2022-23 Yogibo WEリーグ 第7節 vs マイナビ仙台レディース | Redの足跡 ~浦和レッズレディース~

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システムは前週の皇后杯から変わらず4-2-3-1で中盤の前目はトップ下に猶本、右に島田、そして左には清家がスタメン復帰する。

 

お互いのシステムも確認できていない試合開始直後、CKの流れから安藤が押し込んでレッズレディースが先制する。

清家が触れていればオフサイド、触れていなければオンの微妙な判定に思うが、決して簡単ではない安藤のシュートを称えたい。

 

早い時間での先制点になったものの、その後もお互いに落ち着かず、レッズレディースはここ数試合の様に試合をコントロールする展開に持ち込めない。

原因としては大きく二つあったと考えており、一つは仙台のシステムが4-3-3で噛み合わず、さらに右の宮澤がポジションを変えて幅広く動き回ることで掴みづらかったこと。二つ目は仙台がコンパクトな陣形から球際激しくハードワークし、特に中央を締め奪って速い攻撃が徹底されていたことにある。

 

それでも崩れないのが今のレッズレディース。

実は試合開始前のウォーミングアップの時、ボール回しのクオリティの高さに感心していたのだが、狭い局面でも慌てずボールを繋げるのは先週の皇后杯の記事でも触れた通り森前監督の指導の功績と言えるだろう。

そしてもう一つ大きいのは試合後のインタビューで遠藤が「頼もしい」と話していた通り、猶本と菅澤が高い位置で時間を作ってくれるところだ。

先週の皇后杯からトップ下のポジションに戻った猶本はこの試合でも別格と言えるほどのキレをみせ、菅澤は仙台のポンピルン ピラワンと激しくマッチアップしながらも良くボールを収めてくれた。

そのため仙台のプレスに中盤が作れなくともボールを前に運ぶことができ、さらにアタッキングゾーンに入ってからの仕掛けのスイッチもこのところ大きく向上した点で、中盤の攻防は五分五分ながらチャンスの数はレッズレディースが圧倒する。

 

そして40分には左サイドから清家が斜めの楔を入れ、実は清家がルックアップした時に私は菅澤と島田とのトライアングルをイメージしたのだが、菅澤のターンが流れたところに視野の外から遠藤が稲妻の如く飛び込んできて叩き込む迫力のあるゴールで追加点を挙げる。

ずっと触れ損ねていたのだが、遠藤も今シーズンに入ってから高いレベルで攻守に安定したパフォーマンスを続けている一人である。

 

 

後半に入り、ここ数試合の褒められない後半の出来に対する改善に着目するも目立った変化はなく、大きく言えば止めを刺しに行くのか守るのかのチーム全体の統一感が見えずにやや間延びする傾向は変わらず、それでも大崩れすることなく時計を進めていく。

 

仙台ベンチが先に動くも宮澤の負傷交代などもありうまくブーストできず、逆にレッズレディースの交代策はかなり慎重だったがクオリティを落とすことなく4枚を使い、やや単調な試合後半ではあったが無難に乗り切り、その他、前半に仙台のGK松本に真骨頂のシュートリフレクションで防がれたシーンと、後半に後藤のシザースフェイントで遠藤がバランスを崩されたシーンには苦笑いさせられるも、結果的には攻勢も得点も上回る形で終了のホイッスル。

 

2-0の勝利。

 

 

試合数の関係もあり一つ上の順位にいた仙台との上位対決に完勝。

ここ数試合と比較すると試合をコントロールするところまではいかなかったが、終わってみれば地力の差を見せつけての勝利である。

 

一定の期待するレベルに達したからこそ注文したいが、試合終盤での相手の息の根を止める追加点は単なるファン心理ではなく、その時間帯だからこそチームとしてのクオリティの差が出るという、もう一段強いチームになるために必要な厳しさとして要求したい。

 

 

さて、いつも通り上から厳しいことを言ってしまうが、2022年の最終戦を勝利で飾り、良い年が迎えられることは選手たちに感謝である。

一旦リフレッシュして、来年もまた一喜一憂しながらサッカーを楽しんでいきたい。

 

以上。