一人の友人が知り合いに私の事を話したらぜひ会いたいと言われたので、会ってくれないかと頼まれた。
やくざの組長だという、とてもいい人だから、といわれ、仕方なく食事だけ行くことにした。
六本木で待ち合わせ現れたのはいかにもヤクザという感じの50歳くらいの男性。
「わざわざ来てくれてありがとう、さて、こんなところにいてもなんだから」
とタクシーにのり西麻布の焼肉やに行った。
個室に案内された私たちは、お酒を頼み、彼が適当に肉をオーダーした。
「タカから聞いたんだが、君はSMをやっているんだってね?」
「はい」 と私。
「いったいどういうことをするのかな?痛い、熱いだけではないんだろう?」
彼は何か私の顔をうかがっているように話す。
「私の尿を浴びて果てる人もいますし、ただ私に奉仕したいだけの人もいます、いろいろですよ、特にこれじゃなければいけない、というのはないと思います。人に言えない性癖を持った人が発散するためにくるんだと思います」
「君はどんな事をするのがすきなのかな?」 彼は額いっぱいに汗をかいている、部屋はひんやりしているのに。
「私ですか?特にこれといってはないんですが、地位のある男性がもだえる姿、私にひれ伏す姿は見ていて楽しいですね。痛みを与えるのには直接快感はないんですけど、そういう地位のある人間が痛みに耐えてる姿を見るのは面白いです。あ、私ちょっと変ですね、初対面の方にこんなこというの」
私はこの男の顔をじっと、目をそらさずにしかも微笑みながら話をしていた。
彼の汗はまだ噴出している。 すかさず近くに寄ると、男の体が、ビクン、となった。
「汗、たくさん出てるから拭いてあげようと思っただけなんです」といい、おしぼりで彼の首筋をゆっくり拭いた。
そして私は彼の耳たぶを噛み、ささやいた。
「私強い男性がすきなんです、そんな人が私のためにいろいろしてくれる姿とか見るとなんだかいやらしい気持ちになってしまうんですよね、これって変ですか?」
その日を境に彼は私のお客になった。
彼の名前は鮫島といい、大きなヤクザの組長だった。そして日本の覚せい剤の元締めでもあった。
彼の部屋に行くとラーメンどんぶりにこんもり盛られた覚せい剤がよくおいてあった。
SMをする時に薬をやるととてもさえる、しかも思いっきりいやらしくなるので前からたまに使っていた。
鮫島はいつも私と覚せい剤をし、興奮しながら赤ちゃんになるのがお決まりだった。
50過ぎたヤクザの組長が赤ちゃん言葉を使うのは面白かった。
何せ私の言うとおり何でもしてくれるのが気に入った。
そのうち周りのヤクザにの舎弟には「あねさん」と呼ばれるようになった。
私はまだ18歳だったというのに。