本日読み終わりました。
久々の読書。
戦争の惨さのリアルな描写に疲弊しながら、なんとか読了。
第二次世界大戦で学んだはずが、今なお血生臭いこの世界。
無益で愚かな戦争がなくならない現実。
物語の中にある微かな希望など無意味に思えるほどの、圧倒的な負の力の対立・・・戦争。
同志とは? 敵とは?
読んでいるうちに混乱するシーンが多々ありました。
そしてその答えとなったのが終盤の幼馴染ミハイルに絡んだシーン。
普遍的な信念を持っている主人公が、味方と敵を超えて自分の信じる人道の上に立った姿に、悲しみと少しの希望を感じました。
✿「悲しいけれど、どれほど普遍的と見える論理も、結局は絶対者から与えられたものではなく、そのときにある種の『社会』を形成する人間が合意により作り上げたものだよ。だから絶対的にしてはならないことがあるわけじゃない。戦争はその表れだ」
極限で信念を貫く困難さ、人間が変わってしまう戦争の恐怖を感じた読書でした。