムにメール送信してしまったり(苦笑)
「Amazon Echoは家族の会話を録音してから、連絡帳に登録された人にランダムに送った」
(2018年5月24日 ワシントンポスト記事より)
Google home
Amazon Echo
とにもかくにも、インターネットにつながる、
ありとあらゆるモノをつないでくれるのです。
今は、遠隔地から操作したり、
触れずに声で操作できる程度ですが、
近い未来にはものすごい可能性を秘めています。
◆特徴1「あらゆるモノがIoT化」
そして、この団地物件では、
ありとあらゆるモノがIoT化されています。
たとえば、玄関扉の鍵は、
スマートロックになっていますから、
留守中に宅配が届いても、
スマホで応答して、鍵を解錠。
部屋の中に荷物を入れてもらい、
所定の位置にある印鑑を押してもらう。
もし怪しい動きがあれば、
カメラが自動で動きを補足して録画。
通報することもできるでそうです。
(下の細長い筒が、カメラになっている)
または、キッチンには「Xperia Touch(Sony)」があり、
壁をタッチしたり、指をかざすだけで、
端末を直接操作することなく、
ネットを操作することができます。
レシピを見ながら料理をすることも簡単に!?
このようにあらゆる家電がIoT化されており、
日常生活を便利にサポートしてくれる部屋になっています。
◆特徴2「あらゆるものが自動化」
この部屋にある家電がIoT化されているのと同時に、
さまざまなモノが自動化されています。
たとえば、自動でYシャツやスーツに、
アイロンをかけてくれたら便利だなと、
思ったことありませんか?
この部屋には、
クローゼット型クリーニング機「LG Styler」が、
導入されています。
洗濯の終わったYシャツを、
ハンガーにかけてここにしまっておくだけで、
アイロンをかけたようになるのです。
もちろんキッチンにも、
オートメーション化したものだらけです。
ガスコンロ、食洗機、オーブンレンジなど、
家事を軽減する家電で溢れています。
このガスコンロはかなり面白い!
レシピを読み込めば、
最適な調理を自動でやってくれますし、
操作も近未来的です。
(クリックすると動画が始まります↓)
また、現在は試作品ですが、
自動で洗濯物を畳んでくれるものまで、
導入されているのです。
もちろん掃除はルンバです。
近い将来、家事がどんどん軽減されていくことでしょう。
◆特徴3「すべてを白で統一」
部屋に入って一瞬で目を引くのが、
そのデザイン性です。
壁、床、天井、そして家電。
すべてを白に色を統一することで、
おしゃれに演出するだけでなく、
空間を広く見せる効果を生み出しています。
実際に部屋に入ると感じると思いますが、
50平米弱の広さの部屋が、
とても広く感じます。
「リノベーションする前の部屋よりも広い!」
とも言われたそうです。
◆特徴4「実に実用的」
この他にも、太陽光を完全に再現した照明や、
オシャレ空間を演出するには欠かせない間接照明。
照明スイッチのパネルに至るまで、
細部にまでとことんこだわっているところは、
すごいの一言です。
ただし、1つだけ問題があります。
「実際に使わなかったら意味がない」ということです。
たとえば食洗機などは、
導入している家庭も多いかと思いますが、
使わなくなって放置している家庭も
多いのではないでしょうか?
そのような問題を解決するために、
実際に1年以上住んでみることで、
実験しているそうです。
そして、不要なものは取り除き、
またメンテナンス性などもチェックしているそうです。
すごい!
◆不動産投資としてはどうなのか?
そして、肝心な部分、
投資としてはどうなのでしょうか?
私の結論としては「アリ」だと考えています。
今や空き家が全国に1000万戸以上。
首都圏だけでも300万戸以上あります。
空き家を激安で購入するか無料で引き取り、
リノベーションすることで、
相場よりも高い家賃で賃貸することが可能となります。
リノベーション費用を入れたとしても、
利回りとしても申し分ありません。
さらに、他にこのような中古物件はありませんので、
高く転売することも可能となるでしょう。
ここでは言えませんが、
リノベーション費用を入れても、
それなりの利益をのせて売却できるでしょう。
ハイグレードな新築物件でしたらありますが、
タワーマンションのような億を超える物件となります。
タワーマンションのようなハイセンスで、
機能的な物件が、半額以下で買えるとしたら、
多少高くても喜んで買ってくれる可能性があるからです。
(猫もくつろいでいます)
※もちろん猫の餌、猫のトイレ掃除も自動化されています。
◆講師を依頼
このように魅力のある築46年の団地のリノベーションを、
見学させて頂いたのですが、
本当に勉強になりました。
たとえば、床のタイル。
これは材料費は、平米3000円だそうですが、
かなり丈夫でメンテナンス性も優れているそうです。
このように、DIYする際にも参考になることや、
再生系の物件を手がけるヒントにあふれています。
不動産投資は行き着くところは、
築古を再生する再生系です。
再生系が最も醍醐味があるからです。
しかし、一方で、リノベーションする上で、
注意点や苦労もあったと思われます。
そこで、リノベーションのコツや注意点について、
レクチャーしてもらえるように講師を打診しました。
実際に物件の見学もしたいと考えています。
みなさんにご紹介できる日が楽しみです。