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2015年もあと数時間で終わります。
今年は、仕事の変化があり、秋以降、公私ともに多忙を極めたので、ブログを更新するのも数か月ぶりです。

とても忙しい1年間でしたが、コンサートは、夏のザルツブルク音楽祭も含め、それなりの回数行きました。ただ、自宅で音楽を聴く時間はあまり取れなかったので、今年購入したCDやBDは、例年の半分程度(30枚弱です)です。

今年聴いた数は少ないですが、レベルの高い聴きごたえのある作品が多かったように思います。ちょうど大晦日ですから、私が選んだ今年のベスト・アルバム(CDだけでなくBDも対象です)3作品をご紹介します。

第3位 シューベルト歌劇「フィエラブラス」全曲(BD)

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今年ザルツブルク音楽祭に初めて行きました。3公演のみ聴きましたが、予想以上に素晴らしかったので、また、行きたいと思っています。日本に帰ってから、音楽祭の過去のオペラ上演作品のライヴ映像を収録したBDをいくつか観ました。この作品は、その中の1枚で、2014年に行われた珍しいシューベルトの歌劇です。(この作品はレチタティーボの代わりに科白が入っていますから、実際はジンクシュピールです。)

出演者は、タイトルロールのフィエラブラスがミヒャエル・シャーデ(テノール)、他にドロテア・レシュマン、ユリア・クライター(ソプラノ)、ゲオルク・ツェッペンフェルト(バス)など主要な配役がドイツ系の実力派歌手で固められており、それぞれ見事な歌唱を聴かせています。指揮は、新日本フィルの音楽監督だったインゴ・メッツマッハー、管弦楽ウィーン・フィル。シューベルトの美しいメロディをリズミカルに活き活きと演奏しており、まったく飽きることがありませんでした。シューベルトのオペラは、ほとんど演奏されないですが、この公演は成功だったようなので、上演機会が増えることを期待したいと思います。

なお、この作品を第3位に選んだのは、演奏内容が良かっただけでなく、テーマの今日性にあります。中世ヨーロッパに君臨したカール大帝がイベリア半島を支配していたイスラム教徒のムーア人と戦ったという史実に基づいており、ムーア人の王子であるフィエラブラスは、カール大帝と対立しますが、最後に和解してハッピーエンドで幕が下りるという筋書きです。今、ヨーロッパはキリスト教徒とイスラム教徒との共存が危ぶまれていますが、この歌劇のように明るい結末となることを願ってやみません。昨年、ザルツブルク音楽祭が上演した理由の一端もここにあるような気がします。

第2位 シューマン オラトリオ「楽園とぺリ」全曲(SACD & BD Pure Audio)

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ベルリン・フィルをまもなく退任するサイモン・ラトルは、2018年からロンドン交響楽団の音楽監督に就任することになっており、そのコンビによる2015年1月のロンドンにおけるライヴ録音(DSD録音)。

この作品が素晴らしいのは、SACDとBD(Pure Audio)の2種類の高音質メディアで演奏を聴き比べることができることです。ロンドン交響楽団は以前からこの形態でリリースしていますが、ハイレゾ時代にふさわしい取組ですし、価格もSACDの料金でBDをつけているという感じなので、とても好感が持てます。ぜひ、継続してもらいたいものです。

演奏も音質に負けず劣らず素晴らしい内容です。この曲は、演奏時間が1時間半くらいかかる上に、6人のソリストと合唱が必要な大曲ですが、ラトルはオケをはじめすべての演奏者を的確にハンドリングして、詩情あふれる演奏を展開しています。特に、ナレーターのマーク・パドモア(テノール)の存在感がこの作品の成功に大きく寄与しています。(彼とラトルは、ベルリン・フィルのマタイ受難曲でもタッグを組んでいました。)

ラトルは、この演奏だけでなく、同時期にリリースされたワーグナーの「ラインの黄金」(管弦楽 バイエルン放送交響楽団)でも見事な演奏を聴かせてくれており、今や巨匠というにふさわしい指揮者となりました。これからの録音が楽しみです。(指環はぜひ全曲吹き込んでもらいたい。)

第1位 ブラッド・メルドー 10 Years Solo Live(CD)

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今年の第1位は、クラシックではなく、ジャズ・ピアニストの第1人者ブラッド・メルドーのCD4枚組(LP版は8枚組)の大作です。

私にとって今年はピアノの当たり年でした。昨年末に出たポリーニのベートーヴェンのソナタ全曲盤、メジェーエワのモーツァルトのピアノ・ソナタ演奏会、ザルツブルグで聴いたヴォロドスのシューベルトのピアノ・ソナタなど多くの素晴らしい演奏を聴くことができました。そして、このCDは、その白眉といえる名演集です。

