「かなわぬ夢」
かなわぬ夢とは、おこうの小籐次への思いなのか、
おりょうの小籐次への思いなのか、小籐次のおりょうへの思いなのか、
泉蔵の久慈屋への思いだったのか、
色んな思いが交錯して、盛りだくさんの内容だった。
まずは手代の浩吉…
どうやって浩吉がおやえの心をつかむことが出来たのか、
とても疑問だったのだけど、
結局最初からお互いに好意を抱いていたということなのね。
その橋渡しをしたのが、昌右衛門だったのか。
まあ、浩吉にとってはおやえは高嶺の花だったのだけど、
昌右衛門から話をもちかけられて、
小籐次に励まされて、ど~んとアタックしたわけで、
もともと誠実だし、イケメンだし、おやえとはお似合いだわ。
いや、大くんがやはりDNA、と言うか、立ち姿横顔、お父さんそっくり、
と改めて思いましたわ。
泉蔵さんは、ちょっと気の毒な役回りだったな。
浩吉と比べられたら、いくら才に長けていたとしても、
おやえの気分としては、浩吉を選んでしまうわなあ。
それを裏付けるように、泉蔵には裏の顔があった…
これがなければ、外見の勝負で負けたか?となってしまうわけで、
おやえの婿には浩吉が選ばれる筋書きは出来ていたんやな。
その哀れな泉蔵をくびにした昌右衛門に、
水戸黄門の仮の姿・越後のちりめん問屋光右衛門のオーラを見たわ。
でも、私の中のメインは、久慈屋の婿選びより、小籐次を巡る三角関係。
こっちの方もいよいよ大詰め?
小籐次が、武士は黙って…みたいなことを浩吉に言ったとき、
おこうの胸の内はどうだったのかな?
小籐次が、自分のことを言ってくれてる、と思ったのか?
おこうが自分の思いを打ち明ければ、
今までのような大人のいい関係はきっと崩れてしまう、
おこうはそう悟っているんだね。
だから、いつも思いをぐっと秘めたまま、そっと寄り添う。
それが溢れ出たのが、酔いつぶれて眠りこけた小籐次を見たとき。
でも、小籐次の夢に出てきたのは、悲しいかなおりょうだった。
おこうの表情が凍てついて、後ろのおこうが目を潤ませて…
きゃあ、きゃあ。
ついにおりょうの思いが赤目さまに届いたのですね。
それにしても、
行灯の話は、先週で絶たれたと思いきや、
ついに久慈屋で売りに出されることになったのか?
なんか、赤目さまも乗り気みたいだし…おい!
赤目さまの言葉、
「この小籐次、おりょうどのの命とあらば、唐天竺までも飛んでいきます」 って。
おっちゃん、何て情熱的なんだろ。
で、酒に酔った姿は
「おりょうどのに見せられるようなものではございません」だと。
自分のことを蔑んで言うおっちゃん、好感度大でした。
ついつい頬が緩んでしまった、駿太郎の可愛さ。
じいじを待つ間、自分もお水を酌んでごくごく。
後でお腹がぐるぐる。
大人の話の中で、くすっと微笑ましい天使のような存在感でした。
で、エンドロールを見ながら、えっと思ったのが、
あの歌詠みさんが、藤巻潤??って大映の?
根上さんと「家庭の事情」や「シークレット部隊」なんかで一緒だった、
あの藤巻さん?
巻き戻してじっくり見た。が、頭巾のせいでいまいち分からない…
そうなのかなあ。