■前回の対戦
2014年3月30日(日)13:05キックオフ・ノエビアスタジアム神戸
INAC神戸レオネッサ 2-3(前半0-0) 浦和レッズレディース
得点:
58分 加藤千佳、67分 髙瀬愛実(I神戸)、73分 猶本 光、
88分 仲田歩夢(I神戸)、90+2分 猶本 光
興奮と歓喜のリーグ開幕戦。
チームを信じていないわけではないが、あそこまでドラマチックな勝利を飾るとは夢のようだった。
前半からハードワークして、奪ったところからの攻めへ切り替えもシンプルかつ速く、全員が"やってやる"というチャレンジする気持ちに溢れていた。
3点目のCKを奪ったシーンも含めて、3得点ともプレスからの切り替えの速い攻撃が起点となっているし、もちろん猶本の2得点は素晴しく、個人としてもチームを勝利に導いたのは間違いない。
一方で高瀬選手の個人能力による突破から2失点していることも忘れてはならない。
■INAC神戸レオネッサ
8勝2分7敗の5位
爆発的な攻撃力、勝負強さを見せる時もあれば、歯車が全く噛み合わずに敗れてしまうこともあり、怖さもある一方で脆さもあるという印象。
しかし、勝ち星だけで比べるとレッズレディースと2勝差しかないのも意外だ。
なかなかメンバーを固定できずに、後期に入るとシステムも3バックを試したりとまだまだ模索中という印象が強いが、それでもここまで勝ち点を重ねてきたのは地力のある選手が多いからに違いない。
前節、ホームで上位リーグ進出を決めたかった中でエルフェン埼玉に無得点で敗れたショックはあるだろうが、一方で事実上上位リーグ進出は堅い状況でもあり、この試合どのような精神状態で入ってくるかは興味深いところだ。
しかしベテラン選手も在籍しているし、しっかりとメンタルマネージメントして昨シーズン女王のプライドをかけ首位レッズレディースに、また開幕戦で敗れた相手に勝利だけを目指して挑んでくるに違いない。
■見どころ
まずはこのところの無得点が続いている状況に対してどのように修正し得点を奪うかということより、ハードワークすることから始めたい。
ブロックを作った中からしっかりと体を動かし、開幕戦同様に相手の出鼻をくじいて神戸に嫌なイメージをよみがえらせたい。
中盤の4人がしっかりとラインを作って連動して動けているか注目だ。
守備では何といっても高瀬選手を抑えなければならない。
パワーもスピードもあり、プレーエリアも広く動き出しも思い切りも良い選手だ。
前回の対戦でもある程度できていたように、中盤のプレスで押し込み、高瀬選手が低い位置に下がってくる状況を作るのが理想だろう。
また神戸はしっかりと繋いで崩したいタイプのチームだが、全体としては動きの量が少ない中で足元へのパスが多い。
出し手にしっかりと寄せて大きな展開を消した上で、縦パスを受ける選手をつかまえることができれば試合の主導権を握ることができるだろう。
彩乃の読みと守備能力、中央に絞るポジショニングに期待している。
攻撃面でも良い守備からの切り替えを徹底していきたい。
神戸が3バックでも4バックでも中盤ががっちりと組み合うシステムではないし、神戸はブロックを作って連動してプレスをかけるタイプのチームでもない。
シンプルに空いている選手を使いながら前優先でボールを運びたい。
猶本のダイナミックな動きと運動量、スペースがある時の千佳の突破にも期待だ。
思い切って仕掛けた中で、例え得点や決定機に繋がらずとも、しっかりとブロックを作って前向きにプレスすることからやり直せばいい。
気候は開幕戦よりタフであることは間違いないが、最後までハードワークすることを忘れずに戦いたい。
試合終盤は状況によって気持ちで戦う展開になるかもしれない。
そこであえて"落ちついて冷静に"とは言いたくない。
すべてを出し切って熱い気持ちのまま押し切りたい。
■試合に向けて
8月16日の他チームの試合結果により条件は変わるだろうが、おそらく勝利が必要だろうし、勝って終わりたいのは間違いない。
正直うわずる気持ちを抑えられない。
信じる気持ち、期待する気持ちと怖さとが共存する。
皆で闘おう。
皆で乗り切ろう。
皆で掴み取ろう。
そして皆で歓喜したい。