サントリーホールのエントランス付近。東京は梅雨空が続いて、今日も鬱陶しい雨です。気温は高くないのですが、湿気のせいで、蒸し暑く感じます。
今日のプログラムの表紙。指揮者インキネンの左右にシベリウスとマーラーが立っている絵です。前プロがシベリウスの交響詩「夜の騎行と日の出」、メインがマーラー交響曲第6番イ短調でした。インキネンはフィンランド人ですから母国を代表する作曲家シベリウスの作品を頻繁に演奏しており、今日のように日本であまり演奏される機会の少ない作品も積極的に取り上げています。
インキネンは、ニュージーランド響とシベリウス交響曲全集(レーベル NAXOS)をリリースするなど世界的に活躍している俊英で、日本フィルのプリンシパル・ゲスト・コンダクターも務めています。そして、マーラーは、彼の重要なレパートリーで、日本フィルとも2010年から毎年定期公演で演奏しており、私も第3番を以前聴きました。CDも、ポピュラーな第1番と第5番(いずれも日本フィル自主レーベル)がSACDハイブリッドで、すでにリリースされています。
インキネンは、北欧人にしては身長が高くありませんが、金髪の二枚目です。いつもは中高年の男性がほとんどの会場に、若い女性が結構いたので、インキネンはクラシックのアイドル的存在です。今日は、曲目がマーラーだったこともあり、ほぼ満席でした。日本フィルもインキネン人気を最大限に利用したいようで、終演後にサイン会がありました。前回、マーラー第3番のときもあり、私もマーラー第1番のCDを買ってサインしてもらいましたが、今日もマーラー第5番を買い、サイン会に参加しました。我ながらミーハーだなと思います。
インキネンは、ニュージーランド響とシベリウス交響曲全集(レーベル NAXOS)をリリースするなど世界的に活躍している俊英で、日本フィルのプリンシパル・ゲスト・コンダクターも務めています。そして、マーラーは、彼の重要なレパートリーで、日本フィルとも2010年から毎年定期公演で演奏しており、私も第3番を以前聴きました。CDも、ポピュラーな第1番と第5番(いずれも日本フィル自主レーベル)がSACDハイブリッドで、すでにリリースされています。
インキネンは、北欧人にしては身長が高くありませんが、金髪の二枚目です。いつもは中高年の男性がほとんどの会場に、若い女性が結構いたので、インキネンはクラシックのアイドル的存在です。今日は、曲目がマーラーだったこともあり、ほぼ満席でした。日本フィルもインキネン人気を最大限に利用したいようで、終演後にサイン会がありました。前回、マーラー第3番のときもあり、私もマーラー第1番のCDを買ってサインしてもらいましたが、今日もマーラー第5番を買い、サイン会に参加しました。我ながらミーハーだなと思います。
今日、終演後、マエストロにサインしてもらったマーラー第5番CD。第1番CDのサインはリブレットでしたが、今日は盤面に直接書いてもらいました。マエストロは、大勢のファンにサインしましたが、笑顔を絶やさず接していましたので、芸術面だけでなく人間性も豊かです。
前段が長くなりましたが、今日の演奏について感想も少し書きます。
まず、前プロのシベリウス。初めて聴いた曲です。シベリウスは膨大な作品を残していますが、彼自身がヴァイオリニストだったこともあり、弦楽が中心の曲が良いと思っています。今日の「夜の騎行と日の出」もそんな曲です。ヴィオラとチェロが騎行を表現する主題が斬新な響きで、とても面白かったです。演奏時間は15分くらいですが、2管ながら編成が大きく、アンサンブルも複雑なので、演奏の難易度は高いと思います。しかし、インキネンと日本フィルは軽やかに演奏しました。チームワークの良さを感じます。
