「外科医 鳩村周五郎9」 | All the best for them

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純大さんのオフィシャルブログで告知されていた

「外科医 鳩村周五郎9」を、見た。

このシリーズを見たのは初めて。

だけど、さすがは船越さん、のっけから大活躍で、

ずい~っと画面に引き込まれたわ。

一番最初の中学生の佐和子がいじめられるシーンは目を覆いたくなったけど。



鳩村周五郎っていう人は、天才外科医なのね。

まるで神の手の持ち主で、しかも一匹狼派。

行動力があって熱血漢で、リーダーシップがとれて、

冷静な判断力も兼ね備えて、2時間ドラマのヒーローにふさわしいキャラやな。

この人は絶対に死なへんやろという安心感をもって、見ることができる。

内藤さんの小室刑事とも名コンビやし。

2人のやりとりはコントのようにおもしろいし、

ドラマ全体もテンポよくて、カラッとしていたように思った。



ドラマの方は…

まず、吉井怜ちゃんの正美役のメイクに驚かされたわ~

ルポライターである沙織と区別をつけて、

エステ地獄にはまって素顔に自信がもてないというキャラだから、

あのまつげパッチリメイクも納得なんやけど、

清楚なイメージのある彼女があのメイク…すごいと思った私。

それにしてもルポライターという職業柄なのか、

沙織が周五郎に初対面のときからやけに恋人接近しているのが、どうも…

あの年齢の女性なら、いくら周五郎が沙織にとって魅力的キャラだったとしても、

半径50センチ以内に近づくのには、最初のうちは躊躇があるのでは?と思うが。



で、お目当ての純大さん演じるエステの副社長・池上真一以下が、

周五郎始めエステのために島を訪れた客人を、うやうやしく出迎えた。

思いっきり慇懃無礼な営業スマイルに、一目でぴぴんときたわ。

だいたい最近の2時間サスペンスのパターンって、

最初から怪しげで警察がマークしている人って絶対に犯人じゃないのよね。

主要人物なんやけど、犯罪?何のことですかみたいにそ知らぬ顔をして、

捜査中はほとんど登場していない人が、真犯人であることが多いように思う。

案の定、マークされていた金山さん演じる松川やら、

相島さん演じる兵藤らが次々襲われた。

次に疑惑を向けられたのは、藤田弓子さん演じる田島峰子だったけど、

身体が弱っている彼女は、どう見たって野蛮な殺しなど出来そうにないし、

もしここで峰子が犯人だったとしたら、池上の存在は一体なんやったん?

ってことになるし。



やっぱり池上が真犯人だった。

崖っぷちのシーンが、池上の一番の見せ場だったわ~

純大さんの甘~い声が、耳に心地よかったにひひ

その美声で、「さあ、飛びましょう」だもんね。ここ、めっちゃ良かったわ~

躊躇する峰子に追い討ちかけるように「ちっ、早く死ねよ、くそババア!」か…

これはひどい…

加えて、キモいブスだの、ブサイクだの、

極めつけが「その女の昔のあの醜い顔がちらついても耐えてきたんだ!

抱く身にもなってみろ!」って…ガーン

あ~あまりにもえげつない言葉の数々…

これが主要登場人物の中で、一番のイケメンの口から発せられるなんて…

あと、回想シーンで、

国生さん演じる小早川美咲が実は田島佐和子だと気づいていたが、

「これからもあなたを愛しあなたに尽くして生きて行きます」

と言い、美咲はたぶん女王さま気分を味わっていたんだろうけど、

その後「ただし、この会社の実権は私が握らせてもらいます」と

不気味にささやいて、美咲を奈落の底に突き落としたんだよね。

「そんな顔しないで下さいよ。せっかくの美しいお顔が」「くふっ、台無しですよ」 

このくふっと笑ったところが、

もう美咲を完全に馬鹿にして、なめてしまってる~!

どう考えても、全く共感できない人。

いくら顔が良くても、こんな性格じゃ絶対に一緒にいたくない!

と、何だか今まで私が見てきた中でも、一番イヤなキャラだったかも…



でも思うに、この話の本質は、

好きな男に騙されたおろかな女とナルシストな男の「野望」というよりは、

この女性を影ながら支えた母と、

また自分と同じようにいじめを受ける娘を見守る母なる彼女の

3世代に渡る深い「情愛」だったんかな?

池上が犯した殺人は、

母娘が互いの愛情を再確認するきっかけであったに過ぎなかったような…

悲惨な過去に別れを告げる決心を電話ボックスで母に話す

佐和子の冷めた口調がすごく心に残った。

いつ何時も取り乱すことなく凛とした女性を

実に哀しく美しく演じた国生さん…あ~やっぱりキレイだったわラブラブ!



ところで、一番おいしかったのは、もしかして兵藤先生ではないのか?と思う私。

最初は、人相悪くて得体の知れん存在やなあと思っていたけど、

心の底を流れる熱いものは失われてはいなかった。

「鳩村、猫の手、貸すぜ」の一言にはしびれた~

なんかかっこよかったぞチョキ