2014ES第9節 浦和レッズレディース VS INAC神戸レオネッサ | Redの足跡 ~浦和レッズレディース~

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*2014年11月21日追記。

この記事のタイトルに関してチーム名の誤りがありました。

INAC神戸レオネッサを日テレ・ベレーザと記載してしまいました。

11月21日21時45分に訂正いたしました。

謹んでお詫び申し上げます。


■試合結果
2014年11月16日(日) 13時4分キックオフ・ノエビアスタジアム神戸
INAC神戸レオネッサ 0‐0(前半0‐0) 浦和レッズレディース


観衆:4,453人



■スタメン
GKには平尾が復帰しさっこがサブ。
サブは前節からぽっぽ、臼井が外れてながふうと清家が入る。


    後藤 吉良


  加藤     柴田
    岸川 猶本


和田 高畑 乗松 堂園
      平尾


サブ:池田、鈴木、齋藤、長野、泊、大滝、清家



INAC神戸は前節から3名入れ替え、高瀬選手、中島選手のポジションも動かすという大幅な変更。



■途中交代
26分:猶本 -> 長野
同ポジションでの交代。
怪我のため。


74分:吉良 -> 清家
同ポジションでの交代。


89分:加藤 -> 齋藤
5バック。左から和田、彩乃、高畑、乗松、あかね。
前線は清家のワントップ、左に三知、右にハナ。



■試合内容
序盤からしまった展開。

神戸は予想通りディフェンスから細かくつなぎ、アタッキングサードでは個の能力で鋭く攻める。
レッズレディースは前線からプレスをかけながらサイドに起点を作り崩しにかかる。


目立ったのは両チームのコンパクトさ。
特にレッズレディースは挑戦的(挑発的)とも取れるほど最終ラインを高くし、中盤の攻防を助けた。
また、このコンパクトさをベンチから目立った修正指示もなく1試合通してキープ出来ていたところにチームとしての成長、成熟を感じた。


良い入りだったが、猶本の負傷交代により前線からのプレスと奪ってからの速い攻撃はやや衰えてしまい、ベレーザが神戸に対し18本のシュートを放ったような展開には持ち込めなかった。


逆に猶本に代わり入ったながふうは特徴である気の利いたポジショニングと相手をいなすボール裁きでリズムを作るという、ユースでも見せているプレーを普段通り発揮。
前への推進力はやや減った一方で90分通して波が少なく安定したバランスの良いサッカーが出来たのは、ながふうが自分の特徴をしっかりと出せたことが一因だろう。


そして、コンパクトな中盤で抜群の輝きを放ったのが柴田華絵。
元々持っている技術に強気で的確な判断力とフィジカル面にも成長がみられ、少し大げさに言うならば"別格"という存在感を攻守に示した。


地味ながら局面では見応えのある攻防が続き前半が終了。


後半に入ると両チームゴールに迫るシーンがあったが大きく流れが傾くことはなかった。


守備では相変わらずの乗松の未然にピンチの芽を摘むポジショニングと1対1での安定した対応が目立ち、組織として崩されるシーンはほとんどなかったように思う。


選手交代も、前半のアクシデントにより1枚使い、さらに監督の頭の中には最低でも引き分けという考えがったようで、いつもより我慢しての清家投入。

シンプルに活かす縦パスも狙えており、惜しいシーンがおとずれたが決めきれず。


最後はあかねを投入して5バックにし、負けないサッカーを選択してスコアレスドローで終了。



■まとめ
勝って優勝を決めたかったが、悪くないドローと考えたい。


おそらく吉田監督の中には最低でも引き分けという考え方があったのだろう。
途中投入の清家に対しても守備の指示が多かったし、同点での最後の5バックもそうだ。

また千佳が下がる時に近い方のバックスタンド側タッチラインにアウトしようとしているのをメインスタンド側に帰ってこいと呼び寄せたシーンからもそれが感じられた。

1シーズン戦って最後に一番高い位置にいること。

レギュラーシリーズ終盤での失速、そして最終戦での悲しい結末を繰り返さないという、責任ある立場からの冷静な判断と評価したい。


猶本の怪我のシーン。

澤選手のプレーに対しては"寂しい"とだけ言っておく。

ただその後、足を引きずりながらプレーする猶本に対し、プレーを止めてピッチの外に出ろと指示する吉田監督と、プレーを続けたいと涙を流しながら拒否のジェスチャーを繰り返す猶本の姿が切なくて切なくて。
そして、ハーフタイムには戻ってくる選手たちに先頭に立ってドリンクを渡す姿が素晴らしかった。


代わりに入ったながふうも、これまで出場機会がほとんどなく、また急な投入だった中での安定したプレーは高く評価したい。

送り出す時の監督の「どんどんボールに絡んでいけ」というシンプルな指示も聞こえてきて印象的だった。


スコアレスドローであまり波のない試合だったが、節々にチームでも個でも成長が感じられる試合だった。



優勝へと一歩前進。


ホームでの最終戦。


舞台は整った。


俺たちの駒場を歓喜と涙と最高の笑顔で満たす。



以上。