「グレの歌」コンサートのポスターと当日のパンフレットの表紙。東京フィルハーモニー交響楽団は1911年創立ですから、本来は2011年が100周年で、このコンサートも2011年3月20日に予定されていたものです。私も行く予定でチケットを持っていましたが、直前の3月11日に発生した東日本大震災により、公演は中止となりました。
この曲は、オケ、合唱、ソリストが大勢必要な大作のため上演機会が少ないですから実演に接するのを楽しみにしていたので、たいへん残念に思っていました。観客以上にオーケストラのメンバーががっかりしたのでしょう。約2年後の2013年2月23日、指揮、ソリスト、合唱いずれも同じメンバー(ヴァルデマル王を歌う予定だったテノールの高橋 淳さんだけは体調不良で望月哲也さんに交代しています)で復活公演することに決まり、私も再びチケットを購入しました。
この曲は、オケ、合唱、ソリストが大勢必要な大作のため上演機会が少ないですから実演に接するのを楽しみにしていたので、たいへん残念に思っていました。観客以上にオーケストラのメンバーががっかりしたのでしょう。約2年後の2013年2月23日、指揮、ソリスト、合唱いずれも同じメンバー(ヴァルデマル王を歌う予定だったテノールの高橋 淳さんだけは体調不良で望月哲也さんに交代しています)で復活公演することに決まり、私も再びチケットを購入しました。
「グレの歌」の出演者と曲目です。指揮 尾高忠明(東京フィル桂冠指揮者)、管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団、ヴァルデマル王(テノール 望月哲也)、トーヴェ(ソプラノ 佐々木典子)、山鳩(アルト 加納悦子)、道化クラウス(テノール 吉田浩之)、農夫/語り(バス 妻屋秀和)、合唱 新国立劇場合唱団、合唱指揮 三澤洋史。会場 Bunkamura オーチャードホール。
写真は、会場で観客に配られた大入り袋です。東京フィル100周年公演にふさわしく満席でした。中には「グレの歌」公演の80円記念フレーム切手が入っていました。良い思い出になる粋な計らいだと思います。なお、この袋に印刷されていますが、2013年は「グレの歌」初演から100年の記念の年に当たるそうです。二重におめでたいと言えるでしょう。
この公演の批評は、すでに音楽評論家の東条碩夫先生がご自身のブログ「東条碩夫のコンサート日記」で詳しく書かれていますので、興味のある方はこちらをお読み下さい。
私の感想を簡単に申し上げると、150人の大編成オケとほぼ同数の大合唱団が、約2時間の大作を一糸乱れず感動的に演奏したということにつきます。ソリストもいずれも熱唱でしたし、指揮の尾高先生は小柄な方ですが、この日はとても大きく感じる見事な統率力だったと思います。東条先生も書いておられるように入魂の演奏で、大いに満足しました。
一点苦言を呈したいのは、会場のオーチャードホールの音響です。ここは、舞台の間口が狭く、奥行きが深いですが、天井も高く、客席の奥行きもかなりあり、オペラには不向きな形状のホールです。(グレの歌はオペラではなく声楽曲ですが)私は2階やや左側の3列目5番で聴きましたが、歌手の声が通りにくいうえに、今回のように大編成のオケだと合唱団がかなり奥にいるため、ピアニッシモは聴き取りにくくなってしまいます。東急さんにはぜひ改善をお願いしたいと思います。
なお、会場でタワレコ渋谷店が東京フィルのCDを販売していたので、記念に2009年に亡くなった若杉弘先生の最晩年のベートーヴェン7番&未完成、ブルックナー9番の2枚を買いました。どれも優れた演奏、録音です。
この公演の批評は、すでに音楽評論家の東条碩夫先生がご自身のブログ「東条碩夫のコンサート日記」で詳しく書かれていますので、興味のある方はこちらをお読み下さい。
私の感想を簡単に申し上げると、150人の大編成オケとほぼ同数の大合唱団が、約2時間の大作を一糸乱れず感動的に演奏したということにつきます。ソリストもいずれも熱唱でしたし、指揮の尾高先生は小柄な方ですが、この日はとても大きく感じる見事な統率力だったと思います。東条先生も書いておられるように入魂の演奏で、大いに満足しました。
一点苦言を呈したいのは、会場のオーチャードホールの音響です。ここは、舞台の間口が狭く、奥行きが深いですが、天井も高く、客席の奥行きもかなりあり、オペラには不向きな形状のホールです。(グレの歌はオペラではなく声楽曲ですが)私は2階やや左側の3列目5番で聴きましたが、歌手の声が通りにくいうえに、今回のように大編成のオケだと合唱団がかなり奥にいるため、ピアニッシモは聴き取りにくくなってしまいます。東急さんにはぜひ改善をお願いしたいと思います。
なお、会場でタワレコ渋谷店が東京フィルのCDを販売していたので、記念に2009年に亡くなった若杉弘先生の最晩年のベートーヴェン7番&未完成、ブルックナー9番の2枚を買いました。どれも優れた演奏、録音です。
名指揮者若杉弘先生のベートーヴェン交響曲第7番(2006年ライブ録音)とシューベルト交響曲第7番「未完成」およびブルックナー交響曲第9番(2007年の同日ライブ録音)。管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団。タワーレコードとコロンビアの共同製作。