「稲妻」 1952 | All the best for them

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好きな人と好きな人に関連するあれこれ、好きな物、家族とのことを細々と、時間があるときに綴っています。





















 

1952年の作品「稲妻」を見たので、根上さんを中心に記録しています。




観光バスのガイドをしているヒロイン小森清子。演じているのは高峰秀子さん。

きりっとした面立ちの秀子さんがとても美しい。

私は鈴木京香さんや薬師丸ひろこさんに雰囲気似ているなあと思った。

バスの車窓から、

銀座通りを姉・光子の夫・呂平が、知らない女性と歩いているのを見かけ、

そのことが気になる。



清子は、屋代洋品店を営んでいる次姉の光子・呂平夫妻と同居している。

ある日、長姉・縫子が清子の見合い話を洋品店に持ってきた。

相手は両国でパン屋を経営している35歳の後藤綱吉という男で、

清子を世話してくれたら、

渋谷に温泉旅館を持たせてやると縫子・龍三夫妻にほのめかしていた。

ちなみに縫子たちは現在、横山町で店を出しているらしい。



見合い話に乗り気でない清子が実家の母を訪ねた。

実家には、母と、戦争から戻ってきて以降今でいうところのプータローの兄・嘉助

が暮らしており、他に桂という若い女性が2階に下宿していた。

縫子・光子・嘉助・清子の4人を産んだ母であるが、4人とも父親が違っていた。

結婚なんてまっぴらと言う清子に、

母は清子の実父からもらったというルビーの指輪を贈る。



清子に見合い話を持ちかける一方で、縫子自身も綱吉に色目を使っていた。

いかにも~っていう風貌の綱吉…中年のいやらしさが漂っている。

(この人、滝川教授役で「妻は告白する」にも出ていた役者さんだ)



清子が屋代宅へ戻ってきた。

すると光子が、呂平が帰ってこないと嘆く。嫌な予感がする清子。

碁会所へ探しに出かけた光子と入れ替わりに、縫子の夫・龍三が店に来た。

縫子が帰宅しないらしい。清子から溜息がこぼれた。

結局その日、呂平は帰宅しなかった。



その呂平が、脳溢血で急死した。

保険金目当てに、縫子・龍三、さらには嘉助や母までが光子にたかってきた。

龍三が、渋谷の温泉旅館の手伝いをしてほしいと光子に頼みにくる。

追い討ちをかけるように、呂平の愛人が赤ん坊をおぶって光子を訪ねてきた。

彼女を一旦追い返す光子。

洋品店をたたんで、清子ともども実家に戻ることにした。



清子はそのうち、2階の下宿人・桂と仲良くなるのだが、

桂は住み込みの家庭教師の口を見つけて、下宿を払う予定であった。

光子は帳簿係として、縫子夫妻の渋谷の旅館で働くようになった。

そのうち、綱吉に首ったけの縫子が、龍三に離婚を切り出し、

呂平の妾が20万円を要求する手紙を、光子に送ってきた。



非番の清子につきそってもらって、愛人宅を訪れた光子。

清子は毅然とした態度をとっているのだが、

気の弱い光子は結局、

私は呂平の妻だから、夫のしたことは私が…と5万円を差し出した。

(このお妾さんも、かなり図々しい人やなあと思ったんやけど。

ちっとも悪びれる様子もなく、当然の権利とばかりに。

こういうとき、男の人ってふがいないと思う)



一方、実家では…

嘉助が龍三と飲んでいた。

横山町の店が競売にかけられ金策に走り回っている龍三に、

土地会社に勤めることになった嘉助。

光子は、嘉助から権利を借りて喫茶店を開くことにしたらしい。

ここに、光子のことを心配した綱吉がやって来て、

縫子のことを巡り、龍三と取っ組み合いの喧嘩になった。

嫌気がさした清子は、2階へ上がり、

桂が出て空になった部屋に残された壁の絵画を見つめ、ある決心をする。



ここまでで、すでに全体の4分の3ぐらい経っていた。

父親が違う4人の子どもに、綱吉というやり手の商売人が絡んできて、

人間関係がもつれにもつれて、ややこしかった。

しかも、男性出演者の中では筆頭に名前が上がっている根上淳さんが

一向に現われる気配がない…

まさか豆腐屋さん?なわけないか…

だけど見逃してなるものかと画面を凝視していました。