この作品は、2004年から2014年の10年間にメルドーがヨーロッパで行ったソロ・コンサート40回の中から彼自身が選んだ19公演の32曲を収録したもので、5時間にわたってオリジナルだけでなくスタンダードやレイディオ・ヘッド、ニルヴァナなどのロックの曲などバラエティ豊かなナンバーを聴くことができます。

演奏内容ですが、一言でいうとピアノという楽器の無限の可能性を感じられるものです。これほどカラフルな音色が1台の楽器から奏でられること自体驚きですが、メルドーの名人芸のなせる技でしょう。最初は、5時間聴くのはたいへんかもしれないと危惧していましたが、聴き始めるとグイグイとメルドー・ユニヴァースに引き込まれてしまい、まったく長さを感じさせませんでした。今年のベスト・ワンにふさわしい傑作です。

また、収録曲の並びはランダムではなく、彼自身が明確な意図をもって決めたもので、本人による詳細な解説がブックレットに記載されており、それを読みながら聴くことで演奏の興趣がさらに深まるように感じられます。

ジャズ愛好家ばかりでなくすべての音楽ファンに聴いてほしいアルバムです。

来年も今年以上に素晴らしいアルバムに出会いたいと願ってやみません。

終わりに、皆様も良い新年をお迎えください。







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私が、18日に観る予定の歌劇「ウェルテル」について、一部内容の変更を知らせるメールが届いた、と前回書きましたが、それは、主人公ウェルテルが一途に慕い続けるシャルロッテを歌うはずだったエリーナ・ガランチャ(MS)が、自身の母親の看病をするため音楽祭の全公演(4回)を降板することになったというものでした。このメールを読んだ瞬間、思わず「そんな馬鹿な!」と叫びそうになりました。同じ時間に行われる大好きな「フィガロの結婚」(指揮ダン・エッティンガー、管弦楽ウィーン・フィル)の代わりに「ウェルテル」を選んだのは、偏にガランチャを生で聴きたかったからです。それなのに看病のため(母上は末期がんとのこと)とはいえ「ザルツブルク音楽祭」を降板したというのですから驚きですし、本当に残念です。

メールを読み始めたときはしばし茫然としましたが、気を取り直して、代役が誰になったのか確認するために読み返してみると、1回のみ行われる予定だったリートのリサイタルは、エリーザベト・クールマン(MS)が務め、「ウェルテル」のシャルロッテはアンジェラ・ゲオルギュー(S)が歌うことになったと書いてあります。クールマンはガランチャに匹敵する人気と実力を持ち、今年4月の東京春音楽祭の「ワルキューレ」のフリッカで素晴らしい歌唱を聴かせてくれた今が旬のメゾ・ソプラノ。また、ゲオルギューは90年代からヨーロッパの主要歌劇場やメトで活躍しているプリマドンナで、昨年デビュー25周年の盛大なコンサートを行ったオペラ界の大御所的な歌手です。降板が決まったのが、公演の1か月前と直前だったにも関わらず、代役に2人の一流歌手を用意するのですから「ザルツブルク音楽祭」の権威は大したものです。そして、その音楽祭を袖にするガランチャも大物だということを再認識しました。今回、ガランチャを見ることは叶いませんが、近いうちに必ず聴く機会を作りたいと思います。

なお、ゲオルギューも私のお気に入りの歌手の一人です。CDも数枚持っていますが、生で聴いたことはありませんでしたので、改めて「ウェルテル」を聴く楽しみができました。当日は、全盛期と同じような素晴らしい歌唱を聴かせてほしいと思います。

ゲオルギュー

今年リリースされたゲオルギューのデビュー25周年記念アルバム「オートグラフ」。CD8枚とDVD1枚に彼女のオペラの主要な歌唱とインタビューが収められている豪華な作品。

ガランチャの降板とゲオルギューが代役で歌うことを長々と書きましたが、歌劇「ディド&エネアス」が抽選で外れたため、18日は夜9時の「ウェルテル」まで何もすることがなくなりました。ザルツブルクの市内観光は一度したことがありますし、狭い街なので、時間を持て余してしまうなと思い、17時から行われる演劇の「イェダーマン」を観ることにし、再度、音楽祭の公式ウェブサイトで購入を申し込みました。これが、4月19日のことです。

イェダーマン

音楽祭公式プログラムの「イェダーマン」のポスター。主人公のイェダーマンを演じているCornerius Obonya(発音が不明)は、ここ数年、続けてこの役を務めています。

