本日は仕事始めの日ということで現地には行けず、テレビ観戦もリアルタイムではできずに録画したものを視聴。
1-0の勝利。
準々決勝でのショートパスを繋いでゴールへ向かいながら守備への切り替えも速いアグレッシブな戦い方を期待するとやや物足りなさを感じたかもしれないが、もしも今日の戦い方が意図的だったとしたら、何と戦略的で大人なサッカーであろうか。
急がず慌てず無理せず、どっしりと構えて相手をいなしながら、かといって後方でちょこちょこ繋ぐでも縦へのロングボールが多いわけでもなく、運べるときに空いているサイドへとシンプルにボールを動かす合理的ポゼッションサッカー。
もしもデータがあれば、おそらくパスの距離がいつもよりも長く、中央よりサイドへの展開が多かったことだろう。
これによりトランジションが速く球際の強度の高いサッカーを避けることが出来た。
すなわち、セレッソの良さを完全に消すことに成功したのだ。
セレッソの組織的な攻守の切り替えと個々のフィジカルの強さ、終盤まで走り抜く心身の体力は異なるカテゴリーながらリスペクトして然りだ。準々決勝の様な戦い方を選択すればもっと面白い試合が観れた可能性もあるが、敗れるリスクもはらんでいたに違いない。
準々決勝後の記事で「(勝因について)試合後の監督及び選手のコメントから汲み取れる部分もある」と述べたが、具体的に楠瀬監督の「しっかりと(相手を)研究して」というコメントはこれまでほとんど聞かれなかったものであり、もしも今回の試合でもこれを継続し、準備してきたものを選手が体現できているとすれば、これは1勝以上の価値のある大きな成長と言えよう。
もちろん再三のセットプレーの一本を叩き込んでいればもっと優位に戦えただろうし、逆に二本目のPKのシーンは客観的に見てハンドは酷な判定だと思うが、それでもお互いに同じ戦術、戦略で臨む限り、何度戦っても負ける可能性は極めて低いだろう。
準々決勝後と同じ言葉になるが、勝因をしっかり落とし込んで次の試合への準備を進めてもらいたい。
以上。