Live at Montreux 2 | ユニコンは、医療現場のコンシェルジュです。

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前回に続き年末年始に買ったモントルー・ジャズ・フェスティバルのライヴCDについてです。

モントルー03

Atlantic Familyの次は、写真の”Blue Montreux”。1978年、Aristaレーベルのフュージョンのスター・プレイヤーが集結したArista All Starsの演奏。パーソネルと曲目は以下のとおりです。

モントルー04

メンバーは8名がクレジットされていますが、最後の”The Virgin And The Gypsy”はトリオによる演奏。このユニットは、ヴァイブのマイク・マイネエリとキーボードのウォーレン・バーンハート、2人の白人プレイヤーが核となっており、7曲中5曲が彼らの作品で占められています。

Atlantic Familyは、祝祭オーケストラの性格が強く、個々のプレイヤーのインプロヴィゼーションを前面に出す構成になっていましたが、Arista All Starsは、常設のコンボと言って差し支えないチームワークの良さと統一感のある演奏スタイル(Atlantic Familyが動であるとするとArista All Starsは静)が特長で、フロントラインには、ブレッカー・ブラザーズ、ラリー・コリエルらのテクニシャンが顔を揃えていることも大きな魅力の繰り返し聴きたいアルバムです。

モントルー05

3枚目は、”Montreux Summit Vol.1”。これもAtlantic Familyと同じ1977年のフェスティバルのライヴで、演奏は、CBS Jazz All Stars。当時の最大手レーベルCBSのスター・プレイヤーによる正にオールスター・ジャム・セッションです。

モントルー06

このアルバムはCD2枚組ですが、6曲しか収録されていません。どの曲も演奏時間が長いですが、特に、アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの名盤”モーニン”で有名な”Blues March”とラストの”Andromeda”は20分を超える長尺です。

メンバーは総勢19名で、フロントラインの編成が変わっています。サックスが3名で、全員がテナーです。しかし、この3人がすごい。スタン・ゲッツ、デクスター・ゴードン、ベニー・ゴルソンというモダン・ジャズの巨人たちです。バンドの色彩感を考えるとアルトがいないのは寂しいですが、彼らが同じステージで演奏することが、このオールスター・セッションの目的だったのかもしれません。また、もう一つの特徴は、フルートが3人でクラシックのオーケストラのようです。サックスと違い、ヒューバート・ロウズはじめ3人ともフュージョンやロックで活躍してきたメンバーで、サックスとの演奏スタイルのコントラストがはっきりする編成になっています。

このバンドをプロデュースしたのは、ボブ・ジェームスです。彼は、1970年代前半、CTIの看板キーボード・プレイヤー、アレンジャーとしてヒット・アルバムを連発し、このセッションの頃は、CBSに移籍して、キャリアの絶頂期を迎えていました。ですから、このユニットは、CBS Jazz All Starsというネーミングですが、実際は、Bob James All Starsという方が相応しい気がします。事実、演奏内容も、スタン・ゲッツとデクスター・ゴードンのショーピースである、2と5曲目を除き、彼のカラーが色濃く反映されており、アルバム全体を通して高いクオリティを感じさせる傑作です。

なお、このアルバムで最も印象に残ったのは、ドラムスのビリー・コブハム。ジョン・マクラフリンとの双頭バンドだったマハビシュヌ・オーケストラが有名ですが、ここでも強烈なビートは健在で、ドラムスの楽しさを久しぶりに堪能させてもらいました。

以上、3枚のLive at Montreux CDをご紹介しました。いずれも1977年、78年と同時期の録音です。このころのMontreux Jazz Festivalが、いかに凄いイベントだったかを再確認させてくれるとともに、今後も、素晴らしいフェスティバルであってほしいと思います。