「イェダーマン」については前々回に、多少紹介しましたが、元々イギリスの演劇「Everyman」が基になっており、Everymanのドイツ語訳がそのままタイトルになっています。せっかく観るのですから、劇の内容を知りたいと思い、翻訳本を探したのですが、かつて世界文学全集(出版社は不明)に収録されていたものの今は絶版になっており、書店では購入できませんでした。そこで、私が住んでいる板橋区の図書館のウェブサイトで検索すると今でも読めることが分かり(図書館は大事だなと改めて思います。)、早速、借りて読んでみました。一言でいうとキリスト教徒に対する教訓劇です。キリスト教を知らないと分かりにくいかもしれませんが、主人公は人間の持つ愚かさと良心を体現する象徴的な存在ですから、宗教に関係なく共感できる演劇だと思います。100年近くも上演され続けていることが、それを証明しています。「ウェルテル」が一番の目的であることに変わりありませんが、「イェダーマン」もそれに劣らぬ興味ある演目になりました。

まもなくザルツブルクに向けて出発します。(イタリア行きがメインなので、イタリアから入る予定です。)次回、実演に接した印象をご紹介します。


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718日から8月末まで行われているザルツブルク音楽祭のチケット(817日 「アルカージ・ヴォロドス ピアノ・リサイタル」、18日 歌劇「ディド&エネアス」、歌劇「ウェルテル」の3公演)を、2月、公式ウェブサイトから申し込んだことを前回書きましたが、申し込みから3週間ほど経った312日にチケット確保の通知メールが届きました。購入できたのは、「ヴォロドスのリサイタル」と「ウェルテル」の2公演、「ディド&エネアス」は申込みが席数を上回って抽選になったのか、私には割り当てられませんでした。(すぐウェブサイトをチェックすると、すでに売り切れausverkauftの表示でした。)

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マスネ歌劇「ウェルテル」ザルツブルク音楽祭2015の公式プログラム・ポスター。


抽選では、パトロンと呼ばれる音楽祭に寄付金を提供している方々に対して、優先的に割り当てるはずですから私が買えなかったのは当然です。ヘンゲルブロック指揮のバロック・オペラを鑑賞できないことは残念ですが、一番楽しみにしていた「ウェルテル」を確保できたので、それで良しとしなければなりません。もし、「ウェルテル」も買えなかったら「ヴォロドス」だけのためにザルツブルクまで行かなくてはならず、音楽祭の醍醐味を半分も味わえないことになったのですから。

 

購入したチケットの料金は、「ヴォロドス」が€95(カテゴリー2)、「ウェルテル」が€212(カテゴリー3)それにチケットの日本までの送料が€12で、合計€3193月のレートで約42,000円)でした。チケットの受け取り方法は二つあります。一つは、今回の郵送。もう一つは、祝祭劇場のボックスオフィス(ザルツブルクのヘルベルト・カラヤン広場にあります)で申込書と引き換える方法で、これだと送料はかかりません。ザルツブルクに到着してから公演まで時間に余裕があるのであれば、ボックスオフィスでの引き換えでよいのですが、今回、私がザルツブルクに着くのは「ヴォロドス」の開演2時間半前とギリギリになる予定だったので、到着が遅れる場合を想定して日本に郵送してもらうことにしました。そして、チケットが4月上旬に送られてきたのですが、普通郵便で郵便受けに投函されていました。3年前にミュンヘンでワーグナーの「ジークフリート」を観たときもチケットがドイツから送られてきましたが、その時も普通郵便でした。日本だと数万円もするチケットを無造作に普通郵便で送ることはしないと思います。ドイツ系の国は郵便物が紛失したりすることがありえないのでしょう。お国柄と言えばそれまでですが、とにかく無事に入手できてホッとしました。

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今回、購入できたチケットを知らせるメールに添付されていたPDF。

チケットが来て、今回の公演について初めて気が付いたことがあります。「ウェルテル」が演奏会形式だということです。チケットにWerther Konzertantと記載されていました。それまで通常のオペラ公演(舞台装置があり歌手が衣装を身に着けて演技する)と思っていたので、少しがっかりしましたが、バイロイトのように実験的な演出だと、その良し悪しで演奏が良くてもがっかりする場合がありますし、オケと歌手が同じステージ上で演奏することにより、視覚的かつ音響上のメリットもありますから、良い演奏を期待することにしました。実は、「ウェルテル」は、この後、7月になって、公演の内容の一部変更を知らせるメールを音楽祭から受け取ることになるのですが、長くなったので、次回書くことにします。

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