犯人の26歳の青年は、父親が教師で、母親は漫画家で、まじめな青年でした。教師を目指して、数年前に小学校で教育実習をしていた際は「いい先生」と児童らの評判も良かったそうです。
それから、事件が起きた施設で働いていました。しかし、今年2月から言動が急変して、「障害者は死んだほうがいい」などと人権を侵害する発言が目立ち、入れ墨を見せたり奇行もあり、大麻の陽性反応が出て、入院していたのです。
青年は大学3年生の時に、乱れだし、入れ墨を入れだし、危険ドラッグや大麻をするようになったそうです。卒業後の平成24年12月に知的障害者施設に就職しました。
施設を退職した2月には、衆議院議長あてに手紙を書いています。それは犯行予告でした。
「私は障害者総勢470名を抹殺することができます。常軌を逸する発言であることは重々理解しております。しかし、保護者の疲れきった表情、施設で働いている職員の生気の欠けた瞳、・・・
車イスに一生縛られている気の毒な利用者も多く存在し、保護者が絶縁状態にあることも珍しくありません。・・・
戦争で未来ある人間が殺されるのはとても悲しく、多くの憎しみを生みますが、障害者を殺すことは不幸を最大まで抑えることができます。今こそ革命を行ない・・・」
犯人の青年の犯行理由はこのようなことでした。
※ 福祉施設は人手不足から過度なストレスがかかり、理想と現実に悩む職員も少なくないとされ、厚生労働省の調べでは、2015年度に施設で虐待を受けた障害者は970人。2014年度は483人で、倍増しているのです。
今回の事件は、あってはならない、信じられない事件です。被害者のご遺族の方たちの大きな悲しみ、痛みは想像を絶するものであります。
日本中で、二度とこのような事件が行われないことを祈っています。
◇ 聖書の教えでは、人は障害者であっても、キリストにあって造られた神様の尊い存在です。
レーナ・マリアさんは生まれつき両腕がなく、左足も半分しかない重度の障害者として生まれましたが、クリスチャンの両親が「あなたは価値ある存在です。私たちはあなたを、とても愛しています。そして、それ以上に神様があなたを愛しておられ、あなたには神様の特別な計画がおありになるから、他の人と違うカタチに造られたのですよ。」と教えられました。
マリアさんはその聖書の教えを信じて、育ちましたので、悲観することなく、前向きに人生を歩みました。
その信仰通りに神様は大いに祝福され、パラリンピックの水泳代表にも選ばれて、ゴスペルシンガーとしての仕事も与えられました。
また良き伴侶も与えられ、特別仕様車によって運転免許も取得出来ました。
☆ 人は何のために生きているのかわからなければ、他人を見て「こんな不幸な人間は生きている価値がない」と判断してしまいます。
キリストの教えは「すべてのものはキリストによって造られたのです。キリストに命があった。この命は人の光です。光はやみの中に輝いている。暗闇はこれに打ち勝つことはできなかった」ヨハネ1章3~5節とあります。
イエス・キリストに聞き従うクリスチャンは、すべての人はキリストに造られた大切な存在として、見ています。
こんな人はダメだ、こんな人は罪びとだ、こんな人は家族や世の中の迷惑だ、などと裁いたり、非難する人は、神様の愛をよく知らない人です。
これから、悲しい事件が起きないように祈り、そして、神様の愛を伝えていくことが、クリスチャンの良き行ないでしょう。
「御言葉はあなた方の魂を救うことができます。御言葉を行なう人になりなさい。自分を欺いて、ただ聞くだけではいけません。」ヤコブ1章22節
痛んでいるすべての人々に、神様からの慰めと癒しがありますように。