プレビュー リーグ第3節 vs ASエルフェン埼玉 | Redの足跡 ~浦和レッズレディース~

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浦和レッズレディースのブログ、観戦記。
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お久しぶりでございます。

すっかり、土日(休日)にしか更新できない状況になっております。


肝心な観戦記が書けていないのが自分としても不本意だけれども、できる範囲で続けて行きたいと思います。



さて、いよいよホーム開幕戦。

勝点6をもぎ取ってチームがホーム駒場に帰ってくる。


埼玉ダービーでもあるし、相手チームにも"帰ってくる"といえる選手たちがいる。

(荒川選手とか竹山選手とか表現するのが少しこそばゆい。姐さんは姐さんだけど。)


とにかく色んな意味で楽しみな一戦だ。



■前回の対戦
2012年9月16日
2012年シーズン リーグ第10節 駒場でのゲーム
2-1の勝利


約1年半前の試合で選手も多く入れ替わっているし両監督とも違う。

この試合の内容や結果をどうこう言っても仕方がない。


荒川選手と竹山選手もそうだが、山郷姐さんがこんな形で駒場に戻ってくるとは思いもよらなかった。


とにかく再びダービーが復活して嬉しい限りだ。



■スタメン

何といっても三知の出場停止が大きなポイントだ。

ホーム開幕戦より埼玉ダービーより、三知なしでどのように戦うかがこの試合の一番の見所だと考えている。

ポジティブに捉えるならば開幕してまだ間もないこの段階で、しかも2連勝して勢いに乗る中でこの大きなテーマにトライできることは長いシーズンを見据えた上で、何よりも優勝を目指してもう一段成長する上で、ひとつのチャンスが巡ってきたとも言えるのではなかろうか。


大きな考え方として戦術的に三知の代役を立てるのか、出場できる選手の特徴に合わせて戦い方を変えてくるのかがポイントだ。


試合や練習でも大滝やみづきに三知の役割をやらせようとしたこともあったがうまくいっていない。

また、2012年シーズンの後半からトライした吉良のワントップも機能したとは言い難い。


両サイドバックの使い方から見ると、吉田監督は対戦相手や使える選手の特徴を見極めた上で実績などにとらわれず思い切った起用をしてきている。


大滝であれば中央に構えず両サイドに流れながらボールを受けたい選手だし、みづきは少し引いた位置でゲームメイクにも参加したいタイプ。清家の大抜擢や岸川をボランチに入れて猶本を1.5列目に置いても面白い。


柔軟な選手起用と戦術で個々の選手の特徴を引き出す戦いぶりを期待したい。



私は全く情報を持っていないが、前日の練習をご覧になった方はだいたい分かっているのかな。

スタジアムに行ってのお楽しみである。



■攻撃面

上記のとおり三知の代わりに誰が出るのかが大きなポイントだが、誰が出るにせよ奪ってから一気に攻めきること、動きながらボールを受けるパスワーク、サイドチェンジとSBのオーバーラップなど攻撃の基本的な考え方は変わらない。

特に狭く囲ってから奪い、速く攻めきる形は是非注目してもらいたい。


INAC神戸を撃破し、6得点で2連勝して戻ってきたのが本物であることをホームのサポーターの前で証明して欲しい。


エルフェン埼玉はやや深めの位置にしっかりとブロックを作って守る形が基本だ。

サイドを有効に使って揺さぶりたい。

コンディションに問題がなければ和田やあかね、石井の起用も面白いだろう。

また、攻撃から守備への切り替えがやや遅い時があるので、ショートカウンターも有効であろう。


それから、相手は試合終盤になると疲れからの判断の遅れが目立つので、しっかりと走り込みを行ったレッズレディースの真価が問われるとともに栗島や泊などの走れる選手、ユースを観ていらっしゃる方々はご存知の切り札清家など、試合終盤の連続得点にも期待したい。



■守備面

綺麗な3本のラインがコンパクトに上下する形は、すでにこのチームの基本的な戦い方として身についていると考えて良い。

加えて1、2戦良かったのは左右の距離感である。

ボールサイドに素早くスライドしてスペースを狭めてボールを刈り取る守備は非常に効果的で、さらには攻撃の第一歩にもなっている。

是非、前後のコンパクトさだけでなく左右の距離感にも注目しもらいたい。


エルフェン埼玉はしっかりと守備のブロックを作るが、荒川選手を前線に残した状態から攻撃への切り替えが速い。

攻める時のパスのテンポも速くディフェンスラインの裏をつく意識とシュート意識、すなわちゴールへ直結するプレーをしてくる。


まずは前線の選手がファーストディフェンダーとしてしっかりと遅らすことが肝心で、ここでも三知の献身的な守備の穴が埋められるか問われることになる。


そして最終ラインでは高畑を中心にラインをしっかりとオーガナイズして我慢したい。

オフサイドが取れているかがひとつの指標かもしれない。


それから荒川選手や伊藤選手など個で打開できる選手も驚異だ。

INAC神戸戦で高瀬選手の個の力で1ゴール1アシストを許した悔しさを胸に強い気持ちで向かうとともに、声を出しあってカバーリングしていきたい。


最後は体を張ってしっかりとシュートブロックだ。



■ASエルフェン埼玉

再びなでしこリーグに返り咲き、ここまで1勝1敗。


初戦はベレーザに1-5と大敗。

やりたいサッカーは出せていたとは思うが力負け。

とにかくベレーザが巧くて決定力も素晴らしかった。


2戦目はホームで吉備国大に4-1と快勝。

ベレーザ戦でも出せていたテンポの良いパス回しが両チームのシステムのミスマッチにはまり、最後の崩しのところまでしっかりと持って行けたのが勝因だ。

公式記録19本のシュート数での4得点。

それ以上に決定的チャンスも多かったようだ。


個人的な思いのある選手たち、そしてチームとしてもレッズレディースとのダービーということを強く意識して気迫を見せて向かってきてほしい。



■キープレーヤー

キープレーヤーは柴田華絵

三知のいない前目のポジションでタメを作れる選手として最初に名前が上がるのはハナであろう。

開幕して2戦、力強さも見え始めている。

起点になりながら決定的シーンにも絡む動きを期待したい。


加えて三知が献身的に行ってきたファーストディフェンダーの役割も彼女の特徴のひとつ。

少し忙しくなるかもしれないが、いつもよりプレーエリアを広くとってチームを助けたい。


三知の代役としてのキープレヤーというわけではなく、三知がいない時に最も頼りにしたい選手、攻撃を牽引してほしい選手がハナ。

もうそのような存在であってくれなければ困るのだ。


開幕前の選手へのコメントでも記載したように、私個人として彼女にはホームゲームでの得点を最低限のノルマとして課している。

是非このホーム開幕戦で早々とクリアしてインタビューでドヤ顔してほしいものだ。(彼女のキャラではないけど。)



■試合に向けて

ホーム開幕戦でダービー。またOGの方々も観戦にいらっしゃるという噂もあり、お祭りムードも漂うが、3連勝で一気に走るチャンスであり取り戻せない真剣勝負の一戦である。

一方で2連勝で迎えるホーム開幕戦への期待が選手たちへの過度なプレッシャーになり、逆に浮き足立ったり硬くなったりしないか心配するところもある。


こんな時だから苦しかった昨シーズンに立ち返り、苦しいながらもひたむきに前を向く気持ちを胸に秘めながら闘いたい。


その先にホーム開幕戦にふさわしい最高の笑顔が溢れることを期待する。




以上。