ロボットを作ろう ~ 照明をつける ~ | CINEMA4D(Prime)レポート

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3DCGまったく初心者の私が『CINEMA4D Prime R13』と言うソフトと出会い、
脳から煙が出るほど膨大な情報と日々格闘しながら、
その多彩な機能を少しずつ覚えていくという”実験レポートブログ”です。

果たしてどこまで進歩出来るのか・・・。

今日は前回作ったロボットに照明をあててみたいと思います。


レンダリングをするとオブジェクト自体に既に照明があったっているように見えますが、これはC4Dを起動した時に最初から”デフォルトライト”と呼ばれる光源が設定してあるので、それがオブジェクトを明るく照らしているためにそう見えます。

しかしこの照明は、単にオブジェクトを見やすくする為についている照明なので、この光源によって影を落としたり、光の色や明るさを変える事は出来ません。

但し、光の射す方向だけは変える事が出来ます。


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一応このデフォルトライトだけでも十分オブジェクトを見る事は出来ますが、ロボットの下に影がないのでオブジェクトが空中に浮いて不自然な感じに見えます。

やはりしっかりした映像を作るためには、きちんとした照明をつけなければいけません。


そこで影を作るため、ロボットの下に床を作りたいと思います。


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まずアイコンパレットにある床オブジェクトを選択します。

※このアイコンの右下にある小さい黒い三角形をクリックすると、その他のオブジェクトが表示されます。

その中にある”床”というのは床オブジェクトの事です。これをクリックしても床オブジェクトを作る事が出来ます。


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アイコンをクリックすると、オブジェクトの座標のXZ平面内に四角い床オブジェクトが現れます。


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この床オブジェクトは無限平面と呼ばれるオブジェクトで、レンダリングすると地平線が延々と無限に広がります↓。


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このオブジェクトを使う事で、今まで何もなかった空間に地面が出来ました。

これに照明をあてると影が出来ます。


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ではここで簡単な照明をつけてみたいと思います。


まずアイコンパレットにあるライトオブジェクトを選択します。

※赤い枠で囲んだライトオブジェクトの右下にある小さい黒い三角形をクリックすると、6種類のライトが出てきます。

その中にある”ライト”は赤枠のライトと同じライトオブジェクトです。


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今回はこの”ライト”を使いたいのでアイコンをクリックします。


するとワールドグリッドの中心にライトオブジェクトの座標軸が現れます。

中心にある白い星の様なものがライトの光源になります。


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次に属性マネージャの表示を見てみます。


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ライトオブジェクトの”基本”と”座標”の内容は、他のオブジェクトの設定と同じなので説明を省きます。

その隣にある”一般”の表示内容から見ていきます。


一般は、ライトの色や放射タイプなど、ライトに関する基本的な事を決める事が出来ます。


まず内容を上から簡単に説明すると、現在ライトのカラーは白に設定されています。

カラーは、パラメーターの数値を変えたりカラーピッカーの色を選択する事によって、ライトの色を自由に変える事が出来ます


その下の強度は、ライトの明るさです。

明るさの数値は-10000000~10000000%まで設定する事が出来ます。

%が低ければ暗く、高ければ明るくなります。

マイナスの値の光は、周囲を暗くする照明(負の照明)になります。

負の照明は、画面の特定の部分を暗くしたり陰影をつけることが出来る照明です。


そして放射タイプライトがどのように光を放射するか設定出来ます。

選択バーの右にある小さい白い三角形をクリックすると、様々な放射タイプが表示されます↓。


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現在選択されている放射タイプは”全方向”です。

全方向は点光源と呼ばれていて、裸電球の様にあらゆる方向に光を放ちます。


この他の照明は今回使わないので、いずれきちんとした回を設けて書きたいと思いますので今回は説明を省きます。



では、この全方向の照明が実際どの様に見えるか、レンダリングして見てみたいと思います。


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うわっ(=▽=;

ライトの光源がオブジェクトの真下にあるので、背景が真っ暗になってしましました。

これではちょっと暗くて分けが分からないですね汗


では移動ツールでライトオブジェクトをロボットの上の方に移動させてレンダリングしてみましょう。

※ライトオブジェクトは、ツールを使って回転させたりスケールする事も出来ます。


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今度は光源が真上にあるので、オブジェクト全体に光があたってデフォルトライトで見た時よりもリアルに見えるようになりました。



次に影のタイプですが、ここには”シャドウマップ(ソフト)””レイトレース(ハード)””エリア”の3種類の影が用意されています。


ではそれぞれの違いをレンダリングで見てみましょう。



まずはシャドウマップ(ソフト)です。


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この影を作ると影の輪郭が中間の明るさでボケます


次はレイトレース(ハード)です。


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この影はシャープな影を作る事が出来ます

しかし自然な影を表現するには、この影はちょっときつい感じがします。


最後にエリアです。


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エリアは、完全に自然な影を表現する事が出来ます


エリアの影はシャドウマップ(ソフト)に似ていますが、エリアの方がレンダリングした時にかなり時間がかかります。

やはりより自然な影を作り出すためには、それだけ計算しなければならないのでレンダリングに時間がかかるんでしょうね。



今回のロボットの場合、レンダリングにあまり時間のかからない照明を使いたかったので、影のタイプはシャドウマップ(ソフト)を使います。

もし後から影のタイプを変えたかったら、選択し直せば直ぐに使いたい影になるので大丈夫です。


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影のタイプが決まったところで、照明を真上ではなくてもう少し斜め上くらいに移動させます。


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これでもう一度レンダリングしてみます。


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地面に影が出来た事によって、画面全体に安定感が生まれました。



この1個のライトオブジェクトでも十分見やすくなりましたが、ライトオブジェクトは必要によって何個でも設置する事が出来ます。


試しにロボットを囲むように3つのライトオブジェクトを設置して、レンダリングでどのようになるか見てみましょう。


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レンダリングするとロボットは3個分のライトで照らされているので非常に明るくなります。

これだけ明るいと当然影も薄くなります。

そしてロボットのボディに、増やした分のライトオブジェクトのスペキュラが写り込みます。


この設定が気に入らなければ、ライトを消去したり、属性マネージャで設定を色々変えて自分好みの照明にする事が出来ます。


今回作ったロボットの場合は、背景もないので特にこった照明はつけません。

ただ先ほど1個のライトオブジェクトでレンダリングした時に、若干後ろの方が暗く感じたので背後に同じ全方向のライトを1つ設置して余分なライトを消去します。


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これで照明は設置完了です。



でも、もししっかりした背景や建物などのオブジェクトの中にこのロボットを置いた場合、その場面によって照明も色々使い分けた方が、よりリアルな世界を作る事が出来ます。

いかに自然な光を再現出来るか・・・・これがオブジェクトをよりリアルに見せるための鍵だとます。

その為にはやはり照明に関する様々な知識が必要になってきますから、ここはやはり専門書を1冊は買って読んだ方がいいかもしれません(^^;


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さて次回は、可視照明を使ってレーザー光線を作りたいと思います。

これが出来たらロボットは完成です(^^)。