メインのマーラー。これはとてもナチュラルな演奏でした。ナチュラルというのは、ムダ・ムリ・ムラのないという意味です。この第6番は、編成の大きなマーラー交響曲の中でも、大きい方で、ホルン8、トランペット6、トロンボーン3、バス・トロンボーン、チューバ、ファゴット4、コントラ・ファゴット、クラリネット3、バスクラ、オーボエ・フルート各4、ピッコロ、イングリッシュ・ホルン、ティンパニ2、各種打楽器、カウベル、鐘、ハンマー、ハープ・チェレスタ各2、弦5部と、サントリーホールの大きなステージがオケで埋まってしまうほどの大編成です。しかも、4楽章のソナタ形式の交響曲ですが、両端楽章の演奏時間は20分を超え、全体で80分もかかる大作です。かつてバーンスタインが言ったように、マーラーは、持てる技術、気力、体力を最高度に発揮しなければ、良い演奏はできないのです。ですから、一流のオケでも、コンディションによっては、ムダ・ムリ・ムラのある演奏をしてしまうことがあります。今日のインキネンと日本フィルは、そういうところがほとんどなかったように感じましたから、快演だったといえるでしょう。欲を言えば、第2楽章のスケルツォに、もう少し緊張感があればと思いますが、大変満足しました。
なお、第4楽章で使われるハンマーですが、インキネンはコーダでも使い、都合3回ハンマー打撃を行いました。最近、私が聴いた演奏会やCDでは、コーダでは使わず、2回で終わることが多かったので、意外でしたが、インキネンのポリシーを感じられて面白かったです。
インキネンと日本フィルのマーラーは、次回、11月に同じサントリーホールで、第7番があります。今回良かったので、また聴きに行く予定です。
前段が長くなりましたが、今日の演奏について感想も少し書きます。
まず、前プロのシベリウス。初めて聴いた曲です。シベリウスは膨大な作品を残していますが、彼自身がヴァイオリニストだったこともあり、弦楽が中心の曲が良いと思っています。今日の「夜の騎行と日の出」もそんな曲です。ヴィオラとチェロが騎行を表現する主題が斬新な響きで、とても面白かったです。演奏時間は15分くらいですが、2管ながら編成が大きく、アンサンブルも複雑なので、演奏の難易度は高いと思います。しかし、インキネンと日本フィルは軽やかに演奏しました。チームワークの良さを感じます。
メインのマーラー。これはとてもナチュラルな演奏でした。ナチュラルというのは、ムダ・ムリ・ムラのないという意味です。この第6番は、編成の大きなマーラー交響曲の中でも、大きい方で、ホルン8、トランペット6、トロンボーン3、バス・トロンボーン、チューバ、ファゴット4、コントラ・ファゴット、クラリネット3、バスクラ、オーボエ・フルート各4、ピッコロ、イングリッシュ・ホルン、ティンパニ2、各種打楽器、カウベル、鐘、ハンマー、ハープ・チェレスタ各2、弦5部と、サントリーホールの大きなステージがオケで埋まってしまうほどの大編成です。しかも、4楽章のソナタ形式の交響曲ですが、両端楽章の演奏時間は20分を超え、全体で80分もかかる大作です。かつてバーンスタインが言ったように、マーラーは、持てる技術、気力、体力を最高度に発揮しなければ、良い演奏はできないのです。ですから、一流のオケでも、コンディションによっては、ムダ・ムリ・ムラのある演奏をしてしまうことがあります。今日のインキネンと日本フィルは、そういうところがほとんどなかったように感じましたから、快演だったといえるでしょう。欲を言えば、第2楽章のスケルツォに、もう少し緊張感があればと思いますが、大変満足しました。
なお、第4楽章で使われるハンマーですが、インキネンはコーダでも使い、都合3回ハンマー打撃を行いました。最近、私が聴いた演奏会やCDでは、コーダでは使わず、2回で終わることが多かったので、意外でしたが、インキネンのポリシーを感じられて面白かったです。
インキネンと日本フィルのマーラーは、次回、11月に同じサントリーホールで、第7番があります。今回良かったので、また聴きに行く予定です。